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2005.10.18

太陽光発電。雨漏りはしないの?

amajimi 雨漏りネタは、よくある質問です。
多くの業者さんは、「メーカー指定工法によれば全く問題ない。」と簡単に済ませていますが、左図はメーカー指定工法で雨漏りしている例です。
もちろん、ウチが仕事したわけではありません。大手業者が施工した、某宅の例です。

ここは屋根自体が太陽光発電設置に耐えられる状態ではありませんでした。それで瓦が割れ、室内に滝のような雨が降りトラブルになっている次第です。メーカーも知らん振り、販売業者も知らん振りです。

公共建築物でなくとも、設置前には必ず精細な現地調査が必要です。本来的に太陽光発電を設置するのが望ましくない建物には、設置以前に抜本的な屋根改修を行わなくてはなりません。もちろん、メーカーや製品を変更することでそのまま対応出来る場合もあります。しかし、専門業者には十分な経験を持たない職人集団が少なくありません。また販売者は必ずしも正直ではありません。こうした場面では、技術的な問題があっても契約や工事が継続してしまうことに設置者は注意する必要がありましょう。

また、確かに太陽電池メーカーは社会的信用に足るだけの技術力があります。しかし、あなたの家について彼らはいちいちやってきてくれるわけではありません。本気で考えてくれるのは販売施工店なのです。だから「メーカーが保証してくれる。」「メーカーが大丈夫だというから大丈夫だろう。」うんぬんという文言は「メーカーが想定する典型」を対象としているだけであって、あなたの家という特定の家にとっては、まるで当てはまらないことに注意すべきです。

業者から漫然と「大丈夫」「OK]という言葉が出る場合、その内容をもっと科学的に、つぶさに確認させてもらう必要があります。設置者は、業者からダマされたり、ウソをつかれたくなかったらある程度のシツコサや勉強が必要というわけです。あなたが、少々チープな建築物や痛んだ建築物に太陽光発電システムを設置したい場合は、真摯な業者を選び、少々ややこしい計算式や図示にも付き合って、リクツの上での技術的背景を聞かせてもらうことをおすすめします。

雨漏りの仕組みやプロセスはとても奥深く、難しいものです。太陽光発電カタログにあるほど甘くはありません。だから新築直後でもナメてかかってはならないのです。雨漏りという現象は、図面と現地状況を精細に追い、道理と経験から考えてナンボのものです。写真の雨漏りの家はそれほど古い住宅ではありませんが、太陽光発電を設置すれば雨漏りしやすい構造を持っていました。

しかしそのことは住宅居住者にはわかりません。販売業者もそのことに気づかなかったのだと思われます。プロにまかせることの大切さ、プロ(自称プロ)を疑うことの大切さがここからおわかりいただけるでしょうか。

10月 18, 2005 FAQ(住宅太陽光) |

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コメント

よしどみさん、 こんばんは。

雨漏り対策は太陽光発電を乗せようが乗せまいが家主にとっては何を置いても重要な事だと思います。

ろくすっぽ検討もしないでただ乗っけるだけなんてのはまさしく論外ですが、中途半端な調査検討もやはり生活する家屋と言う貴重な財産の持ち主である家主さんにとっては充分に気をつけるべき問題だと改めて認識させて頂きました。

当然、設置する側のメーカー、販売会社、施工会社は家主に不要な損害を与えぬよう細心の注意と技術的裏づけを持って施工に当たって然るべきでしょう。契約最優先で物事を進めていくとこのような事は後をたたないのではないかと思います。

それにしてもこのお宅の家主様はなんとも言いがたいぞんざいな扱いを受けてらっしゃるようでお悔やみ申し上げます。

このような悲劇が繰り返されぬよう是非太陽光発電をこれから設置しようと考えてらっしゃる家主様には最低限必要な屋根と太陽光発電に対する知識と業者と根気良く打ち合わせる気概を持ってことに当たって頂ければと思いますね。

投稿: すぎやま | 2005/10/18 2:34:06

みなさん、こんばんは。
瓦屋根の構造が、よく解らないのでおかしな意見になると思います。

まず、瓦に架台接触しているのが普通ですか?

瓦に特殊金物を取り付けたりしているのを、ネットで見かけますが、本来は瓦に穴を開けて架台を直接、屋根の柱に固定して、穴あけした場所を防水処理したほうが丈夫だと思うのですが?

