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2005.08.25

RoHS理解度チェック・環境論の難しさ

rohsgame EUにRoHSという物質規制がある。
この理解度をゲーム方式でチェックするというサイトがあって、なかなか面白かった。
(音が出ます。注意!)
http://www.howmachineswork.com/game/Slimebuster/episode1.asp?ID=10&PID=4

太陽光発電資材も太陽電池をはじめ、少しずつ鉛フリー化が進められてきました。とうとう、パワコンまで含めて三菱電機が成功。きっと各社も追随することでしょう。

でもそもそも、鉛フリーハンダって、溶融温度が高い。
これは基板製造時に投入される熱エネルギー量が大きいことを意味します。
ところで、熱エネルギーを得るには電気あるいは石炭、石油を必要とします。電気も原発なんてものがありますが、あれもまた石油や電気を使って動力を得て、ウランを掘り出しているわけです。人間が手で掘って頭の上に乗せて海を泳いで運んでくるわけではありません。濃縮するのにも、手でより分けているわけではありません。何らかのエネルギーを投入して扱いやすい形にし、運んできているわけです。

守りの視点から見れば
限りあるエネルギー資源の有効利用 VS 有害重金属による汚染防止

リスクの内容から見れば
エネルギー資源枯渇による生活・産業の不便、発展の停滞 VS 重金属による土壌汚染・生態系の破壊

全部言い表していたら目的からずれてしまうので正確さを犠牲にして簡便に書きましたけど、例えばこんな図式が成り立つということです。
あっちを立てればこっちが立たず。
でも、私達はどっちが良いかを選ばなくちゃならない。
いやどっちがマシかということを考えなくちゃならない。
そのためには異質なリスクの量というものを考えなければならない。
でも対等でも無いものをどうやってはかって、比べるの?
これがとても難しいのです。

今までは、お金だけで見ていればわかりやすかった世界が、ここに環境という新しい価値観を持ち込むととてもややこしい。
しかもゆっくり調べたり、選んだりする時間は無く、ボヤボヤしていては間に合わないコトだらけなわけです。

間に合わなかった例としてディーゼル規制があるのでは無いでしょうか。
ここにも同様に困った図式があることに気づかされます。

ガソリンエンジンは二酸化炭素排出量が多い、やや燃費が悪い。
ディーゼルはPMが出る。生活環境、人間環境に良くない。

まぁ、ディーゼル反対派はPMによる健康被害をタテにしてきたわけですが、ガソリンエンジンにはガソリンエンジンの、また別の問題がある。上のほかにもアイドリング時の排ガスには一酸化炭素が多いという。

さて、どっちもうまくない。でもいきなりこの世の中から車を無くせというのは無理です。じゃぁどっちを選ぶか。

ヨーロッパはディーゼルを選びました。
日本はガソリンを選びました。

本当はもっと複雑だと思いますが、無理やり単純化しました。
私個人としては、この規制は、その仕方が早急すぎるため、廃車というゴミの山を増やしてしまうことを残念に思いました。そうでなければ黒煙の県外や海外への輸出という図式が思い浮かぶばかりです。
事実、我が家の自動車はあと10万キロは乗れましたが、廃車の運命となりました。
まぁ13万キロも走っていたので自家用車の所有者から見れば「そりゃーもう寿命でしょ」ですが、シブトイ私は規制が無ければまだ使っていたことでしょう(笑)

社会が複雑化するにつれて、私達を取り巻くモノゴトはどうも単純な損得二元論では割り切れなくなってきましたね。環境という議論はその代表格だと思います。

8月 25, 2005 環境・エネルギー |

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 最近の製造業界では、WEEE指令とRoHS指令が話題になっています。正式名称は「電気・電子機器廃棄物(Waste Electrical and Electronic Equipment)指令」および「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限 (Restriction of the use of certain Hazardous Substances ..... 続きを読む

受信: 2005/09/11 2:30:52

コメント

環境論は人それぞれだと思いますが、私の考えと共通点が多いと感じました。

私の持論(誤解を承知の上で簡潔に言うと)
現在の地球上の人口が地球の自然治癒力の限界をはるかに超えて増殖した結果であり、まさに自転車操業の状態で自己破産寸前の会社のようだ、手形や借金(資源)を使って延命している、その代償が高金利(公害)。
まず何をすべきか、それは元本(資源の消費)を減らさなくては、高金利(公害)が減らない。

政府指導のもとに見当違いなリサイクルに資源を費やすのは自転車操業だと早く気付き、環境負荷の適正な評価(都合の良い解釈は駄目)が求められていると思います。

PS.勝手に私のブログにリンクをはらせていただきました。(駄目だったら言って下さい)

投稿: aosam | 2005/08/26 20:42:51

aosamさん、いつも真摯なコメントをありがとうございます。リンクも、ありがとうございます。

地球は今の人類を養うにはもう小さすぎます。
人口も多い。私達を含めた「北」の世界の人々がやることも大きすぎます。
だからもう地球システムの自然循環が追いつかない。
人間はもはや生態系からはみだしてしまっているわけです。

星の王子様で知られるサンテグジュペリの言葉にこんなのがあったと思います。

「地球は親の代から譲り受けたものではなく、子の代から借り受けているもの。」

この頃から、もう足りない、という危機感を感じた人たちが居たんですね。

aosamさんの「借金」という表現は何の情緒も無く、厳しいものです。
でもこの「借金」は真実だし、僕らはこの厳しさを正視しなくちゃならない。
恐怖を煽り立てるような本やマスコミ報道も極端ですが、人類はもっとドキッとしなければならないということでしょう。

昨今、マーケティング都合のエコ商品やなまじなエコごっこが盛んですが、真にエコロジーを見据えた地球保全活動とこれらの”ごっこ類”はしっかり分別されるべきです。
。。。まぁ、地球は「守って欲しい」なんて意思していないでしょうからここで言う地球は”人類が活用する地球”という意味に限られます(笑)
なまじなエコごっこというのは、例えばaosamさんのおっしゃる見当違いなリサイクルとか、まさしくそうですよね。

リサイクルが見当違いに陥りやすい状況は、ごもっとも。
物質は原子レベルでいじらない限り不滅。
E=mc^2をしなければ、化学変化がありこそすれ、増えも減りもしないわけです。
つまり、モノは外部から手をかけてやれば構成物は適切に回収できますし、再活用できます。
したがって、リサイクルは、エネルギーが無限であり、充分な密度で扱いやすい形で存在し続ければ、いつでも正しいということになります。
夢の島だって宝の山となるでしょう。
ところが、困ったことにエネルギーは覆水盆に返らず。
この属性こそが重要だし、注視されるべき。

だから地球資源を考えるときは、エネルギーの方こそ貴重であって、そのライフサイクル全体でエネルギーの投入が最小となるようなリユース、リサイクルをしなくちゃならない。エネルギー投入量が利得に対して多すぎる場合には、リサイクルしない判断も必要、ということだと思います。

同様な考えで、むやみやたらな”ゼロエミッション”は却って地球を使い切るのを加速している場合があると想像します。

投稿: よしどみ | 2005/08/27 18:51:24

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