« 自作計測器 | トップページ | Moduleprices »

2005.10.29

PV温度と鳥の巣対策

計画から半年がかりでやっと対策が済んだので後学のために公開します。

設置から一年経たない春。お客さんからご連絡。どうもパネルの下に鳥が棲んでいる様子とのこと。今まで1000件ほど施工したうち、数件しかなかった事例だし、システムにも影響が出ていないことや、巣のみ残して翌年は居なくなることから「まぁ大丈夫でしょう。生き物ですし、実害が無ければ一年は見守ってやりましょう。」とお話しし合意していたのですが、また翌年の6月にも連絡あり。洗濯物に糞が付くし、朝はコツコツと屋根の上が賑やかだと。これは住み着いたかなぁと現地にお伺いすると、この近辺はムクドリのコロニーがある様子。配電線の上からも「げぇげぇー」とうるさい。辺りは広大な田園地帯。生き物には格好の環境?思っていたよりもこりゃ大事だ。

stamago屋根に上って近隣を見渡すと近所の家の雨どいにも巣があるわあるわ。さて恐る恐るパネルをはがしてみると。。。やっぱりわらクズ製の巣がたくさん。数枚をはがしただけで30リットルのゴミ袋が2つ満タンになってしまった。しかし、このままだとまた棲むだろうなぁ。どうしようかなぁ。と困惑しながら次々にパネルをはがしてゆくと。。。タマゴはあるし、小鳥も居る。生きているのでこりゃ参った。生き物の迫力に降参してしまった。この日は(私は生き物の専門家ではないので)宿題とさせていただくことにした。まさか、生きた小鳥をゴミ袋に入れるわけにも行かないし、法律もあろう。と。

帰社してそれから数日間、鳥のことを調べた。
するとこの青いタマゴはムクドリというらしい。移動することもあるけど住み着くこともある。スズメより大きい。声が下品。地域によっては害鳥扱い。そして最後に夏くらいまでが繁殖期だということがわかって、お客さんと相談の上、対策作業の時期は秋と決めた。

shina

そうしないといつ行ってもヒナやタマゴに出会う可能性が高いからである。さて、その方法だけれど、どうするか。これが一番悩んだ。
いくつかのメーカーと話をした。大きなコロニーが太陽電池の下に棲み付くのは珍しい事例らしく、某メーカーさんは親切にも鳥類の研究所にも尋ねてくれた。(Kさんありがとうございます)

一応、過去の少ない事例からするとパンチングメタルを加工して覆う例(公共産業用)、金網で覆う案が出てきた。(Fさんありがとうございます)親しい販売店数社とも相談してみた。するとナイロンの網を張るという。でもナイロンや樹脂系の網だと紫外線劣化で数年でぼろぼろになるので却下。(Aさん、Hさん、このやり方はダメでしょ?)これではお客さんからのお叱りを一時的に逃げるだけになってしまう。また網に鳥が絡まったら屋根上に屍骸が残ることになってしまう。パンチングメタルも、ここは足場が悪くて屋根上加工できないことと、瓦の凸凹にあわせるのが困難だということで却下。(試算するとその費用も、PV設置工事費より高くなってしまいそうだった)毒の散布もNGとした。効き目が継続しない(らしい)のと、何やら残酷だし気味が悪いので。板金で覆うのは論外とした。せっかく換気工法としたのに太陽電池の温度が上がってしまう。太陽電池温度が上がると発電能力が落ちてしまうので、これは絶対に避けるべし。(EさんBさん、これはダメよ!)

sami するとあとは金網かぁ。。。ずいぶん調べてあちこちをみてみたのだけれど、亜鉛めっきのやビニル被覆のしかない。いずれも数年でぼろぼろになってしまう。参ったなぁ。。。と何箇所かホームセンターをめぐると。。。SUS304の加工しやすいタイプがあったぁ。。。良かった。
ということでSUSの金網に決定。右手が腱鞘炎寸前になりながらも専用の鋏で加工。固定はIECレールとマルテンサイト系のセルフドリリングネジ。淡々と材料を仕度した。
本番ではパネルを一枚残らずはがして古巣を撤去、続けて総延長40mの金網固定。こりゃ目立つぞぉ~と思ったら地上からは意外にも目立たなかった。タブンこれが一番おすすめの工法かな。なお、このアレイの場合、固定用ネジがM8だったので取り付け取り外しが自由だった。最近の太陽電池にはM5やM6のネジによる固定方法が増えているのでボルトが千切れてしまって取り外しに苦労することも。