業者が楽または儲けるためだけの工法は駄目ですね。

各メーカーごとに、架台と屋根の相性があるはずですから、特定メーカーの販売店だと対応できないケースも出てくると思います。

消費者も勉強すべきは、同感ですが、業者相手にはやはり限界があり、ある程度の抑止効果にしかならない、こういう仕事をした業者を直接罰するか、第3者機関等がメーカー名を公表することにより間接的に罰するしかないと思います。
だって屋根は雨をしのぐためにあるのですから。

投稿: aosam | 2005/10/18 20:53:22

どの工法でも、瓦の下の野地板を貫通させて垂木(構造材)に強度を頼む点で共通しています。ここからは2工法にわかれます。瓦のあわせ目の水下側から金物を持ち出してこれを基点に架台を組む方法と、おっしゃるように瓦に穴をあけて突き出したボルトを基点として架台を組む方法があります。
いずれも一長一短です。
瓦の水下から金物を持ち出す工法では正の風圧に対して金物のしたの瓦が痛みやすいという欠点を持っていますが、瓦を加工しないので凍結破砕の心配がありません。(瓦を加工すると必ず端面の含水率が上がります)
穴あけしてボルトを持ち出す工法では、含水率が上がります。欠損分だけ瓦の絶対的な強度が下がるでしょう。しかし、屋根材に一切荷重ストレスがかかりません。

しかしこれはよくある和瓦での話です。屋根の種類は膨大です。
よって、ご想像の通り、作業方法の使い分けが重要になってきます。
でも、幾ら注意深く頑張っても痛みやすい屋根はあるのです。こうしたところでは導入してはならないでしょうね。でも、それをきちんと教えてくれる業者を探すのは難しいと思います。

だから、公正な第三者が事前評価をするのは良いことでしょうね。人がやるか、私がやるか、いずれにせよ何とかしたいものです。ホントにアタマが痛いです。

投稿: よしどみ | 2005/10/18 22:31:07

ヒドイ話ですね。
基本的には、保証を全面に出しているメーカーと販売者が責任をもって対処するべき問題だと思います。
よしどみさんが、「太陽光発電診断士?」なるものになるしかないのでは?
メーカーを超えた施工セミナーなんぞ必要では?やっちゃいますか?

投稿: なっちゃん | 2005/10/20 0:56:13

なっちゃんさんこんばんは。
太陽光発電診断士やりますか!
メーカーを超えたセミナー、賛成です。
メーカー間や代理店間の利害抜きで取り組んでみたい課題です。

投稿: よしどみ | 2005/10/20 22:34:11

セミナー参加希望します!

ってまだやるって決まってないですよねw

でも、やるなら絶対参加しますよ~!

投稿: すぎやま | 2005/10/26 19:57:56

すぎやまさん、こんばんは!

セミナー本当にやりましょうか。
人数が少なくても「やる」と決めて準備をすすめてみたいと思います。でも、仕事しながらなので気長にお待ち下さいませ。
それにしても、市販の本やメーカーテキストなどよりも良いテキストを作りたいなぁ。

投稿: よしどみ | 2005/10/26 21:40:48

はじめまして←ここではお初ですが・・・

何時も拝見してます。

セミナー良いですね。その時は、是非声をかけてくださいね。

ジョプレなどでも、メーカーの枠を超えたガイドラインの作成に取り組んでいるのですけど、今ひとつですね。

各者(各会社)の思惑や柵が多すぎて。。。

期待してますので、企画してくださいね!!

投稿: 屋根屋 | 2005/11/02 9:41:40

屋根屋さんこんにちは!

ご期待をありがとうございます。
会場費、資料費程度で気軽に集まって、技術指針を討議するような集まりが欲しいなぁと常々思っています。レジュメ(議題の叩き台)の持ち寄りなどいかがでしょうか。
私は私で、設計上の小さな気遣いなどお話したいことがたくさんあります。企業間利害を超えた全うな技術論、人の輪を中心にした取り組みをしたいですね。

投稿: よしどみ | 2005/11/02 11:39:53

原発反対だけ言っていても仕方ないので 勉強させてもらいます

投稿: ikeo | 2005/11/16 13:00:26

原発は京都議定書のからみでますます推進されてゆくと考えています。
私は、CO2を悪者代表格に祭り上げるのも考え物だと思っています。

投稿: よしどみ | 2005/11/17 23:40:04

よしどみさん こんにちは。
確かに二酸化炭素だけを悪者にべきではありません。(原発推進派は、推進する理由がほしいだけに過ぎないと思われます。変わり排出される放射性物質はどうなるのか。その答えが未だにありませんね。)
車の二酸化炭素が増えた理由のひとつが、一酸化炭素の低減の結果という側面があるのが良い例ですね。CO2対策なら、ハイブリッドカーでなくても、アイドリングストップ対応車両でも、少ない費用で効果があると思われます。(車に大型太陽パネルと、大型蓄電池搭載というのも良いのかもしれませんね。)
電気自動車は、確かに、自体から排出しませんが、重量が重い車を高速走らせ、電気を大量に使えば、エゴカーにもなりかねません。
電力も、昼に充電すれば火力発電で代わりに排出されるし、夜間電力でも、原子力発電を活用するだけですので、削減には貢献しても根本的な解決になりませんし、深夜料金が使えないので、電気代も無視できず、電気自動車の太陽電地で自給も考えています。(計画ばかりで、今後の予定ですではまた。)

投稿: ブルースカイ | 2005/11/18 9:19:57

ブルースカイさんのおっしゃる通りです。
CO2と社会倫理・価値論の話は、また別のところでやってみたいですね。

投稿: よしどみ | 2005/11/18 20:23:45

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