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2005.09.08

ソーラー大作戦の概算要求と概要

ソーラー大作戦の概要
8月末における、2006年度予算概算要求について
以下環境省WEBページからの引用

ソーラー大作戦(一般会計・石油特会)
4,315百万円(2,800百万円)
地球環境局地球温暖化対策課

1.事業の概要
世界に冠たる太陽光発電大国として、我が国が世界をリードする太陽光発電技術を生かしたCO2削減対策を、家庭や地域で意味ある規模で実現するため、太陽光発電に係る新たなビジネスモデルの提示となる事業の実施を始め、あらゆる施策を大々的に展開する。

2.事業計画

具体的施策として次の事業を主要な柱として展開する。

(1)点在する潜在需要を掘り起こし、住宅に集団的に導入
○ソーラー・マイレージクラブ事業(新規)
地域協議会を通じ太陽光発電設備を集団的に導入した住宅が大幅なCO2排出削減を達成した場合に削減量に応じた助成(設置後3ヶ年)を行うことにより、地域ぐるみの太陽光発電の導入を促進する。

(2)大規模宅地開発の機会を捉えて、面的に住宅等導入
○街区まるごと CO2 20%削減事業(新規)
大規模宅地開発の機会をとらえて、太陽光発電等を導入した省CO2住宅を街区全体に整備した「CO2削減の街」を実現し、新たな宅地開発モデルを構築する。

(3)地域で大規模・集中導入し、電力を共同利用するビジネスモデルを構築
○メガワットソーラー共同利用モデル事業(新規)
地域で1MW級の大規模太陽光発電の施設を導入し、電力を地域の需要家が共同利用するビジネスモデルを構築する。
○再生可能エネルギー高度導入モデル事業
太陽光発電を含む再生可能エネルギーを組み合わせてモデルとなるような高度なCO2
削減を地域全体で導入する。

(4)自治体・学校への導入
○地方公共団体率先対策導入事業
地方公共団体の施設において太陽光発電設備等の率先導入を図る。
○学校エコ改修事業(拡充)
全国のモデルとして小・中学校等において太陽光発電設備の導入を含むエコ改修事業を行い、校区ぐるみの環境教育を推進する。

(5)太陽光発電の信用力・ブランド力を強化し、国民の支持を普遍化
○国民運動を通じた普及啓発
ソーラー・ヘルプデスク
太陽光発電の導入について、気軽に相談できる窓口を設け、安心して導入できる体制を整備する。

3.施策の効果
○ これまでの個々の設備補助を一歩進めて、CO2の削減量に応じた助成とし、さらに地域ぐるみの面的な普及を行うことにより、CO2 削減を顕在化。

○ 太陽光発電の大規模・集中導入とその共同利用を組み合わせた新たな
ビジネスモデルの創出。
○ 2010年に目標達成計画で導入を予定する482万kWの太陽光発電を確実なものとする。

以上、全文引用
詳しくは
http://www.env.go.jp/guide/budget/h18/h18-gaiyo/01.pdf

感想

赤字の部分、「地域協議会」とはなんぞや?
「ソーラーヘルプデスク」は大丈夫かなぁ。。。NEFが内容の曖昧な単価目安を振り回してきたことや、これまで設置者から集まった発電量報告の総体が生かされていないことなど考えると、ひどく不安だ。NEFの延長上にあるような運営内容とクオリティーでは、ガサツな統計と勘違いが一人歩きし、逆に普及阻害をする場面がありうる。
特にNEFの年度毎平均単価が一人歩きした罪は重い。
これが住宅陸屋根や産業用等、本来的にコスト高なPV導入の足かせとなっているのでは無いか?わが国において産業用PVの導入がはかどらないのは、住宅用PVの標準費用が一人歩きしたために、相対的に産業用が割高に見えるからだ。

設置者がCO2削減量を報告するとなると、CO2削減を努力した設置者へのインセンティブとなるはず。だから方針は悪くない。
だけど報告内容の正しさはどこでどうチェックするのか?
また、「地域単位」を対象とすると、これは事実上、住宅団地等の開発事業者が扱うことになるのか。
その場合、マイレージに参加できない一般個人から出るであろう不公平感をどう解消するのか。
一般個人からの不公平感が募ればこれはこれで普及阻害の要因となってしまう。

