« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006.09.12

主幹ELB問題

もう全然間に合っていません。私たち数人でのNPO活動には限界があるので、大事故が起こる前にここに書くことにしました。営業マンは、その後、現地に訪問する機会があれば、主幹ELBと連系ELBの形式とそのワイヤリングをご確認下さい。以下、危険度順に示します。

●逆接続不可能な主幹ELBを使っている場合であって、銅バー後端に連系してあるのは、全てNGです。主幹のトリップコイルが焼損している可能性が大です。これでは漏電時にトリップしません。人身の安全に関わります。分科会・東電では早期にNGであることを通達している方式です。内規ではもちろん、大NGです。
●逆接続不可能な連系ELBの使用。これも同様です。漏電時にトリップしませんので、早々に交換してください。
●逆接続不可能な主幹ELBであって、銅バー前端に連系してあるものもNGです。これはネジ部の電流密度が高く、内規でも危険が指摘されているものです。

事後策ですが、再配線あるいは、ELB交換、あるいは、両方の作業が必要です。
特に、00年代以降に参入された業者さんは、良くチェックしてください。内規以外にこの問題を指摘している資料が少なくなっているため、確認が必要です。

メーカーの教科書どおりにやっているから大丈夫だろうとか、電力による検査を受けているから大丈夫だろう。という説もありますが、彼等も神様ではありません。メーカーの教科書も万全ではありません。同様に建設業免許があるから大丈夫だろうとか、電気工事業の免許があるから大丈夫だろうとか、メーカーが見てくれたから大丈夫だろうというのも、思い込みに過ぎません。

誤りを見落としがちなほど、実際のワイヤリングパターンの方が多いのです。
この問題を抱える太陽光発電は、中部地域で***件を超えています。全国では****件を超えているでしょう。

お手数ですが、電力さん・保安協会さんも折に付けご確認をよろしくお願いいたします。
また、適合配線マトリクスのリスト化にご協力いただける方は名乗り出てください。お金にはなりませんが電気安全のために取組むべき課題です。一緒にやりませんか?

9月 12, 2006 問題提起 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.07

補助金のあり方(提案型)

太陽光発電に補助金が導入されて、久しい。
NEFはもう終わってしまったけど、自治体によっては年々その規模を小さくしながら、一部継続している。かく言う私も、かれこれ10年も前のことか、地元の自治体にお願いして助成策が始まるのを見届けたことがある。(3自治体くらいが共感してくださり、制度発足してくれた)

でも、昨今のように、こうも助成額が小さく、手続きが膨大になると、その効果の程は疑わしい。

前提だが、世の中は、悪い人のために回っている。
太陽光の助成金はメーカーや販売店による不正受給が多すぎた。


すると、行政からの締め付けが始まる。
証明の類が増える。時系列の整合が増える。漢字の表記を細かく問う。。。etc
書類が多すぎるのだ。書類がややこしすぎるのだ。

これではチェック事項が多すぎて設置者本人による申請では、ちょっとした記入ミスが原因で書類がハネられてしまうことが少なくない。すると貰えるはずのものも貰えない。
これじゃ、全然インセンティブにならない。マジメな者が苦痛を味わうばかりだ。意味が無い。

ここでプロの登場とあいなる。
大抵は販売会社が代行することとなる。
ところが、販売会社だって、本当はあんなにややこしい手続きをやりたくない。なぜなら、自治体毎に異なるローカルルールの把握は、困難だし失敗しやすい。それに万が一手続き書類の進行を失敗したら尻拭いしなければならないのだから。

気の毒なことだけど、私の身の回りにも失敗した人が居た。
彼は気のいい技術屋さんで工事屋さんだ。
うっかりこの手続きに手を出した。
しかし、時系列の管理だったか、住所の漢数字、アラビア数字の相違だったかで書類がハネられた。そこで彼が補助金分を負担することになった。彼のお給料よりも支払いの方が多くなった次第。

こういうことがあるから、助成金の書類は端座&お祈りして取組むことになる。というのは冗談だが、この書類には、一字一句への大変な集中力が要る。期限があるから、ちょっとした”うっかり”は全く許されないのだ。

するとここに膨大な人手がかかる。
何かヘンだけど労務としては当然か、販売会社によっては、「補助金手続代行手数料」なんてのを見積や請求書に記載しているところもある。この文字はちゃんとOCRに通るかな?この住所表記は、住民票と整合しているかな?書類の書き手が設置場所の住人ではないだけに、それはもう気の遠くなるような"不毛な作業"だ。

