2012.04.05

一台のELBへのPCSパラ接続はダメだよ

複数台PCSがある際に、一台のELBにパラ接続する例があるらしい。
でも、これ、ダメだよ。KCL計算をしてみなさいな。一台のPCSに短絡モード故障が起こると、系統からの電流と他方のPCSからの電流が事故点に流入してしまう。火事になっちゃうよ。(第一、過電流=法令違反だってば)
でも、電力検査が通るから構わないと言うヒトもいるらしい。しかし、検査は検査で見た範囲しか安全を保証しない。そもそも、電力会社は、PVについて責任を負うわけでもない。他人の審査に帰属して、自分の誤りを正当化するのは、間違いである。

4月 5, 2012 太陽光発電の技術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2011.12.31

ミソもクソも一緒

僕にとって一番信用ならないのが、PVに関する数字であり、その解釈である。
この業界はパーツとコンポーネントとシステムをごちゃ混ぜにしてはいないか。
学会や行政が特にひどい。次に事業者。
統計値を見ると、上の全てがごちゃまぜ。これが原因究明を不可能にし、対策を困難ならしめている。

ビルディングの傾きは材料のせいか?建築設計のせいか?組み立てのせいか?
料理が不味いのは、材料のせいか?調理のせいか?

NEDOやAISTやNEFのPV統計を見ると、全部ごちゃまぜ。
これまでのアンケートは全部意味が無い。
設問をきちんとし、次に設問を公開した上でデータを示さないと単なるバイアスにしかならない。
この業界、そういうのが非常に甘い。

だから、結果として以下のようなことが起こっている。
1.製造者の設計不良がシステム設計者のせいになる。
2.システム設計者の設計不良が製造者の設計不良のせいになる。
3.売り子さん達は責任を問われない。
4.ユーザーの誤使用は問われない。
5.長期保証契約自体意味ナシ。

現代の分業化ビジネスでは、何もかもがみーんな他人事なのだ。
当事者の関与を薄める仕組みが出来上がっている。
状況は以下。
1.過剰なまでの消費者保護
2.過剰なまでの保身
3.無責任体制

結果は以下。
1.問題の核心がわからない。
2.誰もが責任転嫁が上手くなる。
3.被害者はちゅうぶらりん。(誰に尋ねてよいのか)

トラブル原因を究明する手段を持たないから、解決が遠のくわけだ。
誰もが加害者であり被害者。
僕はPV業界だけを批判したいんじゃない。
現代社会というのはかくも責任が薄いものなのか、と思う次第。
誰も責任を感じないから仕事は中途半端。
それは、だれそれに聞いて、それは、だれそれの役割だ。
最早ユーザーもこうしたたらいまわしに慣れっこだ。
分業化社会の病弊である。

こうした状況がもたらす重大は、モノゴトの真実が知られなくなることであり、解決が遠のくことだと思う。
こうやって誰もが鈍感力が増してゆくと、仕事の”やりがい”とやらはどこにいっちゃうだろう。
自縄自縛という語がふさわしい。

12月 31, 2011 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.08

太陽光発電システム設計に求められる基礎的能力

何を勉強すればPVシステムの設計が少しはわかるようになるのか。
いつも同じように答えているのだけど、もういちどまとめなおし。
1.電子回路(ダイオード、トランジスタ回路がわかれば十分すぎるほど)
2.電気回路(オーム法則、KVL,KCL、制御盤や工事の設計技術が主なスキル)
3.外力計算(風工学、設備の地震計算体系、雪荷重)
4.強度計算(通り芯、断面設計含む)
5.法令、規格(IEC,JIS、電技、建基、内規など)

以前は構造周りを強度計算との言葉でまとめていたのだけれど、今回は外力を加えてみた。外力はかなりの勉強量が必要。お仕事ボリューム的にも、外力計算と強度計算が一番大変。他は比較的簡単だけど、法規とのからみでやはり結構な勉強が必要。分野ばかり広いので絶望しそうになるけど、なんとかなる。問題はレファレンス代が高すぎること、探し物に時間がかかること(あるルール制定の背景を調査するには1年以上かかることも)

