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2005.10.01

20年前の冷蔵庫の消費電力(続き)

以前紹介した20年前の我が家の冷蔵庫、続き。

http://pv.way-nifty.com/pv/2005/09/20_e382.html

調べ始めて30.5日を量ったので、これでヨシ、とばかり電力量計を見ると、50KWh/月となった。季節による外気温差があるだろうけど、とりあえず12ヶ月分の12倍で一年の見当をつける。すると年間約600KWhなので年間消費電力150KWhという最新型冷蔵庫4台分の消費電力を食っているということになる。一ヶ月連続できちんと積算したら前回予想時(5台分)よりも少ないことがわかった。

また、aosam氏のご指摘どおり、JIS表記にはデフロスターの電力が加算されていないので、改めて手元機種のJIS表記を調べると25KWh。実測値は50KWh/月だから倍だった。(冷媒も少々抜けているのであろう)
でもコイツもJIS表記で比べて行くと、300KWh/年だからいまどきのJIS表記トップランナー150KWh/年と比べても2倍、あるいは2倍とちょっとの消費電力しか食っていないことになる。

ここで再びシナリオを精細化し、次のように決め付ける(笑)
●いまどきの家電は10年も耐久しないが、戦車級に頑健な手持ち機種は既に20年稼動。
●大目に見て新規購入の冷蔵庫は12.5年耐久として、2018年に壊れる。(あやや。。。買おうと思った機種を調べてたらこれは隠れリコールだらけだった。素人の寿命予測も悪くないでしょ?)
●古いほうはあと5年のイノチと決め付ける。つまり、2010年に壊れる。
●面倒なので、電気代も冷蔵庫代もいずれの物価上昇率も考慮しない。
●とりあえず、公倍数の都合から2030年時点を予測する。
●ノンフロンの爆発リスクをマイナス5万円/台とする(不安全は主観で価値決め!)
●新冷蔵庫の購入代金を10万円とし、上のリスクを含めて15万円/台とみなす。今後の25年間は、合計10万円分ドキドキしよう。年4000円のドキドキなら妥当でしょ。
●新冷蔵庫の2回目の消費電力はいまどきの最新型と変わらないとする。何故なら、断熱などの基礎的技術の進歩はそんなに早くないから、大抵の家電商品の省エネ度はまもなくほぼ平坦になるはず。また、今現在少ないものがより少なくなるのは、大きなものが減るのと比べて相対的影響度が低いから。

ということで次の2つを比べることにする。
★古いのをあと5年使ってから、新しいのを1.5回買い替え(シナリオ1)
★新しいのを買って12.5年でもう1回買い替え。都合2回の買い替え(シナリオ2)

2030年まであと25年。するとこのシナリオ1なら5年*300と150*20の和=4500が電気使用量の係数と見なせる。あえて係数と見なすのはJIS表記が怪しいから。
シナリオ2は、150*25=3750。
二つのシナリオの差は、新規購入冷蔵庫0.5台分の差と係数差750であることの二つ。

さて、イニシャル+ランニングコストを比べて見よう。
本体費用のことを考えると、シナリオ1は0.5台分、つまり15万*0.5で75000円ぶんイニシャルコストが少ない。
電気代の方は、係数差750に掛けるのを22円~デフロスター分合わせて44円としようか。まぁ画期的な断熱が施されているイマドキの冷蔵庫は倍も食うはずが無いけど彼らの立場を見て上げて彼らに有利な倍とする。
するとシナリオ2の消費電力は16500~最大でも33000円ランニングコストが少ない。
どうやらお金のことだけ考えると、シナリオ1によって、古いのをもう数年は使ったほうが良さそうだ。せいぜい、トントンかな。意外な結論でしたね。

本当は環境のことを計算したいのだけれど、またまた難しい。冷蔵庫のLCAがどうしてもわからない。でも、メーカーが言う「省エネ型に買い換えるのがお得」というのは時と場合によって、「どうやらそうでもない」ように思った。おトクそうに見せて消費を確保し経済が落ち込まないようにしながら、エコを薦めることの難しさはこうしたところにも現れている。やっぱり「持続的発展」なる環境キーワードの自己矛盾を感じてしまうばかり。

続けて、ECCJ(省エネルギーセンター)のサイトを見ながら次はカタログなんぞを見て居るとなんと次のようなニュースを発見。。。意地でも今の冷蔵庫を生き延びさせてやる(笑)

