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2005.09.17

太陽光発電は変換効率が低いからダメじゃないの?

太陽光発電の変換効率は10~15%程度。(一般結晶系で総合13%程度)
一方で最新の石油火力などは40%もの効率が得られます。

こうした数値を比べると太陽光発電はひどく頼りないものに思えます。
よくある論議のひとつです。
ところが、太陽電池の効率を考える時には、化石燃料を用いた発電機が蒸気が良いかガスタービンが良いかという議論とない交ぜにしてはならないでしょう。
化石燃料をエネルギー資源とする発電は、お金を払って中東から買ってきた燃料の6割を無駄に燃やし、しかも大気を汚染しているのに対して、太陽エネルギーは元々タダですし、本来放棄していたエネルギーを拾い上げて有効利用するという点に大きな違いがあるのです。

正確に土俵を同じくして論議するためには
●EP(エネルギーペイバック)
●EPR(エネルギープロフィットレシオ)
●CO2P(二酸化炭素ペイバック)
●CP(コストペイバック)
といった価値論となる前提を等しく選ぶ必要があります。

無論、太陽光発電もその生産、流通・販売、設置、保守管理および解体の中でエネルギーを消費しますから、この点を無視してはなりません。しかし、こうしたマイナス要因を考慮しても太陽光発電の持つポテンシャルは、非常に大きなものです。(いずれ詳しく別項で述べます)

9月 17, 2005 FAQ(住宅太陽光) |

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コメント

私も太陽光発電はまだまだエネルギー危機解消の為にはやはり必要な設備であると言う認識が全般的には低いと思います。

民間の個人レベルではやはり効率云々、初期投資回収年月が云々と言う経済的障害が立ちはだかっているのでどうしても普及率は伸びなやんでいます。

太陽光発電による系統連携システムの普及率が低い現在では電力会社の電力送電網の中ではなかば邪魔者扱い、お荷物扱いかもしれません。発電量が安定しないので発電所にかえって負荷を与えている言う見方もあるそうです。

ただ、普及率がある一定のレベルを超えた時には大型の発電所が何個もいらなくなるような話になると思います。オール電化も同じで、利用する需要家が多くなればなるほど数の原理で総合的効率が高まり、社会インフラ的に必要不可欠な設備としての地位が得られると思います。

そう言う意味ではまだまだ日本でのソーラーは黎明期と言えるかもしれません。

個々のレベルでは低い効率ですが、町単位、自治体単位、都道府県単位まで範囲が拡大するとこれはもう全国総発電所のようになるので大規模な発電所の建設が必要なくなる可能性さえもあります。

これはちょっと極論すぎますが、本気になって取り組めば不可能では無いと思います。

要するによしどみさんが仰るようにポテンシャルは大きいが、肝心なのは利用者の理解度が高くなくてはいけない、普及の為の行政側の支援がまだまだ必要、製造メーカーの努力ももっともっと必要だと言う事かと思います。

とりとめがないのでここら辺で失礼致します。

では又w

投稿: すぎやま | 2005/09/17 17:57:28

メーカー各社が変換効率を競うあまり、その弊害として消費者(一般人及びちょっと詳しい人)に誤解を与えているような気がします。
日本人の特性として、変換効率の1~3%にこだわるのに、その他の条件(設置角や施工方法)による損失に無頓着な例がよく見受けられます、これもまた木を見て森を見ないようなものです。

今後、太陽光発電がマイクロガスタービンやマイクロガスエンジン等のコジェネと普及を競うようになると、さらに変換効率で混乱を招く結果とならぬよう、価値論を消費者に解りやすくする活動が大切だと思います。

私の空想ですが、太陽光発電も太陽光温水器と合体して、同じパネルから熱も取り出せるようなコジェネになれば、変換効率も飛躍的に上昇する可能性がある、ただしパネル温度40~60℃から90℃の温水を得るためには、ヒートポンプのノウハウが必要、でもパネル温度を下げる事による効率の上昇分も見込めるため有効かもしれません。
補助金の制約から解放されたことで、新たな展開が可能になったととも考えられます。

投稿: aosam | 2005/09/18 14:24:40

私も二番煎じではありますが、aosamさんと同じ空想をしたことがあります。

兎に角クリーンなエネルギーをと言う発送では太陽光発電も太陽熱温水器も同じ太陽光と言うフリーエナジーをエネルギー源としているので設置場所がかぶってしまうので折角だから太陽光と太陽熱のハイブリッド型の製品ってでたらおもろいな~って考えた事があります。

発電では赤外線の熱は不要ですが熱利用では可視光が不要、この二つを合体させればお互いにメリットを生かしあえる組み合わせじゃないかと思いますね。

投稿: すぎやま | 2005/09/18 22:37:58

PV+温水器のハイブリッドは構造の簡素化と効率が課題でしょう。
まず、中間期である春秋シーンで考察しますと、PVを冷却した水は熱交換後に40~50度未満でないと、逆にPVを暖めてしまいます。このぬるま湯をヒートポンプで熱交換すれば良さそうですが構成が複雑になる分、投資効率が非常に悪そうです。関連して、北海道を除き、欧米比で日本家庭では、コジェネの熱が余り気味になるそうです。これがわが国で家庭用コジェネが進まない理由でもあります。今のところPVと温水器の別置が主流なのはこの課題(多くの熱を欲しない日本的生活・機器の複雑化)を超えられないからだと思います。日本がもっと高緯度ならいけるかもしれませんね。

aosam氏の
「変換効率で混乱を招く結果とならぬよう、価値論を消費者に解りやすくする活動が大切だと思います。」
のコメントは非常に重要な示唆です。
弊社はPV価値論のわかりやすい説明を最重要課題としています。
業界全体としても、家庭の経済学に偏らずに啓蒙してゆくことは重要な課題です。