将来は、太陽光発電システムのためだけのレファレンスが出来るとこれからの若い人が楽チンだなぁと思う。
広辞苑一冊くらいのボリュームには収まるのでは?問題は、これら資料の著作権関係。つまり著作権に配慮するとお値段が数百万円という恐ろしい本になる。規格は引用がやりにくい。良いまとめなおしが求められる。

しかし実はこれらは安全を確保するための最低限の知識と能力である。性能向上にはさらなる技術の習得が必要。太陽光発電に限らず実用化技術は全般に、下流になればなるほど必要な能力の分野が広くなる。うーんしんどい。

そういえば、CAD図を設計だと勘違いしている人が少なくない。実はあれは伝達手段に過ぎない。つまり設計が済んだあとのものを、絵にしているだけ。仕様書もそう。仕様書というのは設計が済んだものを言葉にしているだけ。勘違いしてはいけない。

10月 8, 2011 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.06.23

独立型のアース

ここで言うアースはPCBグラウンドでも電設のアース(例えばEd)でもシャーシアースでもありません。
あくまで電路を地面にグラウンディングすることです。
どこかのアホ商社がアホ翻訳のまま彼らの輸入品をアースしてくれと取説に書いていますが、そのまま従ってはなりません。

このようなアースは第一故障を最初から作るわけですから、第二故障(帰路形成)に備えないとなりません。
また電技に従う必要があります。
電技に従うと、あれは住宅用太陽光発電とのことですから、低電圧独立型の場合は自動車と同様に一端接地が可能です。
しかし、一端接地する場合は他端にヒューズや過電流検知素子を入れアンプ増幅し主回路遮断用コイルをドライブしないと第二故障に対して無防備になります。

まとめると
●低電圧独立型では一端接地でも非接地でも良い。
●但し、単なる一端接地は第二故障に対して無策。
●アースしつつ第二故障に対して防御したい場合は、一端接地側に電流検知素子を入れ、トリップコイルを入れ、出力側を遮断。
●この場合、第一故障が常態であるから、感電注意。
●第二故障の場合は、出力がでなくなるので警報効果がある。
とまぁ、こういうこっちゃです。

考え方が結構難しいかもしれません。
上記回路を作る場合は、
●接地端にヒューズ挿入
●PN二極同時遮断回路をソース側主回路に挿入
●接地端ヒューズ溶断を受けて上をドライブする回路を挿入
以上で第一故障に対する基本的対策が完成します。
これが米国NECの考え方です。

日本はデバイス費をケチる傾向にありますから、勘ジニアリング的商売ではフローティングにするというものでしょう。おまじないとしてPN線間にZNRを入れる程度でしょうか。
ぱっとしませんね。

生命維持用の電源、山上の無線レピータ、土石流監視など、人の命と財産に直接関わる太陽光発電システムではよくよく考えておくべきです。
おせっかいながらプライオリティまで言うと、こういうものは本来、太陽電池の費用などよりうんと心配しておくべきなのでしょう。
理屈がわからない人は、少なくともIEC479や60364はよく読んでおくべきだと思います。

6月 23, 2010 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.03.18

因襲を打破せよ

「風速60mでも大丈夫!」
とか、
「北面設置はダメです。うちはそういうチョンボをしません」
とか。。。

こういうのを謳うのって、おかしいですよね?

風速60mOK・・・えぇ?たったそれだけ??(逆に)その必要ないよ!
10年も前の旧法をなまじ聞き齧るから、変なことを言う。
海外で同じコトを言って御覧なさい。
コイツ、だめだな、と思われるよ。
まず、言葉がなっていない。
等価静的風圧力の分布とその力学的意味を理解していないことを露呈するだけでしょう。

北面設置・・・何がいけないの?
ユーザーが求めるのが経済性であれば、北面設置もアリ。
今は、買い上げ単価が変わったので状況が違う。
北面設置には、少なくともイニシャルコスト低減効果がある。
あまりオツムがちがちだと、うそを言ってしまいます。

しっかりしよう。自分で考えよう。
計算ごときでわかることが意外に多い。
常識、口伝の背景を確かめたことがあるかキミ?

日本は性能規定だから本質的。裏を返すととても難しい。
(建築学会は嫌がるだろうけど)今の業界レベルを考えると、PVは、仕様規定にして欲しいくらいかもしれん。

3月 18, 2010 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

海外製の何が悪い

海外の製品が出回るようになった。
あれって、大丈夫なのか?
日本の業者からそんな声が聞かれるようになった。
でも、それ以前に、日本のは上等なのか?

