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2011.12.31

スマイルカーブとPV工事デフレスパイラル

太陽光は、工事が簡単すぎる。今後、工事屋の仕事は経済学スマイルカーブの底辺に従ってゆくと思う。つまり、幾らでも安くなる。原因はただひとつ。”簡単だから”、だ。

モノづくりには,次の二つがある。
1.技術面
2.技能面
工事というのは技能面。

技能には大きく2つのレベルがある。橋梁溶接、チップ試作といった熟練に支えられることとか彫刻や漆芸といった伝統工芸的技能によるもの。もうひとつが、作業だけのもの。

実はPV工事は作業に過ぎない。だからPVの技能は他と比べようも無い。PVなど簡単すぎて話しにならないのだ。建設業の下っ端・・・バイト作業並に易しいのだから。なにせ、その内容は組み立て作業100%。ちょっと気を利かせてみたつもりでも、その内容はちっとも技術的検証に基づいていない。つまり、大抵のPV工事屋の仕事は「勘ジニアリング」によっているということ。勘ジニアリングは計算すると間違いが判明することが多い。計算でおかしいものが実供用に耐えられるはずもない。

古くからやっている工事業者さんたちは価格下落に対しての愚痴が多い。けれども彼らは、重要なことを何もやっていないことに気づくべきである。やれ屋根工事幾らだといっても、板金工事業や瓦工事業のような構造計算書をつくるわけじゃない。やれ電気工事幾らだといっても、必要な電気計算すらしていない。そこにあるのは,マニュアル仕事。良くてもちょっとした気回しが加わるだけ。

これじゃ、やるだけ買い叩かれる。だって、簡単だもん。建物の常識、電気の常識があれば、作業だけは出来てしまう。それだけの話。

これから工事屋が強くなるためには、技術面を何とかしないとならないと思う。いつも僕が言う繰り返しになるけれども、強度計算やら電気計算、法適合不適合の検定くらい出来ないと、その人が参加している意味が無い。技術で競わなければ、あなたではなく他の誰かがそれをやることが出来るのだ。

最近、船井総研みたいな、家電広告みたいな平準マーケティングが行われているけど、あれって事業者の能力の無さを露呈するだけだし、価格下落を推進するだけじゃないだろうか。自分にしか出来ない技術的なことを謳わないと結局は価格競争の中で生き延びるしか無いと思う。結果、今、広告は過剰なくせに、お客が余っている。

広告を出す業者は応用が利かないから仕方なく簡単なことに手を出す。彼らは、簡単なことは競争が激しいから、広告で勝負しようとする。そうして広告費の分、無駄に時間と人件費を食いつぶしてゆく。長い目で見て、お客にとって良いことは何にも無い。

逆もある。
工事業者がより注意深い設計作業の結果に基づいて精緻な仕様書まで書いている癖に、発注者に工事業者=作業者と誤認される場合だ。これは救われない。

しかしなおも、いつも救われないパターンは、「自分は出来る、自分は優れている」と思っているヤツに限って設計書を書くことすら出来ないこと。自信があるだけじゃダメなんだなぁ。必要なのは実力。広告といった口先だけで食えればいいけど。いつまでもそうは行くまい。

最近、欧米中のメーカーが参入し始めたのは、日本市場におけるユーザーからの事業者評価がとても甘っちょろいと気づいたからじゃないだろうか。FIT効果によるものだけではないと思う。

12月 31, 2011 人間的な、あまりにも人間的な |

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