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2005.09.04

空き缶おじさんとの遭遇

名古屋のまちには「空き缶おじさん」なる人が居る。
地域のゴミ集積所に運ばれた空き缶のうち、彼らはアルミ缶だけを分別し、自転車に積み込んで行く。
この自転車、荷台どころか前面まで満載。
よろよろしながらやって来て、やおら「仕事」を終えると、よろよろしながら去ってゆく。

「あれって、幾らになるんだろうね。」
たまにおじさんと鉢合わせても、さっさと去ってゆくので真相はなかなか分からない。
我が家の身辺での七不思議のひとつだった。

それが今日、とうとうウチの嫁さんがおじさんと会話することに成功。

「聞いたよ!!」
とゴミ集積場から戻った、嫁さんの第一声。

「んで?」
とニヤニヤしながら私。

「キログラム80円だって!自転車に一杯積んで、70キログラムになるんだって」
「深夜と早朝に巡回するんだって。」

ほぉ~、すると一車で5600円か。
半日で1万円は堅いなぁ。。。

そういえば、彼らはダンボールおじさんが化けた様相ではない。
空き缶を扱うと空き缶汁(アキカンジル)でべとべとになるが、ちゃんとビニルで袖を守ってるし、清潔好きと見える。
ひょっとすると月曜日にはネクタイ締めて会社に行っている人かもしれない。

さて、ゴミ収集をし片付ける自治体の立場ではどうか?
アルミ缶によって得られる歳入が減るから、彼らの存在はイカンのかも?

でも、お行儀がいいんですよ。空き缶おじさんは。
彼らにとっては、アルミ以外、例えばスチール缶をお金にしても二束三文。
だから、ゴミ袋からアルミ缶だけを取り出す。
でも、残った空き缶の袋も、その口を丁寧に縛って、地域住民やゴミ収集車には迷惑をかけないことを心得ている。

環境面ではどうか?
まず、アルミは電気の缶詰と言われるほど、その製造時に莫大なエネルギーを必要とする。
これはボーキサイトから得る新インゴットの話。
一方、空き缶からアルミを得る場合、洗浄・溶融と比重差で異物を除くためのエネルギーを要するだけ。
その投入エネルギー比は3%ほどという。
だから、これは健全なリサイクル。

次に回収プロセスは?
自治体は自動車で収集。
おじさんたちは自転車で収集。
走行距離にもよるけど、自転車による回収は、自動車の10~100分の一の投入エネルギーで済む。
なんとなんと、空き缶おじさんは、エコおじさんでもあったのだ!
(自分で勝手に感動!!)

また、曰く
「誰でもやれるよ。」
「軽自動車だともっと稼ぎがいいかな。」
と。
おじさんのコメントには、ライバルを恐れぬ大らかさまで感じられたのであった。

9月 4, 2005 環境・エネルギー |

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コメント

奥様はさすがですね!
普通なかなか聞けないですよ。
だけど、聞いてみるものですね。人間は人に聞いて成長するということを実感します。
ちょっと、イヤかなりエコおじさんになってみたいと思ってしまいました。

投稿: なっちゃん | 2005/09/06 20:11:51

エコおじさんは冗談としても、いい商売でしょ。

ウチの嫁さんは見知らぬ人に声をかけるのが得意なので、面白いことがたくさんあります。
逆にいつか大怪我するかもしれませんけど。

投稿: よしどみ | 2005/09/06 22:55:17

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