海外製か日本製か、端的な答えばかりが求められている気がする。
でも、これはそもそも意味の無い問いだ。
製品種によってあまりにも違う。

気になるならば、調べてみればよろしい。
でも、前提がある。
架橋の具合までは分からない。
構成部品の耐久性は分からない。

それでも、簡単なことは分かる。
これまでの頻出不具合、事故例を思い起こしてそのままテストするだけだ。

モジュールの簡単な評価は架台やインバータよりも取り組みやすい。

例えば、簡単なところでは、
●梱包
梱包がまずいと、納品時に傷だらけになる。
こういう場合、工事業者任せになんてできない。
●コネクタ
低温と高温とで挿抜感を見てみる。
道具が無いならば、感覚でOK。
何が起こるのか、これまでの経験で想像がつくはずだ。
工事屋連中はこれをC材と思っているが、実は深い。
NECとかIECのコンプラチェックも悪くない。
●端子台
実機テスト。工事してみればよい。
やばい機種は、工事がやりにくいのでトラブルが頻発する。
ヒューマンエラーへの配慮が無い製品はこういうところで全部が見えてしまう。
●フレーミング
ばればれです。どうであれば何が起こる。。。これが見えない奴のセンスを疑う。
●アスペクト比・エッジスペース
話すまでもありません。アスペクト比が低いものは、構造的な事故が多くなる。
これは架台設計との対になる。
エッジスペースの小さいものは、別の問題あり。
●タビング
これも結構、目視で分かる。メーカーの思想まで見える。

評価機材が無くても結構分かるでしょう?

もう少し贅沢を言えば、
●電源器をつないで逆電流象限動作させる。
タブ半田がゆるければ、IRでホットスポットとして観察できる。
暗条件で十分。2Isc程度でもやばいところが見えてしまう。恐ろしい。
●短絡時温度分布を見る。
バラつきの部位が偏りを見るとどこがやばいのか、見当つくことあり。

大事なのは、これでヨシとしないこと。
1割も見ていない。
でも、あまりにお粗末なものはすぐに分かってしまう。
簡単な消去法をしたあと、心配という情緒行動に出ればよい。

PCSは、日本製しか出回っていない。
入力条件を変えながら動作点を見てみてはどう??
手間はかかるが結構面白い。

頭が痛いのは、架台だ。
実機観察とFEM入力をすれば、一発で分かる。
だけど手間がかかる。恐ろしく手間がかかる。
上に書いたものに対して100倍は時間を食う。

こんな手間をかけるくらいなら、自分で設計する。これで良い。
他人まかせにして文句ばかり言うから、日本の業者は本当につまらない。
架台の納めが悪いと、発電がゼロになるどころか、公衆災害につながる。
本当は太陽電池の品質などより、これをきちんと見る目を養ってほしい。
しかし、市販品はどうせ寸法と断面性能が公開されていない。
(んなもの商品と呼べるのか??)

どうしても自社開発するのが嫌で、量産品を使いたい場合もあろう。
だったら実機を計り、計算すればよいだけだ。
計算で不安があれば、実験すればよろしい。
この高々数十万~数百万円の費用も掛けず、売りに走るのが、日本の業者の信用ならんところ。
自分自身が良くわからないものを、売ってしまう。ひどいよなぁ。
で、何か起こったら、全部メーカーのせいにしようとする。
馬鹿じゃねぇか。

誰が作ろうが良いのだ。
それが、必要十分なものであれば。
先にコスト論を持ち出すから変なことになる。
中身を決めるのは、設計目標であり、法であり、あなたの倫理観であり、最後にユーザーのせこいコスト要求。
逆の発想をするからへんなことになるのだ。

発電性能を知りたいだって??
馬鹿なことを言うんじゃないよ。
発電性能なんて、百年早い。
壊れないかどうか、絶望的な壊れ方をしないかどうか
これを先に見なければ意味ないじゃないの。
必要なのは、速いだけのスーパーカーやジェット機か?
淡々と動き続ける時計のようなものか?
答えは自明だろう。

