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2006.01.13

市販太陽電池の強度

IECが5400N/㎡を採用するわりに、欧州のモジュールは大面積化・ノンフレーム化に向かっているように見える。つまり、まるで規格を満たさないものが多いと推察される。これは欧州の風土が日本ほど厳しい自然条件にないからだろう。
一方、JISの2400N/㎡は、ルールは悪いが量産実製品ははるかに欧州品より上等かつ頑健。わが国には台風あり、豪雪ありなので規格以上のものが普通になるのはわかる気がする。

でも、これを全国的に適用するのはちょっと苦しい。
研究機関は建基W値に注目しているが、広い普及を目指すならS値の方が重要。

今の市販品、都市部は良いが、豪雪の鄙や沿岸部にはキツイ。
やっぱり太平洋ベルト地帯だけが市場なのか。

以前、どうして北海道と東北にもっと力を入れないのかとPVメーカーにクレームした。
メーカーがぼんやりしているのは、国や市場からの低コスト要求の圧力、そんな都合があるのだろう。
少子化、経済効率の都合からしても、日本の人口重心はどんどん都市に変移するに違い無い。こうした未来予測からしても田舎に金をかけるのは事業としては苦しい。
でも、何とかして欲しいな。
どこにだって、PVを欲しい人達はあるのだ。

以前購入したことのある特注太陽電池12000N/㎡で試算してみた。
5KW連系PV、材料だけでも600万にもなりそう。
あの怪しいKW単価のパラダイムで行くと、120万/KWにもなる。

ここでも、NEFの罪は重い。
おかしな標準価格が独り歩きしたために、その費用で収まらないものは、異端になる。
しかし、顧客に損失を出さず、システム運転性能と十分なシステム寿命を発揮するためには、必要な費用を惜しんではなるまい。間に合わせ的に一般PVを物販的に納めても、この自然条件ではきっと数年で破損してしまうだろう。
一体PVメーカーは何を考えているのか。あちこち問い合わせてみたが、明確な回答は得られない。NEFやNEDOの政治的意図もわかるが、こうした案件を通じて考えてみても「平均価格」という照準の当て方は、やはり、”大きく誤っている”と、断言する。
このパラダイムでは都市至上主義、事業の利益率優先主義しか見えない。
産官学は、今一度わが国にとってのPVの目的を再確認せよ。
さもなくば、新エネの未来は暗い。

1月 13, 2006 太陽光発電の技術 |

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コメント

よしどみさん、こんにちは。
確かに、環境意識、普及促進策、価格の引き下げによって拡大をしてきた太陽光発電ですが、パネルの大型化も影響し、強度の低下が心配です。
家が倒壊するほどの積雪が積もったらどうなるのか、と考えると背筋が冷たくなりますね。
光があればどこでも稼動できる=どんな環境におかれるか分からないので、用途によっては、特殊な環境に耐えうる強固なパネルも、生活を支える用途には欠かせないと思います。需要は少なくても、必要のある物は残ってほしいですね。
環境の変化が予想される今日、
価格を安くするために、安全性、信頼性、耐久性、機能、価値等の重要な要素が失われるのであれば、本末転倒となるでしょう。必要なところに必要なだけお金をかけることをしなければ、安心できるものを作ることは出来ないと思います。
ではまた。


投稿: ブルースカイ | 2006/01/15 10:30:07

ブルースカイさん
「需要は少なくても、必要のあるものは残ってほしい」
わが意を得たりです。
ビジネスですから儲かる方に力が入るし、そうでないほうはおろそかになる。これはある意味、仕方ないことです。でも、もう少しなんとかならんかと。。。

投稿: よしどみ | 2006/01/16 2:11:09

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