また、不正受給はどの程度きちんと対策されるのだろうか。
あまりややこしい対策が執られると環境省や事業者側の事務経費がのしてしまうし、かといって抜け穴が多すぎると、何でもアリのばらまき型になってしまう。

予算43億円は少ない。どう分配するのか。

分配対象者が当該年度の設置希望者のほぼ全てだとすると、一軒あたり、最大でも数万円だろうか。CO2削減、省エネを頑張った分のごほうびとしては適正かな。

あれこれ疑問があるけれども、実施要綱が出てくるまで待ちましょうか。

9月 8, 2005 太陽光発電のニュース |

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コメント

感想部分に同感です。
変な補助金をやればやるほど、その対象から外れている大多数の者から不公平ととられ、「太陽光発電≒補助金」のようなイメージが定着し普及を阻害している。
自治体・学校への導入は、教育的見地だといわれればそうかも知れないが、税金で出来ている建物にさらに税金を投入するのは賛成できない。
ちょっと呼び水をしてやれば、普及を加速できそうなのに、役人的思考ではこの表現が限界かもしれません。
補助金事業で大企業を儲けさせることが、普及というならいつまでたっても、普及の意味を知っているドイツには追いつけないだろう。

投稿: aosam | 2005/09/09 20:31:47

「太陽光発電≒補助金」のようなイメージは、辛いところです。
もっと大々的に広報活動をするとか、他のお金の使い方が無いのかなぁとも思います。
太陽光発電の魅力を経済効果ばかりに絞って訴えてきた業界側も、もっと違った角度からその魅力を訴えたいものです。

投稿: よしどみ | 2005/09/09 23:01:01

>あれこれ疑問があるけれども、実施要綱が出てくるまで待ちましょうか。

実施要綱が出てきたときには、もう遅いのが現実ですよね。お役人の自己満足になっている。

>○ソーラー・マイレージクラブ事業(新規)

これは感想で書かれてる通り、実施するに当たり様々な問題が多すぎると思います。
主旨は賛成ですが、もっとシンプルな仕組みにしないといけませんな。

>○国民運動を通じた普及啓発

変な団体や企業にいいように使われなければ良いのですが・・・・「太陽光発電の信用力・ブランド力を強化し、国民の支持を普遍化」と言う言葉になんか変なニオイを感じるのは私だけ?

>「ソーラーヘルプデスク」は大丈夫かなぁ。。。

これはやり方によってはマズイでしょ。現場を知らない人間が何を言うのでしょう。
私のブログでも書いていますが、神奈川県の住宅用太陽光発電システム普及のための検討会でも様々な事業を考えています。但し、お金がないのでお金をかけずにが基本です。その中で太陽光のポータルサイトを作って相談を受けるコーナーもありますが、わからないことには即答せず、質問の内容によってメーカー・NPO・見積工場を紹介するという方針です。これでも問題はあるかもしれませんが、まだマシだと思っています。

投稿: なっちゃん | 2005/09/15 15:25:00

>実施要綱が出てきたときには、もう遅いのが現実ですよね。

環境省は従来省庁よりも割合オープンなようで、アイディアさえあれば審議に取り込んでくれそうですヨ。先日お会いした方は、賢い方法を提案してクレーって言ってました。
だから僕らも文句ばかり言うんじゃなしに、具体的な提案をするのが道理ってもんでしょう。でも、これがまた大変。人の策の間違いにはよく気が付くのですが、総体的な提案作業となるとその難しさと膨大な検証作業と労務にあえぐばかりです。でも、何より決定的に辛いのは、市井の人物が政策提案をする際は、その間、無収入になってしまう点です。

だから私はNPOの活躍を期待してしまうわけなんですが、残念なことに、既存PV関連のNPOの殆どは啓蒙活動家であって、なかなか実務や技術を含めた全体的見通しに及んでいない。いいところあれば、参加したり応援したいのですが、なかなか。。。

投稿: よしどみ | 2005/09/15 16:24:30

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