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2006.08.21

営業さんの情報源など

営業マンは最低限の法律を知らなければならないが、他にその展開を知る必要があるだろう。技術屋さんが知るべきことに加えて、情報源など。

※雑誌
●PHOTONINTERNATIONAL(独)
●PVNEWS(米)
●光発電(日)
よくばるとキリが無いのでここまで。

※インターネット
●METI(経済産業省)
●資源エネルギー庁
●NEDO(NEDO技術開発機構)
●AIST(産業技術総合研究所)
●PV-Net(日本のNPO)
●JPEA(太陽光発電協会)
●各メーカー
●各電力会社
※インターネット海外
こちらはきりが無いので、研究者以外はほどほどに。。。ということで書かない。
でも研究機関もシンクタンクもかなり面白い。

独立PV屋さんはこれも読みたい。
●HOMEPOWERMAGAZINE
だけど、米国小売店の主宰するBBSや経験を基にした情報の方が参考になるかも。日本のサイトは大抵の場合、営業に偏りすぎていてはっきりいって全然面白くない。

売るための情報は、無い。
情勢を知るための資料を示してみた。
他に環境学や環境経済学、経済学、地球環境、資源論に関する本が面白い。
でもその前にパワー社の太陽光発電シリーズや黒川教授の夢ある本「太陽電池の時代」とか桑野さんの「太陽電池を使いこなす」などを読んでおきたい。これらはどんな本よりもPVの楽しさを生き生きと伝えてくれる。
日本語月刊誌では日経エコロジーがPVを取り巻く社会情勢などを掴むきっかけが貰える。日経エレクトロニクスも読み易いかもしれない。トラ技も時々特集をやっている。
新聞や一般週刊誌は、kwとkwhの区別すらしていないので間違いの元にしかならないように見える。でも手元にある1993年の日刊工業新聞社の”TRIGGER”を読み直してみたら面白かった。15年も前の未来予測を今読むのは面白い。雑誌でもPV関係でもないが、(社)住宅・建築・省エネルギー機構の住宅用ソーラーの基礎知識(昭和58年)もちょっと面白かった。PVにも応用できる部分があると思う。

8月 21, 2006 技術営業必読資料 | | コメント (0) | トラックバック (0)

PV屋入門の技術資料類

太陽光に関わる営利事業を営む全ての人に、これだけは読んでおきたいというのを厳選ピックアップしておく。

※最小限のエレキ
●電気設備の技術基準とその解釈 日本電気協会
●系統連系規程 JEAC9701 日本電気協会
●内線規程 日本電気協会
●電気事業法
●電気工事士法

※JISや構造や電気ルール
●太陽電池アレイ用支持物設計標準JISC8955(電技解釈で指定)
●太陽電池アレイ用電気回路設計標準JISC8954
●小出力太陽光発電システムの保守・点検ガイドラインJEM-TR228
●内線規程別冊
この他建築基準法 令87条が役立つ。
他に構造屋さんや機械設計屋さんの本なども便利。
高分子のこととかもちょっとは知っておきたいが書き出すとキリが無いので、まずは上だけ。

独立型PV屋さんは、上記に加えて
●独立型太陽光発電システム通則JISC8905
●太陽光発電用語JISC8960
本当はもっと読んでおいたほうが良い。NEDO論文などは両者にとって全部はずせない。電気化学のこともすぐに調べが付く必要がある。他に米国の小売サイトやメーカーのサイト、欧州の研究機関に情報が多く、勉強や確認になる。これもキリが無いのでまずは上だけ。製造上のJISとか現実から乖離しているJISとか、実務の基本であるCADとか表計算などは上には触れていない。

8月 21, 2006 技術者必読資料 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.18

太陽光発電の”販売”とはなんぞや?

太陽光発電の販売(販売という言葉は不適切だし苦手なのだが)を2つにわけて考えてしまうのは私だけだろうか?

●一つは商業であり、太陽電池を売るという仕事の延長で誰かが屋根に太陽電池をくっつけてくれるもの。メーカも資材のキット化とかフランチャイズとか代理店権の付与とかでこの尻馬に乗っかっているからタチが悪かったりする。しかもこれは、モノを買うと思っているユーザーの感覚にはぴったりフィットしていたりする。
けど利益の余剰額で仕事をしようとする怪しい感覚からビジネスをしているので歪みが生じ易い。当社にもよくお引き合いがあるのだが、この問い合わせの内容たるや「kw幾らでやってくれるかね?」なんていう感じ。kw幾らもクソもなく、簡単な現場は簡単だし、難しい現場は難しい。費用は内容によって変わる。そこで、100万かかるものの予算が50万しかなかったりすると、受発注の構造の中でVEと称した美しいダイエットがなされる。その実態は単なる手抜きに過ぎなかったりする。