私はこのブログを通して、少しずつPVの意義を示してゆくつもりです。
PVには経済学上の外部性(正=外部正経済、負=外部負経済)があり、多くの価値はこの中にあります。
しかし、その概念説明と定性定量化は極めて難しいです。
そして、外部性としてピックアップされた各パラメーターは、個々人にとってその量が異なります。これも一つの壁です。

PVを家庭経済という小さな枠組みから開放し、もっと別の意味で楽しんでいただく。
私の目的は、そんなパラダイム転換を優しく迫ってみる(論理矛盾?)ことです。

投稿: よしどみ | 2005/09/19 16:35:49

「コジェネの熱が余り気味」確かにです、北海道でも夏場はその通りだったのですが、最近、ガスエンジンの系統連系(逆潮流なし)型のコジェネで、貯湯槽の温度と電気の負荷を考慮して自動運転して、水温が上昇すると停止する方式が採用されています(かなり高効率です)。
北海道は昔からコジェネ王国(自家発電王国)である理由は、光熱費がとにかく高い(エネルギー消費が多い)からです、冬は月に灯油300~600ℓ、電気250~500KWh、ガス少々です、灯油価格上昇45→75円により危機感が増幅されオール電化に走る家庭が激増しています(コジェネも増加している)。
私の理想は、一家に1台貯湯槽を設け、熱源は、地熱、廃熱、ヒートポンプ、ガス等のコストの低いもの(環境負荷の軽いもの)から順次熱を得て、暖房、給湯に利用したいと考えます。
よしどみ様ご指摘の通り、「構成が複雑」ですが、エコキュートや電気温水器を改造し拡張機能として利用したいものです(せっかくそこにタンクがあるのですから)。

PVの導入についても不利な条件の北海道ですが、エネルギーを大量消費しているだけあって道民はエネルギー問題についての関心は高いのです、だからこそ、化石燃料のコジェネよりPVの普及の促進を図りたいのです。

投稿: aosam | 2005/09/19 23:11:34

北海道500万人のためだけに特化した開発を行うメーカーがあってもいいですね。蓄熱暖房や融雪などの分野は既にそうだと思います。でもまだPVをいじくりまわすにはモジュール原価が高すぎる??そんなことを考えました。

私自身、道東のPVは意外にも本州の殆どの地域よりコストペイバック的優位性が高いことに着目しています。でも、東北以北にあっては、人口密度のせいか、メーカーが営業熱心ではなく後まわしにしている感が否めません。札幌がもっと熱心になれば違うでしょうか?道の雰囲気はきちんとは読めません。

国道沿いのPV式デリネーター(視線誘導標)では、全国どこよりも道内が、古くから頑張っていますね。あれは国土交通省ですけど。話がずれてしまいました。

投稿: よしどみ | 2005/09/20 0:22:57

「道の雰囲気」というか私の主観ですが、普及を阻害している地域性。

1.オール電化住宅では、蓄熱暖房20Kw+温水器3Kw+融雪5Kw+従量電灯5Kwとか普通に使っていますから、対比で考えると3~5Kwの太陽光は過小に評価されがちです。
2.お隣との雪の問題で、屋根の形状が三角屋根の比率が少ない。
3.日本一、失業率が高く、給与も安いため相対的にコストが高く感じる。
4.情報不足、(札幌、旭川、北見)以外でメーカーが営業が動いている気配も無い(公共機関は除く)

普及しない理由を書いていると自分で納得してしまうのが悲しいのですがこんな感じです。

「特化した開発を行うメーカー」石狩にMSKの工場が出来て札幌の建設会社とタイアップして、パネルにヒーターを取り付けた商品?を販売しているようですが、箱物以外ではあまり普及しそうもありません。

投稿: aosam | 2005/09/20 20:52:47

aosamさんのコメントからまたまた想像をたくましくしてしまいました。
電力会社の深夜電力は安売りしていますよね?でも次第に夜間の利用率は上がってきていてベース電力は、原子力よりも火力に頼る部分が大きくなっているように見えます。

これまで、蓄熱暖房契約は魅力的だなぁ。早くウチの管内(中部電力)も始らないかなぁと思っていましたが、原発率が低くLNG率が高いこちらでは、蓄熱暖房と電温は環境に良くない気がしてきました。(エコキュートはタブン、全管内でもGOODですよ。)

LNG燃やしてまで大容量の蓄熱暖房をすることも無いような気がします。こうしてあれこれ考えているとエコノミーとエコロジーの間に首突っ込んで、ついには首を吊ってしまいそうです(汗)

投稿: よしどみ | 2005/09/20 21:50:39

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