そこで、補助金の書類を作る専門の事務員が多くの会社で雇用された。しかしNEF補助金終了とともに解雇。そんな憂き目に遭った人を私は3人知っている。太陽光発電の普及には、雇用促進・産業促進などの効果もあるが、こと補助金に限っては少なからぬ人々の人生を狂わせてしまった。

さて、話を元に戻す。
かかる次第で、補助金の手続きには、同じ時間で設置工事が済んでしまうくらい切ない手数を踏むことを要する。

設置者本人の電灯契約名が誤っていること。印鑑証明書が誤って登録されていること。住民票が誤って登録されていること。これらは日常茶飯事。地番整理があった地域などはとんでもない。

すると、書類整合のために、今までの行政への登録情報の書き換えなども発生し、数十、数百時間も走り回ることがある。今にして思う。太陽光発電の事業者は、安上がりな住民登録情報の修正係だったのだろうか。

こうした次第で、助成金を受けないほうが経費安になる場合が少なくなかったあきれたことに、こうした場面はしょっちゅうだった。(行政書士が訪問販売した方がいいんじゃないかと思った。)これを私たちは、SubsidyTrap(補助金のワナ)と言う。

今、多くの自治体で太陽光の補助金がなくなろうとしている。
それはNEFの手続きによって保障された、”悪い人をはずすための与信”が出来なくなってしまったから。

しかしここで地方自治体の行政官を責めないで欲しい。
ほんの僅かな人数、あるいは、兼任兼務だらけの自治体担当者単独でルールブックを作り、設置者本人や業者を与信してゆくのはひどく難しい。法やルールの合間を縫う輩を排除するのは、行政の一担当者の労力ではとても及ばない世界なのだ。

私は、補助金が無くなってよかったと思っている。
助成金申請、需給までの労務を差し引くと、インセンティブが無い今の方が設置者にシステムをさらに安く提供できる場合が少なくない。こんな大雑把な表現に問題があるならば、「補助金手数に要する労務負担・人件費を、設計施工の高品質化に振り向けるべきだ」と私は言おうとしているわけである。

良くない助成例(設備規模KWあたりに助成がなされる場合)
●設備規模あたりの助成額が少ない場合かつ本人手続きが困難なほどに煩雑な場合。
例:設置規模が小さく、10万円未満しか受給できない場合。
ここで手続きが複雑すぎると、手続きに要する時間と同じくらいの時間で10万円以上の仕事が出来てしまう。特に、時系列を追いかける期間が長いとそのチェック労務は大変な量となる。
設置前の申請、設置後の受領のための申請くらいで済めばまだ良いのだが。。。
予算が少ないのならば、他に方法はある。地元商店街の商品券とかを簡単な手続きで配布するなど、上手な自治体もあった。
●期限があるために気持ちが急かされて漫然と契約している事実がある。1万歩譲って、設置者側の太陽光発電導入の動機が歪んでしまうのはやむをえないとしよう。だけど、助成額の過多にまどわされて電気効率上好ましくない内容を希望するお客さんが少なくないのは参った。業者側としても補助金期限までの限られた時間で技術的正当性を説明するのは大変だし、設置希望者側は、何のために設置するのかという目的を見失ってしっていることがある。ホントは発電量にインセンティブを与えるべきだが、これは自治体担当者によるチェック労務が大変すぎるだろう。(少なくとも地方自治体にはマンパワーが足りないところが多い)

●プッシュ型の営業、中でも訪問販売では、国や自治体が補助金を出している事実が太陽光発電販売の素晴らしい大義名分になる。販売業者は受注機会が増えればそれで充分なのだ。しかし、プル型営業で公平な一発価格を提示する業者にとっては、労務が増えるばかりで、却って経費高を招き、エンドユーザー価格高騰を招いている。これは弊害だろう。長期的にはこれら美しい大義名分を通じた強引な普及シナリオを促進するよりも、無意味なコスト、つまりSubsidyTrap(補助金のワナ)を回避するためにも無策で居る方が良かったりする。

どうせ、補助金をやるなら、設置者にとってインセンティブとなる形をお願いしたい。すると、たくさん出すか、手続きを簡素化するしかないだろう。
不正受給は、発覚次第、厳罰!!チクリ推奨!!
暗いなぁ。。。せめてメーカーの不正はもっと責められるべきである。