●もうひとつは匠業であり、設計をし施工管理をし、施工することに費用を貰うもの。太陽電池は資材だから原価で譲る。まぁ、世には不届きな輩もあるのでリスク管理のために金利相当分くらいは貰う。でもこういう職人連中はその原価を示した上で経費とか工賃とかをきちんと説明できる力量もないから、職人が1日30000円としてぇ。。。などと勘定すると、いわゆる施主さんに叱られちゃったりする。30000円*25日*12ヶ月=年収900万円??などとドアホなことを言う人が少なくないのだ。実はこれでもこの職人は年収300万円くらいである。駆け出しの中小企業サラリーマンと同じくらいだろうか。

その内実については、何にも隠すことなど無い。めんどくさいので書かない。どうしてもと言うならまた書くが、中でもエレキの職人ともなると工具だけで一人あたり千万を超えるのでその原価償却と自動車のことも見てやらなければならない。税金のこともある。日本の税率は約50%。保険のこともある。だから私の仕事を手伝ってくれる職人には本当は30000円も払えるはずも無い。代わりに保険を払っているからその分も目減りしている。
さらに職人には力量差もあるので、このあたりは、私は、「当社の日当は一日3千円~10万円」などと平気で言っている。もっとも10万円も持って行ってくれる職人は10万円以上の仕事を一日のうちにこなす力量があるのだから当然。(このレベルになると実際は施工日以前の空き時間に施工図を描いたり、雑多な部品調達を手伝ってくれたりしているのだが。)3000円の方は、見習いのメシ代。つまりタダで学校に来させてあげるということ。

ここで気難しい現実は、頻出シーンつまり標準的現場ではどちらも施主さんへの提示総額が変わらないということ。一方、ちょっとややこしい現場だと、後者は100万円くらい多くかかるシーンが見受けられたりして「高い」などと文句を言われたりする。

でもちょっと冷静に考えればわかるように、後者のほうが当たり前の仕事の流れであって、現地にかかる費用をそのまま反映しているに過ぎない。これが不正義だといわれたらかなわない。10年後、両者の品質差がどう立ち現れるか、何が起きるかという結果を待っていたら良心的な職人達は干からびるだろう。
そこで、スネに傷を持ちながらも日々職人達は「まぁしょうがねぇか」、と自分の請負師の言うがままの誤った仕事に手を染めることに慣れてゆく。

8月 18, 2006 問題提起 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.08.15

お勉強のつもりがお遊び。。。でもないか

我が家の御近所に中国からの留学生(名古屋大学大学院。。。統計学だそうな)が住んでいて、お友達になったのでお酒を飲むことにした。
嫁はんに料理を作ってもらって、我が家にご招待。

http://pv.way-nifty.com/pv/2006/04/post_6f5e.html
ついでに私の最小二条法の適用があっているか、上に関するエクセルファイルを見せて相談しようと思ったのだが、結局CO2の地球放射に対する吸収帯域やら、Japanese grammarのfuzzinessやら他の話題の方が盛り上がってしまって、検証どころじゃなかった(笑)

また会いたいな。人と人との出会いと交流には際限が無い。
そして一生勉強。
人と会うこと・学ぶことは本当に楽しい。

8月 15, 2006 私の話 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.10

勉強会の様子⑤

Pcretu2 写真のように基礎が次々と並んでゆきます。その後ベースを据えて、さらに端面を防水。このアタリで昼食にしたでしょうか。やたらに人数が居るのは、勉強会・意見交換会をかねているからです。喫茶店で1時間半ほど色々な話をしました。法務と設計・設計指針とコストの関係・施工管理技術などについても話したかったのですが、あっと言う間でした。

Pcretu3予定ではこのくらいでおしまいでも良かったのですが、人数が居るため、モジュールの取り付けまで済んでいます。

Kanngaekata1 一見ムダに見える時間を出来る限り作ったつもりです。「ワシはこうする」「いや、俺はこうする。なぜならば。。。」という話がもっと出来ると良かったでしょうか。コストの管理もありますから設計指針一つとっても、一概には言えない部分を残します。今後機会があればこの部分をどうすり合わせるか、机上で語り合っても良いでしょう。