3月 18, 2010 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

電圧上昇抑制の対策

以前も書いたけど、もう一度、原則を確認してみたい。

●発生条件
L1、L2のバランスが悪いときに起こりやすい。
PCSから受電点までの距離が長いとき(δVが大きいとき=R大)に起こりやすい。
軽負荷時に起こりやすい。

●対策
・対外的なもの。
事前にデーターログし、電力殿にも一緒に考えてもらう。
→担当者次第でバラつきあり。全く無関心な担当者に出会ってしまうと、オシマイ。
・技術的なもの。
AC幹線を太くする。
PCS位置を受電点に近くする。(サンプリングがPCS内であることから)
分電盤L1L2バランスを取る。
分電盤インピーダンスが利いてくるのでC接続(銅バー末端連系)はご法度。
→ハウスメーカーさん、いい加減にあれやめたら??
室内幹線増強、引込み線増強。

このうち、L1L2バランスは、連系用に複巻トランスを準備するだけでもだいぶ良くなると思うようになった。
系統側端子を200Vの2端子(Nはダミー端子)とし、二次側を3端子とする。
中点をあくまでトランスで作りこむわけだ。
これだけで確実にバランスが取れるので、事後が全然違う。
問題は、住宅には場所が無いこと。今の市場のコスト感覚では許容できないであろうこと。
PCSメーカーの研究所では、片相にスライダックを入れれば、評価がしやすくなるだろう。

現在の抑制シーケンスでは、100V側もサンプリングしてしまうところが痛い。
これに対して、発電機側単独で対策すると言うのは、悪くないと思う。
結果として、コンプライアンス上のサンプリング点は受電点に移動する。
バランスが主たる原因である場合、この対策が一番有効と思う。

3月 18, 2010 太陽光発電の技術 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2010.02.08

トランジスタ技術2010年3月号

アナログ回路に欠かせない雑誌です。
今回は、太陽光発電の特集です。
回路が良く分からない人には難しいとは思いますが、面白い記事がたくさん載りました。
秀逸は、日本カーネルシステムの中平さんの記事です。
太陽光発電の世界に居る人には当たり前すぎることが書かれていますが、初学者にとってこれほど丁寧な記事はなかなか無いでしょう。それに簡単に書くほうがずっと難しいのです。論文等とちがった視点で見て貰うと勉強になると思います。

私も記事を書かせて頂きました。2本です。
一つ目がアレイ構成の基本。
編集の経緯で若干の表現間違いが残ってしまいましたが、分かりやすく書くように努力したつもりです。
二つ目が住宅用太陽光発電について。
構造強度や交流連系点にまで言及した点で従来よりも実務的なところにまで踏み込めたかなぁと自負しています。
システムは、発電効率の事ばかり考えているのではダメなのであって、継続して運用できてやっと全体なのです。そういうことを伝えたかったつもりです。

2月 8, 2010 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.05.21

劣化・故障とはこういうもの

以下のIR合成画像を見てみよう。
健全アレイと故障アレイである。
0409

0417後者がおかしいのがお分かりいただけるだろうか?
前者は距離と放射エネルギーの関係性が保てて居ない。
後者も似た条件だが、ここには部分発熱を観察できる。タブの重故障だ。
温度レンジをわざわざ合わせている意図がお分かりいただけるだろうか?行儀の悪い業者を排除するためである。IRは幾らでも悪用が可能だ。だから今までアップロードしなかった。

なお、答えだけ知りたい事業者(情報だけ必要で自分は何もしたくない人)には、
●労力
●知恵
●お金

いずれかを要求する。
私は厳しくすることにした。
飛行機に乗り、新幹線に乗り、訪ね歩けば誰かが教えてくれると考える人が多いが、これはもう許さない。ナマケモノを増やすだけだ。自分自身は何もしないくせにお金だけを欲しがる拝金主義者を増殖させるだけだ。日本のためにもならない。