リンク: >冷蔵庫の消費電力、最大でカタログの4倍 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

冷蔵庫の年間消費電力量がカタログ記載の電力量に比べ最大で4倍になるケースがあるとして、経済産業省資源エネルギー庁は今月末から、電力量の測定方法の見直しを始める。 家庭での使用実態に合わない測定方法が原因と見られる。 同庁は「消費者に誤解を与える表示を今年度中の早い時期に改めたい」としている。 家電メーカーなどで組織する日本電機工業会(東京)によると、「カタログ表示より電気代が高い」など、冷蔵庫の電気代に関する消費者からの苦情が昨年から寄せられるようになった。各メーカーが調べたところ、多機能型冷蔵庫を中心に、カタログ表示と実際の消費電力量に差のあることのあることが分かった。

 日本消費者協会(東京)が行った商品テストでも、検査した400リットルクラスの冷蔵庫6台すべての消費電力量がカタログ表示の約2~4倍になった。

 カタログ表示と実際の消費電力量がかけ離れている要因として、日本工業規格(JIS)に基づく測定方法が指摘されている。JISでは冷蔵庫の消費電力量を、〈1〉壁から30センチ離して置く〈2〉温度調節を消費電力が最も小さくなるように設定する――などの条件で算出。日本消費者協会で商品テストを担当している伊藤文一さんは「家庭での使用状況や設置条件を踏まえておらず、実態を反映した数値は出にくい」と指摘する。また、冷蔵庫が多機能化し、測定で考慮されない機器を増設した製品も登場。資源エネルギー庁は「測定方法を定めた際に想定しなかった機能が加わり、表示と実態に差が出た」と釈明している。

 28日から始まる経済産業相の諮問機関・総合資源エネルギー調査会の電気冷蔵庫等判断基準小委員会では、庫内に食品を入れたり、これまで対象外だった機器を考慮したり、実態に即した方法に改める。

(2005年9月24日16時9分  読売新聞)

10月 1, 2005 環境・エネルギー |

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コメント

JISの消費電力も車の燃費みたいなものですね。

隠された数値が多い中で客観的な判断は難しいのに、ここまでシュミレーションされているのに関心しました。

JISのもつ性格と消費者が求めるものが違うのは当然としても、少なからずその隙間をメーカーが利用しているのは事実です。
そうなると、冷蔵庫だけにとどまらずトップランナー≒省エネが疑わしく思えてなりません。
(トップランナーを以前から疑っておりました)

投稿: aosam | 2005/10/02 13:19:54

JISにはがっかりです。aosamさんのご指摘に注視して良かったです。少しは現実に近い考察が出来たかと思います。

冷蔵庫の省エネ度をJISだけで見るにはパラメーターが足りないということですね。太陽光発電も同様です。

投稿: よしどみ | 2005/10/02 14:09:02

よしどみさん、

素晴らしい考察、毎度の事ながら脱帽です。

各メーカー毎に自社製品に都合の良い評価方法を選択している形なのは薄々と言うか気付いておりましたが、こうまでバラバラだとやはり信じられるのは自己検収か、家電製品を評価する中立機関が発行する比較資料しかないと言う事なんですかね。

aosamsさん、同じ電気屋さんだったのですね!
急に今まで以上に親近感が沸いてきました!
しかも、かなりディープな所まで達観されていらっしゃいますね。私はまだまだ修行中の営業畑出身のエセ技術者ですので今後も本物の技術者目指して日々之修行の毎日です!

投稿: すぎやま | 2005/10/03 21:16:52

すぎやまさん、こんばんは。

なんとまぁパブリックな規格も、使い方によっては怪しいものですね。見る方も勉強しなくてはなりません。やや乱暴なようですが、自己検収が一番じゃないですか?太陽光発電にしても設置者がメーカーや販売店まかせで、買う人がちっともわかっていないのは損だと思います。客が一番偉い。だからしっかりやれ、というのは道理ではありますが、市場経済にはそぐわないのであります。
私は、こんな観方ですが、どうですか?つまり、メーカーや販売店を責めている間に、消費者自身も勉強するほうが得だと思うんです。そんなに世の中は信じられない?エエ、信じられません。たいていは皆、調子いいこと言って、楽してメシ食って生きたいですからね。ちょっと感情的だったかな。

投稿: よしどみ | 2005/10/03 23:45:03

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