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2011.02.26

JISC8955の一部を改訂していただきました。

<読み間違いに注意>
荷重計算するにあたって誤解が起こりやすい点として受風面積の語があります。旧版のJISC8955では見付面積と説明していたのでご注意下さい。なぜならば見付面積は、SINθを掛けた立面面積相当のものとみなされる場合があるからです。すると設置角によっては本来の風荷重の数分の一というひどい解を得てしまいます。この問題に気づいたのは2007年のこと。これでは従来以上に誤設計が増えるのではないかと思いすぐに経済産業省に相談したところ今回の改訂・・・2011年版で取り上げていただきました。無論今は誤解なく読むことができます。

その他強度設計において勘違いしやすい点として法規ルート選択があります。
ペリフェラルが十分に広くサブアレイ間に間隙がある場合はJISC8955を使えますが、そうでない場合は告示1458号(外装材)を使うのが確実です。長尺材を通じてモーメント分配するメッシュ型架台は緩和策として1454号(構造材)で解くことも出来るという程度に考えておくと良いでしょう。風洞実験によらない場合は法規内に定量化された風工学を用いるわけです。法規が指し示す意味を理解しその内容を優先しなければなりません。

<おまけ・・・よくある誤設計>
これまで意味のない設計図書・計算書が大量に出回っています。
以下もご注意あれ。
●モジュールとモジュールフレームの関係も1990年代と変化しています。多点集中荷重と二重梁は異なります。
●座屈はオイラー式ではダメです。とりあえず建基細長比を採用すると良好。
●ビーム周辺は経験則での高速設計がまとまってきたと見えます。しかし転倒モーメント検討が業者まかせでは意味なし。
●ペリフェラルが小さなアレイフィールドにおいては、後端アレイに建築物壁面の風圧を重畳させた外力を想定しなければ強度不足になります。
●四点支持によって単体モジュールを固定する方式において固定部が一点崩壊した場合にはモジュールが折り紙のような挙動をします。金具にかかる引きぬき力をモジュール外力から求める場合は2で割り算しなければなりません。4で割るとアウトです。またこの場合の外力算出は1458号によります。
●架台を製造し外部の者に販売する場合は質量重心情報とベクター情報を提供しなければなりません。メーカーがこれらを提出しない場合は事故が起こっても100%メーカーの責任でしょう。情報が無ければ抵抗モーメントを算出できないからです。しかしこれらを提出するメーカーを見たことがありません。うっかりすると紙ベースでありしかも通り芯が書いてあるだけです。この状況は相当な無責任と感じます。
●風洞実験だけで仕様を謳う場合は実験レポートを添付するのが当たり前。メーカーは度々誤った設計をする。これをチェックするのはシステム販売者(設計義務あり)の仕事。

以上、よくある誤設計です。

2月 26, 2011 弊社からのお知らせ |

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