それにしても、全うな人々のために行う効果的な助成策はは無いのか。今のままでは、「無いほうがマシ」という助成金が少なくない。このお金は福祉など他のことに回したほうが良いのでは無いか思う。

以上は3月の記述。(若干の表現修正あり)
放言の身勝手が嫌なのでいまさらながら追記する。


提案:
云いっぱなしは良くない。文句を言うのは誰でも出来る。文句だけ言うのはあさましいことと思う。そこで未来に向けて、発展型の提案を行う。


モデル:
愛知県安城市。
太陽光発電を設置した市民に、インセンティブとして地域の商品券を発行する。額面は数千円で充分。商品券を受け取るための諸手続きは、「本人による申請」によるのが基本。私は安城市の担当者に拍手を送りたい。

効果:
①不正が起こりにくい。

申請者は、不正告発からの追及を逃げられないのだ。家を買い、居を構え、高価な太陽光発電を導入する人は、その地域に腰を据える覚悟があるに違いない。家ごと逃げるのは難しいので彼等はそうそうヤバイことをしないだろう。不正は低率に留まると予測される。
②業者の労務負担が少ない。
本人申請ではなく、業者主体で申請されるとき、この作業は業者の総コストにONされる。当たり前である。構造的な配慮が必要である。また、インセンティブの受給は本来受益者の行動にまかされるべきである。

③役所の労務が少ない
住民が窓口に申請に来るとき、書類の書き方を繰りかえし教えるのは苦痛かもしれない。業者を経由した方が言うことも良く聞くかもしれない。しかし、本人申請であれば、①の理由により、書類から与信機能をいくらか省くことが出来るため、役所担当者は、フォーマットの製作・書類チェックといった、個々の書類に関わる作業量を少なくすることが出来る。
④地域商品券が地域振興に役立つ。
自治体が自治体の外部にある地域の人々を儲けさせる必要は無いだろう。投入した税が地域を潤し、地域に戻るのは理想的な姿だ。
なお、補助金の配布規定を、自治体地域内に居を構える業者との契約に限定するというルールを見たことがあったが、あれは愚かである。なぜならば、当該地域に充分な技術力を持つ事業者が無いシーンがあるからである。また、全ての設置希望者が自治体主導による土着取引先を望むはずはない。市民の財布までコントロールするのは行政のおせっかいである。

④要らない人は申請すらしない
行政は、要らない人は要らない、という現実をしっかり活用できる。「補助金は要らない」と明言するお金持ちや篤志家に行政が補助を出す理由は無い。むしろ彼等の志を高く評価しなければならない。この評価経費の方が安いし、効果的だろう。ここでは、行政は、業者主導の十把ひとからげな申請から税金を守ることが出来る。
多くの業者は「補助金による行政の後押しを営業トーク」とするので、インセンティブを不要とする人にまで、まんべんなく補助金をばら撒いてしまう。これは税の有効活用の観点からクレバーなととは思えない。要らない人は要らないのだ。環境や原子力推進に懸念を示し、自費のみで太陽光発電を導入しようと言う志高い人が、世にあるのだ。彼等の自由意志を尊重してやって欲しい。


指針:
行政が太陽光発電を推進しているということが、市民に伝わり、これを通じて市民の環境意識・エネルギー問題意識の高揚を促せば良い。
他にインセンティブは要らない。地域振興券数千円でいいんじゃないだろうか?
太陽光発電を買えない人は買えないで仕方ないのだ。そうでなければ行政は市民の所得格差を埋め、さらに太陽光発電に多大出費を行う覚悟する必要があるだろう。しかし何もそこまでする必要は無い。行政が太陽光発電を応援していることが分かれば充分なのだ。お金が余っている自治体は、予算を他のことに振り向けて欲しい。


排除すべき方法:
10万円以下の補助金(お金)。
これは上述の通り。お金は太陽光発電導入者のココロを狂わせる。
業者による申請
業務進行の内部コストがかかる。このコストは、太陽光発電導入者が払っている。
また、不正防止が困難になる。

抽選
抽選は論外。不公平感を募るばかり

逆の立場に立ってみたい。太陽光発電を導入しようと思う人たちは、当たるまで待つ。自分だけがハズれるのは悔しいからだ。そのことが、事業者のセールス意欲を削ぎ、普及を妨げている。このような無駄な予算は、他のことに振り向けるべきだ。
実施方法がまずければ、逆効果にしかならないのだ。

9月 7, 2006 問題提起 | | コメント (6) | トラックバック (0)