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2008.05.01

2007年度のまとめ

Bunkatu 今更ナニですが、昨年までのわが国での導入状況についてメモ。(住宅です。単位はkW)
左図のように、一年間に導入される設備容量の合計は、2005年をピークに落ちて来ています。本当は、設備容量など詮議すべきではなく発電量を問わないとならないのですが、統計がないのでよくわかりません。今後は統計が要りますね。CO2削減だなんだかなんだと言って拡販している割に、日本の太陽光発電システム全体が京都議定書でどのくらいのポイントになるか、現状では全く不明です。(←冷静に考えるとずいぶんいい加減なマーケティング・・・)

セル生産量も、長年シャープが世界首位でしたが、昨年ドイツのQcellsに抜かれています。普及拡大を目標に掲げる人々、特に行政関係者はきっと頭を抱えていることでしょう。3/2008のPI誌の表紙などもう、日本人には屈辱的です。相撲のまわしをしたAntonMilner氏が横綱風の浜野氏を踏みつけてガッツポーズを取るというイラストなんですから。そしてQcells is the new No.1とのキャプション。とかく最近のPI誌は下品ですね。その中国タタキ、日本タタキは、悪乗りに近いものがあります。中国人を中国製モジュールの傍に立たせ、ドイツ人をドイツ製モジュールの傍に立たせた写真を撮り、ドイツ人は中国製モジュールを信用しているか?なんていうアンケート結果を掲載したり悪ふざけがひどい。株価操作もしてるんじゃないかと思っちゃう。

久しぶりですが、どのメーカが良いかと言う質問が相変わらず一番多いのでこれもまとめます。
系統連系用太陽電池は三洋。設備容量あたりのyieldが他メーカーの製品よりはるかに大きいのです。モジューリングの間違いによる不具合も非常に少ない。また、モジュールあたりのセル数が多いのでアレイミスマッチになりにくく、電気設計が非常に楽です。太陽電池自体のWp単価は高いのですが、電気設計に要する時間が少なくて済むのは本当に助かります。(※モジュールのセルが多いこと自体は決して良いことではない。あくまで三洋のシステムが一般的業者にも使いやすいということ)

接続箱は三菱。鉄箱なので事故時にも火災が広がらないのが良いですね。部品配置のシンプルさもあって施工・点検・施工のしやすさはナンバーワンです。BLDの放熱もよく出来ています。パッキンがないので工業地域では塵埃の堆積がひどいのがたまに傷ですが、他メーカの出来がひどすぎるので自動的に三菱製がトップになってしまうという感じもします。
インバータも三菱。実測すると分かるのですがその変換効率は、カタログ値よりも優れています。これもそもそも、JISがインバータ性能をきちんと評価できない内容なのが問題なのですが。また彼らの製品は古くからのラインナップを通して故障が少ないのも良いですね。工事もしやすい。一番やりやすい。
架台は、どのメーカーも、純正品はほめられたものではありません。コストダウン圧力がよほどひどいのか、大抵の場合、ミニマムかミニマムすら下回るくらいで出来ているので鉄工所のオヤジや僕が作ったものの方が上等です。また、日本のメーカー品はパラメータが非開示なため、構造計算が出来ないという重大欠陥があります。こんないい加減なものは、売らないで欲しい。ワカランものを買って得する人は居ないのです。
太陽電池の出力ケーブルやコネクタも、太陽電池メーカー純正品は概してほめられたものではありません。強いて言えば、シャープの現行型の7ストランド品でしょうか。あのコネクタは世界中で実績があるベリ銅品です。接触圧と抵抗値の変化が少ないので安心できます。ただし、あれはブーツにクリック感が無いので、素人工事人を連れてゆくと間違いの元になることがあります。また、どのメーカーにも言えるのですが、プレアッセンブリ品は定長なのが困ります。毎日毎日工事をやっているとあっと言う間に、ワンボックス満タンのハギレケーブルが溜まります。無駄ですね。無駄にゴミを出して環境だなんだとほざく矛盾は許しがたいものがあります。業者が必要長をセルフアッセンブリするのが一番です。

こんな感じですかね。しかしこれらは資材の評価に過ぎません。システムにとっては適材適所が肝要なのです。
系統連系のソリューションだと京セラが良くできていると思います。簡単な配列ならば、誰が太陽電池据付をしてもそれほどアタリハズレがありません。メーカーによる技術情報公開、教育活動が丁寧なんですよね。

ただし、電気設計電気工事はどのメーカー製品であっても、販売施工業者のスキルが利いてきます。架台構造もそうです。たたなづく屋根屋根は皆、形状も構造もまるで違うからです。日本の屋根は特にひどいのです。類型化したくても、そうは行かない。ハウスメーカーの独自仕様が幅を利かせているので、全体としてみればひどくバラバラなのです。メーカー純正架台を使える物件は、全物件のうち半分もいきません。

だから、どんなにメーカーが頑張ったとしても、日本の太陽光発電システムは部品の寄せ集めでは済まないでしょう。あくまで建設だということです。

それからですねぇ。ずっと言いたくなかったんですが、メーカーにもう一言。
闇リコールはもう少し減らしてくれませんか?
度重なる隠蔽工作によってメーカーの信用はガタ落ちしています。しかしそれよりも、情報が遅れると重大事故までに対応が間に合わないことに注意すべきです。今のままでは経産省12品目どころじゃないでしょうね。
また、違法行為を減らしてください。社内で、徹底的にメスを入れるべきです。
日本の行政、日本のマスコミがあなた方に好意的だからっていつまでも甘えちゃいけません。これら倫理問題に比べれば、普及などどうでもよろしい。

5月 1, 2008 太陽光発電のニュース |

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コメント

大変ためになりました。僕個人としては 今現在集合住宅に住んでます。なんとか光熱費を抑えたいと思っています。価格 スペック 後はメーカーに聞きます。貴重な情報 ありがとうございます。

from clc89374

投稿: clc89374 | 2009/03/28 5:52:44

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