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2012.02.04

太陽光発電の維持点検、メンテナンス商法に注意!!

太陽光発電の維持点検を謳う怪しげな商売があちこちで始まっている。
怪しげ、だと断ずる理由は明快。
まずは”点検”に関して。

彼らの広告の、以下を良く見てみよう。

●スコープは明らかか。
モジュールと架台とインバータのパフォーマンスを診断したら、どんなに早くとも一ヶ月は要する。それをたった数万円でやるのか?やれるはずが無い。
安全性能の診断をするにも、インバータは特に現場では難しい。刻々と移り行く外的環境をソース発生して、問題をあらかた洗い出すのに現場機材では無理がある。適切な計測制御と大型の発電機車が必要。
架台を診断するのはもっと時間がかかる。現場には構造不良が多いが、これを判断するにはFEM解析するしかない。ところがこれには実機測量とノード入力という膨大な事前作業が待ち構えている。この作業は運よく現場状況が良くて測量がやさしい場合でも1~2ヶ月はかかる。少なくとも百万円は見込まないとならないだろう。ネジの腐食を見るなどというくだらないのをWEBで見たことがあったが、それよりも構造不良のほうが重大だ。これはすぐに飛散事故につながる。飛散事故は人身事故をもたらす恐れがある。
それに、いつも思うのだが、屋根に上がる際の作業者の安全確保経費はどうするのか?これを見込まない点検なんてありえない。

●点検クライテリアは明らかか?
1.点検のパス(orフェイル)クライテリアが公開されているか?
2.パスorフェイルを判断する適切なツール、方法が提案されているか?
3.1のクライテリアは適切か?2の方法は適切か?
点検を謳う業者達はこれらのひとつも答えていない。 よーするに、出来ないわけだ。

彼らの宣伝文句に目立つのは、むしろ皮相的な物事ばかりである。発電量計測、IVカーブ計測、などただのデータ取得を謳ったり、曇りでも正確に測定など、意味が無いことを言ってみたり、高圧洗浄など、必要性が低いことを優先的に提案したり。表面的だなぁ・・・どれも維持点検にとって本質的ではない。ましてや高圧洗浄などもってのほか。シール部はいためるし、高温部があれば発電面が割れてしまう。短気な作業をしては成らない。物事には手順があるのだ。

残念ながら、WEBやチラシで見る会社は全部NGである。箸にも棒にもかからない。実に、彼らがやっていることは、悪徳商法まがいである。
しかし、ことを切り捨てるのは簡単ではない。ことを難しくしているのは、彼らに悪気がないことだ。彼らに不当な金儲けをする意図など全く無い。だからユーザーは彼らを信頼してしまう可能性が高い。

その結果として生じる問題のひとつは、せっかく金と手間を掛けても何の点検にもなっていないことだ。最大の問題は、彼らが、最初から誤っているものを見つけることができないことである。さらに言えば、こうした「事後対策努力」はいまひとつ弱い。我々は、最初の間違いを防止するための蛇口絞り・・・すなわち「未然防止」を優先すべきである。未然防止の話はまた今度改めて書いてみよう。(たいていの場合、”点検では遅すぎる”からだ)

2月 4, 2012 住宅太陽光発電システム | | コメント (1) | トラックバック (0)