暑い中、お疲れ様でした。
また機会を作りましょう。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子④

Anka1  このアタリになると皆が揃っています。アンカーはエポキシ系。ベースとなるコンクリートには、予め穿孔を行い、ゴム板を変性シリコンで接着しておきました。

さらにこのベースコンクリートに変性を打ちます。
2つの輪を描き、2重防水。
アンカーの周りはエポキシがかかりますが、さらに変性の防水をかけ2重防水とします。
合計4重防水です。

2juubousui 何故このように立ち上げるかというと、将来の防水が簡易になるようにという配慮からです。こうしておけば、ウレタン防水をする防水業者さんは楽に仕事が出来ます。
ただし、おそろしく手間がかかります。
お金もかかります。今後の判断はまた話し合って行きましょう。

Backupこの写真はバックアップ材を入れているところです。3面接着防止のためです。ここにさらにプライマを掛け、2面接着に持ち込みます。これが長期にわたり防水を維持する秘訣です。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子③

Tanchi 皆さんにお会いしたのはこの日です。
強度計算、墨などは予め考察し、仕上げてあります。強度を得るための最低アンカー深さは事前に計算から絞り込んできましたので、鉄筋探知機で深さを計測します。するとこの現場では、幸いなことに、公共産業用並みのアレイ強度が得られることがわかりました。

Ponchi写真が明るすぎて墨が見えませんが、探知後のアンカー位置の防水を穴あけポンチで抜きます。いきなり抜かないのは、防水ウレタンの断面を大切にするため。断面が荒れないようにすれば、ケミカルが持つ余剰のエポキシが防水層の隙間を満たし止水効果を持ちます。

Senko 続けて穿孔。勾配がありますので中央部は数ミリ程度深く。 これを怠るとアレイの水平的な外観が得られなくなります。こうした注意も現場代理人(営業とか施工管理技士の仕事でしょうね)

写真の位置でもコーン破壊強度は1t近くあります。ここでは防水層を5ミリと見なし、勾配用のノロや中性化したコンクリート層の厚さを20ミリを見なしています。なお、事前検討の中では90ミリ深さがあれば、1ランク上の設計強度を満たすことが分かっていました。そして、運よくそのまま穿孔出来ました。出来ればこれよりさらに深くすることがコーン破壊を防止するのですが、天井裏への漏水リスクを考え、建築基準法のギリギリかぶり厚を想定しアンカー設計しています。(30+鉄筋+30)

Depth1 穿孔後はデプスをチェック。先述の予測も現場指示も販売業者の仕事ですね。
中には職人にまかせてそれっきりなんていう事業者(資材を売るだけで放置プレイ)も見受けられますが、詳細設計をして、仔細に指示をしてあげないと今の単価では、職人は楽な方法しか取らないものです。それに、職人皆が皆アンカーや防水の勉強しているとは限らない。だからこそ販売業者がしっかり責任を取れる技術力を持つべきです。あのやり方で万が一欠陥工事が発生しても、販売業者の仕業であり責任だと私は考えています。裏を返せばそれが販売業者が利益を得る理由(技術力)です。メーカーの顔色ばかりを見て代理店権だけで物販的に商売しようとするからトラブルが絶えないのでしょう。太陽光発電の仕事の流れは販売と施工ではありません。設計と販売と施工、施工管理です。設計と施工管理がなければ、せっかくの太陽光発電はもぬけのからになってしまいます。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子②(プレ作業)

①に引き続き、モジュールの点検。その結果、1枚がフレームの損傷、2枚が外傷による絶縁不良。さらに2枚が脱落時のアークによるコネクタ損傷を受けていました。
1枚はどうしようもありませんから、マニフェスト伝票つきで産廃処理。
残る2枚は、カッターで箔を除去すれば修繕可能、将来は予備品になるだろうと判断。残置。コネクタの損傷も修繕可能なので残置。
ここで方針を考えます。
初期の設置容量は10KWでした。
当時と変わらぬ設備規模にするには当時のものと現在のモジュールを混ぜることになります。しかしこれは短絡電流が異なるために、アレイ挙動がややこしくなります。それだけならば昇圧回路などパワエレで対処できそうなものです。
では、他に障害は無いか?
そうです。何しろ現地状況に対して、充分な強度(Cw-)を得るのが困難なのです。
そこで強度計算を行いました。すると全部を再設置すると新設を超える経費がかかることがわかりました。それで、思い切って3段アレイの5KWにまで減設をすることになりました。(4段も計算上、NGでした)
Zumenio1

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子①(プレ作業)

8/7日、愚生の主宰でに設計・施工に関する(ちょっと思いつきの)同業者間の、現場での意見交換会を行いました。東京・大阪という遠方からお越しくださり、ありがとうございました。ちょっとはお互いに勉強になったでしょうか?ここに御礼申し上げます。