そもそも私は、ケチをするのは嫌いだ。
しかし、もう堪忍袋の緒が切れた。
何の努力もせず、お金も使わず、答えだけを知りたがる輩に教えてあげる価値は全くない。
今後は、一般ユーザーにも厳しくする。
せっかく伝えても、自分だけ得をすれば満足し、他の人に教えてあげる努力を怠るからだ。そんな人のために誰が働くだろう??
後輩は育てたい。今、実に今の私は年に100日は人に教えることに時間を使っている。しかし、そうやって教えを請う多くの者の態度は目に余るものがある。・・・他の誰にも伝えないのだ。この連中は、何か新しく覚えればそれを使って日銭を稼ぐことしか考えない。
あるいは、自分がひとつ賢くなれば、それで満足してしまうのだ。今自分が困っていても他の誰かがその今を助けてくれればすぐに忘れてしまう。もし私から何かを学んでも、その恩などは忘れていい。しかし同じ思いをする人のために働かないのはどんなものか?だから私は、誰かに教えるにしても、その個人を瞬間風速で潤おすばかりではダメなのだ。
日本のPV技術が諸外国に負けそうな原因のひとつが、ここに、ある。
特に住宅PV業者は悲しいくらい、レベルが低い。

5月 21, 2009 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

δの計算

たったのこれだけでも一体全体にメンドクサイんですよ。
δそのものの計算は、まだ早い。簡単に見えるでしょう??
実際、この部分だけは簡単。
だけど背景にあるCfから追いかけるのは大変。
現地も精査しないとならない。
だから、たった一本の部品だけれど、丸一日はかかってしまう。
一番最初から数えると3日はかかる。
これ、何十、何百という部品のたったひとつです。
でも、やらないと色々起こるじゃないですか。そういうことです。
住宅太陽光発電がいい加減になってしまう理由もこのアタリにあります。
私には姉歯殿の気持ちがちょっと分かる気で居ます。
確かに彼はムチャをしました。
でも、お金を渋り、内容を理解しない発注者、ユーザーにも問題があるという見方も強く首肯してしまいます。1_2

でも、こういった諸々、そもそも分からない、やれない業者が多いのでそもそも問題外なのです。しかも、バレないし罰則も無いから普及も進むし、なんとなくやっていける。
これが実情でしょう。
PV業者は、当分は、勉強不足のまま、あまり働かない方がお得です。
どうせバレないのだし、ヨクワカラナイのだから罪悪感も無いでしょう。
他人をコキ使い、文句だけは立派というお客様御紳士も彼らの行動に加担しています。

5月 21, 2009 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.10

勉強会の様子⑤

Pcretu2 写真のように基礎が次々と並んでゆきます。その後ベースを据えて、さらに端面を防水。このアタリで昼食にしたでしょうか。やたらに人数が居るのは、勉強会・意見交換会をかねているからです。喫茶店で1時間半ほど色々な話をしました。法務と設計・設計指針とコストの関係・施工管理技術などについても話したかったのですが、あっと言う間でした。

Pcretu3予定ではこのくらいでおしまいでも良かったのですが、人数が居るため、モジュールの取り付けまで済んでいます。

Kanngaekata1 一見ムダに見える時間を出来る限り作ったつもりです。「ワシはこうする」「いや、俺はこうする。なぜならば。。。」という話がもっと出来ると良かったでしょうか。コストの管理もありますから設計指針一つとっても、一概には言えない部分を残します。今後機会があればこの部分をどうすり合わせるか、机上で語り合っても良いでしょう。

暑い中、お疲れ様でした。
また機会を作りましょう。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子④

Anka1  このアタリになると皆が揃っています。アンカーはエポキシ系。ベースとなるコンクリートには、予め穿孔を行い、ゴム板を変性シリコンで接着しておきました。

さらにこのベースコンクリートに変性を打ちます。
2つの輪を描き、2重防水。
アンカーの周りはエポキシがかかりますが、さらに変性の防水をかけ2重防水とします。
合計4重防水です。

2juubousui 何故このように立ち上げるかというと、将来の防水が簡易になるようにという配慮からです。こうしておけば、ウレタン防水をする防水業者さんは楽に仕事が出来ます。
ただし、おそろしく手間がかかります。
お金もかかります。今後の判断はまた話し合って行きましょう。

Backupこの写真はバックアップ材を入れているところです。3面接着防止のためです。ここにさらにプライマを掛け、2面接着に持ち込みます。これが長期にわたり防水を維持する秘訣です。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子③

