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2006.08.18

太陽光発電の”販売”とはなんぞや?

太陽光発電の販売(販売という言葉は不適切だし苦手なのだが)を2つにわけて考えてしまうのは私だけだろうか?

●一つは商業であり、太陽電池を売るという仕事の延長で誰かが屋根に太陽電池をくっつけてくれるもの。メーカも資材のキット化とかフランチャイズとか代理店権の付与とかでこの尻馬に乗っかっているからタチが悪かったりする。しかもこれは、モノを買うと思っているユーザーの感覚にはぴったりフィットしていたりする。
けど利益の余剰額で仕事をしようとする怪しい感覚からビジネスをしているので歪みが生じ易い。当社にもよくお引き合いがあるのだが、この問い合わせの内容たるや「kw幾らでやってくれるかね?」なんていう感じ。kw幾らもクソもなく、簡単な現場は簡単だし、難しい現場は難しい。費用は内容によって変わる。そこで、100万かかるものの予算が50万しかなかったりすると、受発注の構造の中でVEと称した美しいダイエットがなされる。その実態は単なる手抜きに過ぎなかったりする。

●もうひとつは匠業であり、設計をし施工管理をし、施工することに費用を貰うもの。太陽電池は資材だから原価で譲る。まぁ、世には不届きな輩もあるのでリスク管理のために金利相当分くらいは貰う。でもこういう職人連中はその原価を示した上で経費とか工賃とかをきちんと説明できる力量もないから、職人が1日30000円としてぇ。。。などと勘定すると、いわゆる施主さんに叱られちゃったりする。30000円*25日*12ヶ月=年収900万円??などとドアホなことを言う人が少なくないのだ。実はこれでもこの職人は年収300万円くらいである。駆け出しの中小企業サラリーマンと同じくらいだろうか。

その内実については、何にも隠すことなど無い。めんどくさいので書かない。どうしてもと言うならまた書くが、中でもエレキの職人ともなると工具だけで一人あたり千万を超えるのでその原価償却と自動車のことも見てやらなければならない。税金のこともある。日本の税率は約50%。保険のこともある。だから私の仕事を手伝ってくれる職人には本当は30000円も払えるはずも無い。代わりに保険を払っているからその分も目減りしている。
さらに職人には力量差もあるので、このあたりは、私は、「当社の日当は一日3千円~10万円」などと平気で言っている。もっとも10万円も持って行ってくれる職人は10万円以上の仕事を一日のうちにこなす力量があるのだから当然。(このレベルになると実際は施工日以前の空き時間に施工図を描いたり、雑多な部品調達を手伝ってくれたりしているのだが。)3000円の方は、見習いのメシ代。つまりタダで学校に来させてあげるということ。

ここで気難しい現実は、頻出シーンつまり標準的現場ではどちらも施主さんへの提示総額が変わらないということ。一方、ちょっとややこしい現場だと、後者は100万円くらい多くかかるシーンが見受けられたりして「高い」などと文句を言われたりする。

でもちょっと冷静に考えればわかるように、後者のほうが当たり前の仕事の流れであって、現地にかかる費用をそのまま反映しているに過ぎない。これが不正義だといわれたらかなわない。10年後、両者の品質差がどう立ち現れるか、何が起きるかという結果を待っていたら良心的な職人達は干からびるだろう。
そこで、スネに傷を持ちながらも日々職人達は「まぁしょうがねぇか」、と自分の請負師の言うがままの誤った仕事に手を染めることに慣れてゆく。

8月 18, 2006 問題提起 |

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コメント

こんにちは~。
「まぁしょうがねぇか」~程度問題がありますね、経験上ある程度で歯止めがかかればよいのですが、「誤った仕事」を正しい仕事と錯覚したり、何時も通りの仕事ですがなにか?、という人達が増加しているように感じます、とても残念です。