10月 29, 2005 住宅太陽光発電システム |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/20905/6734253

この記事へのトラックバック一覧です: PV温度と鳥の巣対策:

コメント

よしどみさん、こんばんわ
同じような悩みがあるものですね。実は我が家でもスズメがベランダの隙間から入り込んで困っていました。
用途が違うので同じ方法は通用しないとは思いますが、小鳥達はわずかな隙間が好きなようで何度巣を排除してもすぐ新規に作り、困り果てました。
そこでわざと隙間を大きくしたら外敵から守れないと判断したのかもう二度と巣を作らなくなりました。(2箇所で検証済み)

別件のエアコンに巣を作られる例では、既に書かれていた鳥害防止ネットで対策しています。(軒下なので紫外線などの劣化を納得の上で)

投稿: kk | 2005/10/30 21:21:29

まいど~です。
糸で磁石を吊るしておくと、ある程度効果がある(カラス、ハトは実験済み)のですが、抜本的解決の方法は、よしどみさんの方法がベストだと思います。

電柱の上の鳥の巣は、5回ほど撤去したことがありますが、ひながいると罪悪感がありますね、その中の一例に、クリーニング屋のハンガー100%の巣がありました、とても芸術的だったのでしばらく事務所に飾ってました(笑)。

投稿: aosam | 2005/10/30 21:31:33

kkさん、aosamさん、こんばんは!

公開してみると皆さん色々な経験をお持ちなのがよくわかります。こういう有益な情報交換は嬉しいですね。
調べてみると、スズメは僅か2センチのスキマから入ります。そういえば築数十年級の家ですと瓦のスキマに巣を見つけることがあります。これは古い家だからでしょう。新築ですとアスファルトルーフィングの揮発油分(臭いし生物にとって有害です)で居ても立っても居られないと想像します。
柱上の巣は、私の親父殿(送配電・プラント系の電気屋)が詳しいかったです。父の本拠は佐賀県でして、佐賀では朝鮮半島からやってきたカチガラスというパンダ模様の鳥が電柱に巣を作ります。秀吉が連れてきた天然記念物とやらでぞんざいにも出来ず、手を焼いたそうな。幼い頃に良く聞かされた話です。。。子供に向かって柱上の事故対策を話す我が親父殿はちょっと変(笑)

それから、bbsのほうで麒麟さんが猫と鳥の話をしていました。
屋根に上れさえすれば猫様用心棒が一番かも!!

投稿: よしどみ | 2005/10/30 21:43:23

う~ん、鳥の巣か~!正直そこまで考えた事ありませんでした!正に飛んだ落とし穴ですな。

鳥の巣如きと思う方もいらっしゃると思いますが、鳥の羽に巣食うダニのアレルギーなんかの人が居たりするとそれこそ大問題に発展しかねない由々しき事ですよね。

糞害や泣き声による騒音被害もともすれば近隣のお宅とのいざこざにも発展しかねませんもんね。自分の家だけなら我慢できる事も家と家の距離が至近距離にある都市部の住宅密集地では近隣に及ぼす影響面も充分に考慮が必要と言う事ですよね。ある意味基本的な事だからいまさら言うべき事でないように感じますが、大分普及が進んできた今だからこそ初心に立ち返り、周辺環境との調和もしっかり考えた施主の立場からの施工が必要になると思います。

こんな、突飛なって言ったらなんですが、レアなクレーム!?にまで真摯に対応しちゃうよしどみさんの超まじめな姿勢、見習うべきと思います。

よしどみさんのブログ知らなかったらこんな貴重な事例も知る事無かったのかな~って思うと得した気分です。あははw

投稿: すぎやま | 2005/10/31 20:33:29

すぎやまさん、こんばんは!
確かにこれって超レアな事例です。
初めて見たときは仰天しました。
ご近所を含めると、あまりにコロニーの規模が大きいので胃が痛くなるくらい悩みました。
やっと仕事が片付いてご報告に至る次第です。でもひとつや二つの巣なら数十件に一軒くらいはあるように感じます。
今後同様な事例があっても、様子をしばらく見守ってやろうと思います。

投稿: よしどみ | 2005/10/31 20:56:16

コメントを書く