Tanchi 皆さんにお会いしたのはこの日です。
強度計算、墨などは予め考察し、仕上げてあります。強度を得るための最低アンカー深さは事前に計算から絞り込んできましたので、鉄筋探知機で深さを計測します。するとこの現場では、幸いなことに、公共産業用並みのアレイ強度が得られることがわかりました。

Ponchi写真が明るすぎて墨が見えませんが、探知後のアンカー位置の防水を穴あけポンチで抜きます。いきなり抜かないのは、防水ウレタンの断面を大切にするため。断面が荒れないようにすれば、ケミカルが持つ余剰のエポキシが防水層の隙間を満たし止水効果を持ちます。

Senko 続けて穿孔。勾配がありますので中央部は数ミリ程度深く。 これを怠るとアレイの水平的な外観が得られなくなります。こうした注意も現場代理人(営業とか施工管理技士の仕事でしょうね)

写真の位置でもコーン破壊強度は1t近くあります。ここでは防水層を5ミリと見なし、勾配用のノロや中性化したコンクリート層の厚さを20ミリを見なしています。なお、事前検討の中では90ミリ深さがあれば、1ランク上の設計強度を満たすことが分かっていました。そして、運よくそのまま穿孔出来ました。出来ればこれよりさらに深くすることがコーン破壊を防止するのですが、天井裏への漏水リスクを考え、建築基準法のギリギリかぶり厚を想定しアンカー設計しています。(30+鉄筋+30)

Depth1 穿孔後はデプスをチェック。先述の予測も現場指示も販売業者の仕事ですね。
中には職人にまかせてそれっきりなんていう事業者(資材を売るだけで放置プレイ)も見受けられますが、詳細設計をして、仔細に指示をしてあげないと今の単価では、職人は楽な方法しか取らないものです。それに、職人皆が皆アンカーや防水の勉強しているとは限らない。だからこそ販売業者がしっかり責任を取れる技術力を持つべきです。あのやり方で万が一欠陥工事が発生しても、販売業者の仕業であり責任だと私は考えています。裏を返せばそれが販売業者が利益を得る理由(技術力)です。メーカーの顔色ばかりを見て代理店権だけで物販的に商売しようとするからトラブルが絶えないのでしょう。太陽光発電の仕事の流れは販売と施工ではありません。設計と販売と施工、施工管理です。設計と施工管理がなければ、せっかくの太陽光発電はもぬけのからになってしまいます。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子②(プレ作業)

①に引き続き、モジュールの点検。その結果、1枚がフレームの損傷、2枚が外傷による絶縁不良。さらに2枚が脱落時のアークによるコネクタ損傷を受けていました。
1枚はどうしようもありませんから、マニフェスト伝票つきで産廃処理。
残る2枚は、カッターで箔を除去すれば修繕可能、将来は予備品になるだろうと判断。残置。コネクタの損傷も修繕可能なので残置。
ここで方針を考えます。
初期の設置容量は10KWでした。
当時と変わらぬ設備規模にするには当時のものと現在のモジュールを混ぜることになります。しかしこれは短絡電流が異なるために、アレイ挙動がややこしくなります。それだけならば昇圧回路などパワエレで対処できそうなものです。
では、他に障害は無いか?
そうです。何しろ現地状況に対して、充分な強度(Cw-)を得るのが困難なのです。
そこで強度計算を行いました。すると全部を再設置すると新設を超える経費がかかることがわかりました。それで、思い切って3段アレイの5KWにまで減設をすることになりました。(4段も計算上、NGでした)
Zumenio1

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

勉強会の様子①(プレ作業)

8/7日、愚生の主宰でに設計・施工に関する(ちょっと思いつきの)同業者間の、現場での意見交換会を行いました。東京・大阪という遠方からお越しくださり、ありがとうございました。ちょっとはお互いに勉強になったでしょうか?ここに御礼申し上げます。

Daturaku 皆さんにお会いする前に、前半戦がありましたので、この背景をお話しておきます。

最初に当初の現場の背景を話します。
ここは既に廃業した販売業者?さんの不良設計物件です。既に1枚の太陽電池が脱落しており、メーカーさんからご相談を受けました。

写真からすると、まるでフレームから発電面が脱落しているように見えますが、1端フレームだけを残し、他フレームを固定するフレームが電食により朽ちたのがモジュール脱落の直接的な原因です。当時の規格はTRC0006だったと思いますが、それどころか建築基準法をも満たさない設置になっていました。このようにマズイ結果が出ると設計に充分な注意が要ることが身をもってわかります。電食の影響度についてはIECの資料など参考にしてください。