投稿: aosam | 2006/08/22 14:12:13

>何時も通りの仕事ですがなにか?
これが一番困ります。
その道のプロほど経験に頼る部分が多いので珍しくない話です。
思い込みは怖いですね。
そして、むしろこうした大多数が統計に表れるコストを律則していたりして、きちんとやる人たちが報われなくなっている実情があります。するとやっぱり手を抜きたくなる。悪いスパイラルです。昔からのことですが、最近も公共工事ですら次々と不良が見つかっていますね。受発注の構造に踏み込む視点として最近公共事業筋で「発注者責任」という言葉がさかんに使われるようになってきましたが、さらに販売者・設計者・施工者。。。様々なステークホルダーの職務内容、心の動き、カネの動きについてミクロに踏み込むことが必要と感じます。めんどくさがってマクロに話をするからおかしなことになる。

投稿: よしどみ | 2006/08/22 15:25:09

吉冨様、こんばんは、お初・・・じゃ無いですね^^;

>そこで、100万かかるものの予算が50万しかなかったりすると、受発注の構造の中でVEと称した美しいダイエットがなされる。その実態は単なる手抜きに過ぎなかったりする。


その実態が単なる手抜きもダメだけど、もっとダメなのが、私の勤めている会社・・・

VE=同じコストでより良い物をとか、同じ品質・機能を持つ物でコストを下げる、又はコストを下げ尚且つ品質・機能を上げるとかだと私は認識しています。(勘違いをしていましたら、御免なさい)

ですが、私の会社はVE=受注の為に要らないものを勝手に無くす、とかコストを下げるのだから品質・機能を下げてもしょうがないと、勝手な解釈をしています
(つД`)
後になって施主様から「設計図書又は打ち合わせと違う」と言われても「見積もりは、こうなってるから、やるなら追加ですね」と平然としております。

辞めたいけど、建築関係後発組の私は(昔、やんちゃな時期がありまして^^;)学は無く、資格も少なく、歳ばかり取ってしまい(家のローンも払わないと・・・)再々就職を思い続けて自分を見失わないようにしております。

まぁ、自分が辞めるのが先か会社の倒産が先か、ってとこですけどね。

>そこで、スネに傷を持ちながらも日々職人達は「まぁしょうがねぇか」、と自分の請負師の言うがままの誤った仕事に手を染めることに慣れてゆく。

地域は違えど、泣けますね。

投稿: たかb | 2006/08/24 23:01:52

うう。。操作ミスにより書いたのが消えました。

たかbさんこんにちは!
VEの現状、共感!!
愚痴をいっぱい言いながらも、少しずつなんとかしましょう!
「現象が分かっている人」は現象がわからない人に話す。「現象が分かった人」は、どうすればよくなるかを考える。
一歩ずつ参りましょう。

>地域は違えど泣けますね
泣けます。
「だから諦める」とか「いつしかそのことに慣れる」んじゃなくて、「だけどなんとかする」という意思が求められます。そういうものに私はなりたい。。。

投稿: よしどみ | 2006/08/25 23:23:06

>VEの現状、共感!!
愚痴をいっぱい言いながらも、少しずつなんとかしましょう!

できれば、そうしたいものですね・・・

>「だから諦める」とか「いつしかそのことに慣れる」んじゃなくて、「だけどなんとかする」という意思が求められます。そういうものに私はなりたい。。。

その心をいつまでも持ち続けて下さい(つД`)

で、話は変わりますが急展開で会社辞めそうです、
それで、静岡県民ですが。再来週辺りに愛知県の会社(支社)本社は東京に面接に行く事になりそうです、行く事が決定したら月の半分は単身で愛知県に出向になりそうですよ。
もし、行くような事になりましたら遊んでやって下さい。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

投稿: たかb | 2006/09/02 1:39:29

こんばんは。
転職とはまぁ、あれれ~ですね。
また、いつでも遊びましょう!

そして志を高く行きましょう。
少々貧乏しても大したことはありません。

投稿: よしどみ | 2006/09/02 22:03:18

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