Daturaku 皆さんにお会いする前に、前半戦がありましたので、この背景をお話しておきます。

最初に当初の現場の背景を話します。
ここは既に廃業した販売業者?さんの不良設計物件です。既に1枚の太陽電池が脱落しており、メーカーさんからご相談を受けました。

写真からすると、まるでフレームから発電面が脱落しているように見えますが、1端フレームだけを残し、他フレームを固定するフレームが電食により朽ちたのがモジュール脱落の直接的な原因です。当時の規格はTRC0006だったと思いますが、それどころか建築基準法をも満たさない設置になっていました。このようにマズイ結果が出ると設計に充分な注意が要ることが身をもってわかります。電食の影響度についてはIECの資料など参考にしてください。

Umariさて、なんとか架台を修繕できないかと考えていたわけですが、現地を視察するとまるで不可能です。ベース部分はt2.3の鍍金材がサポートストラクチャとドリリングビスで接続されている状態。このビスの電食電位差はよく考慮されており問題ありませんでしたが、肝心のベース部分はその後の防水によってウレタン防水に埋没している予感。架台の一部はHDZ55すら満たさぬようなので、かなり錆がひどいです。(販売される業者さんは、ちゃんとミルシートを取りましょうね)

しかしビルの所有者も、中古建物を買ったらたまたま太陽光発電がついていたということと、元の所有者が既に死亡しているということのほか、詳細はわかりません。
それでも、台風シーズンが近いことから、またモジュールが飛んだらマズイということで、契約もクソも無く、まずはシステム撤去を行うことになりました。これが6月のことです。

Bousui1撤去を行うと次の問題が立ち現れました。
やはりベースとなっていたt2.3のリップ軽溝がウレタンに埋まっており、防水層間に雨水が浸透している状態です。結局、撤去日当日にオーナーに屋根に上っていただき、漏水箇所の修繕と再防水を行う方針となりました。ひどく大掛かりになったものです。防水も大変。湿分と水蒸気でフクレが出ますので切開と埋め作業が要ります。脱気筒をつけるには向かない状況だし。。。

積算後の総経費は税込260万円ほど。高所、RC,防水あり、と困難が多く、低圧用としては想像外の経費でした。かと言って変に値引いても愚生の方が困るだけなので、そのままお話しました。想像では、「撤去するだけにして、あとは捨ててくれ」とでも言われるかと考えていたものです。ところが、意外や意外、「せっかくあるものは大切にした方が良い」との、オーナーの意向により本気で取り組むことになりました。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.08.02

電技解釈改正・系統連系規程・JISC

昨年末からの法律改正の嵐で、脳みそが追いつきません。
ということで設計・検討に時間ばかりがかかり、最近はあまり販売・設置していない私です。

技術に関する法規というのは、そもそも参照関係がかなりややこしい。この部分はアレを参照せいとか、この部分はまた別のアレを参照せい、というとても数冊の法規本だけでは間に合わない状態。トレーサビリティーマップとでも言うのか、そういうものまで作らないと交通整理が困難なわけです。そして、まさしく電気全般がそう。

それが今回はとうとうPVにまで及んだ感があります。
初出は電技と電技解釈・内規くらいだった気がしたのですが。。。これだけだとグレーゾーンが多かったわけですね。IECとも不整合ばりばりだったし。(役所の技官は大変だろうなぁ。)

で、私的には、電技解釈50条でJISC8955が表に出たのに一定の評価をしていまして、少しは欠陥設計の抑制力になるのかな。。。と。建基87条ともちょっとは隔離されて扱いやすくなったのかなとも思ったり。
でも、あれも、構造計算の後半に差し掛かるとオイラーさんを使うのか、ジョンソンさんで行くのか、テトマイヤーさんで行くのか、混乱してゆくわけです。(だって昔の構造計算書を見ると結構恣意的だもの。。。細長比から判定するのが良さそうですが、どうもそれじゃ通らないシーンが。。。)

ということで仲間内のエンジニア衆で勉強会をやることにしました。
この技術論の決着には数年間あるいはそれ以上にわたるような気がしますが、ボチボチ皆さんお付き合いいただければ幸いです。

えーと、委員の先生方、次はC8961を改正して欲しいです。
ヨーロピアンイフィシャンシと整合性があると評価がしやすくてGOODです。PVを設置しようとする人にも良い情報を提供できることでしょう。また、そこまでしないとまやかしの数字がまかり通ってしまう危険を感じます。

8月 2, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (3) | トラックバック (0)