Umariさて、なんとか架台を修繕できないかと考えていたわけですが、現地を視察するとまるで不可能です。ベース部分はt2.3の鍍金材がサポートストラクチャとドリリングビスで接続されている状態。このビスの電食電位差はよく考慮されており問題ありませんでしたが、肝心のベース部分はその後の防水によってウレタン防水に埋没している予感。架台の一部はHDZ55すら満たさぬようなので、かなり錆がひどいです。(販売される業者さんは、ちゃんとミルシートを取りましょうね)

しかしビルの所有者も、中古建物を買ったらたまたま太陽光発電がついていたということと、元の所有者が既に死亡しているということのほか、詳細はわかりません。
それでも、台風シーズンが近いことから、またモジュールが飛んだらマズイということで、契約もクソも無く、まずはシステム撤去を行うことになりました。これが6月のことです。

Bousui1撤去を行うと次の問題が立ち現れました。
やはりベースとなっていたt2.3のリップ軽溝がウレタンに埋まっており、防水層間に雨水が浸透している状態です。結局、撤去日当日にオーナーに屋根に上っていただき、漏水箇所の修繕と再防水を行う方針となりました。ひどく大掛かりになったものです。防水も大変。湿分と水蒸気でフクレが出ますので切開と埋め作業が要ります。脱気筒をつけるには向かない状況だし。。。

積算後の総経費は税込260万円ほど。高所、RC,防水あり、と困難が多く、低圧用としては想像外の経費でした。かと言って変に値引いても愚生の方が困るだけなので、そのままお話しました。想像では、「撤去するだけにして、あとは捨ててくれ」とでも言われるかと考えていたものです。ところが、意外や意外、「せっかくあるものは大切にした方が良い」との、オーナーの意向により本気で取り組むことになりました。

8月 10, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.08.02

電技解釈改正・系統連系規程・JISC

昨年末からの法律改正の嵐で、脳みそが追いつきません。
ということで設計・検討に時間ばかりがかかり、最近はあまり販売・設置していない私です。

技術に関する法規というのは、そもそも参照関係がかなりややこしい。この部分はアレを参照せいとか、この部分はまた別のアレを参照せい、というとても数冊の法規本だけでは間に合わない状態。トレーサビリティーマップとでも言うのか、そういうものまで作らないと交通整理が困難なわけです。そして、まさしく電気全般がそう。

それが今回はとうとうPVにまで及んだ感があります。
初出は電技と電技解釈・内規くらいだった気がしたのですが。。。これだけだとグレーゾーンが多かったわけですね。IECとも不整合ばりばりだったし。(役所の技官は大変だろうなぁ。)

で、私的には、電技解釈50条でJISC8955が表に出たのに一定の評価をしていまして、少しは欠陥設計の抑制力になるのかな。。。と。建基87条ともちょっとは隔離されて扱いやすくなったのかなとも思ったり。
でも、あれも、構造計算の後半に差し掛かるとオイラーさんを使うのか、ジョンソンさんで行くのか、テトマイヤーさんで行くのか、混乱してゆくわけです。(だって昔の構造計算書を見ると結構恣意的だもの。。。細長比から判定するのが良さそうですが、どうもそれじゃ通らないシーンが。。。)

ということで仲間内のエンジニア衆で勉強会をやることにしました。
この技術論の決着には数年間あるいはそれ以上にわたるような気がしますが、ボチボチ皆さんお付き合いいただければ幸いです。

えーと、委員の先生方、次はC8961を改正して欲しいです。
ヨーロピアンイフィシャンシと整合性があると評価がしやすくてGOODです。PVを設置しようとする人にも良い情報を提供できることでしょう。また、そこまでしないとまやかしの数字がまかり通ってしまう危険を感じます。

8月 2, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.07.15

極地取材向けPV電源3

Mcpv1当社製システムを持参したマッキンリー登山隊が無事登頂を果たし、帰国しました。遅ればせながら無事をお祝いがてら、ここにご報告します。
と形式ばってみたかったのですが、まだ土産話をきちんと聞いていないので、画像だけ。左はベースキャンプの様子でしょうか?

Mcwide1氷河の上にテント、遠くに頂。そして手前に充電用の太陽電池が見えます。チャージコントロールはうまくいったようで、ケミコンが爆発することもなく、毎日フル充電だったそうです。現地の日照を考えるとちょっとオーバースペックだったかもしれません。Mcparty1
さて、当社の宣伝などは退屈なので、美しい画像をお楽しみ下さい。写真は有限会社ハチプロダクションの宮田八郎氏からお送りいただきました。この電源を用いて撮影した素材はハチプロダクションの作品に仕上げられる予定です。
http://www.3190.jp/dvd.html

Mcparty2 雪煙と頂とトレース。ごまつぶのようにパーティ-が見えます。夜はマイナス20度まで冷え込んだそうです。

Mcmorgen 薄明。モルゲンロートでしょうか?アーベントロートでしょうか?

Mcknife1 ナイフリッジと雪庇が大迫力です。

過去の開発日誌は下部のリンクから辿ることが出来ます。
http://pv.way-nifty.com/pv/2006/04/pv_f095.html

http://pv.way-nifty.com/pv/2006/05/pv2_8cc8.html

7月 15, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.06.13

モジュールの耐久性

Sharsi 中央のが一番古い。その次が左。右は10年程度。製法が違うので一概には比べられない。
例えば右端のは反射防止膜がまるで違う。

でもね、どれも20年近く経ってるけど、かなり注意深く作られているせいかビューティフル。
工事方法も丁寧だった。

贔屓目に見なくても、何もかもが綺麗だ。電流も充分出る。バックシートだってまだ新品同様のつるつる。ジャンクションの中も、フラックス残滓なんか微塵も無い。だから錆びも無い。
でもね、値段が高いの。こういうのってどう思われます??

6月 13, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.05.30

誘導雷とチャーコン

この10年ほど当たり前に使われてきたPWMチャーコンは誘導雷で破壊されることが多い。うっかりすると連日出荷の嵐。
どうも、昨今のチャーコンは大昔のbangbangチャーコンに比べて、サージアブソーバーが爆発飛散していなくても壊れているシーンが多いように思う。

かつて小生の居た会社で製造販売していたのが今も軍事用に使われているのは興味深い。あれはあれで効率の問題があるのだが、つまらないものが長持ちするなんて、つまらないなぁ!!

5月 30, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.05.18

極地取材向けPV電源2

Yd224et 試作3つ目。
やっと出来上がったのが制御回路込みで900グラム弱。STCで約17~18W。普通なら3キログラムにはなりますが、これなら楽チンでしょう。面積効率の高い、単結晶セルはまだまだ大事ですね。あとは満足に使えるかどうか、類似環境で試験。

Yd224etwt

5月 18, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.04.26

107問題の続き(2)

先日の問題ですが、電力側がロガーで調査した結果、変圧器からいじってくれることになりました。タップの二次側電圧を下げてくれるそうです。
良かった良かった。

ここでさらに欲張って
企業の公人としてじゃなくて私人としてもう少し聞かせてくれますか?
とお願いし根堀り葉掘りお尋ねすると、
近隣に進相コンデンサのある大きな需要家があり、休日にOFFにしてくれていない可能性があるとのこと。だから休日に高いのかもしれない、とも。
でも法律で制限されているわけでもないので、こうした需要家に設備投資を強制することも出来ないのです。とも。
。。。色々お話しました。

それにしても、今後も分散型電源は増えてゆく一方ですから、法制面からも色々と考えてゆかなければなりませんね。これはPVに関わる皆んなの問題です。
このままでは、僕等もあちこち飛び回るばかりで、食えなくて死にそうです(汗)

4月 26, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.24

Pckourituこれ、中々の効率でしょう。
日本のPCの中ではかなりのものです。
(日本では法律の制限により入力電圧が低めなので接続回路損や制御回路損が目立ちます。)

それにしても瞬時だとよくわかりません。ちゃんと評価するに当たってヨーロピアンイフィシャンシーの考え方は悪くないと思います。 日本のPVカタログにもこういう評価があってもいいんじゃないか。

ドイツには最高効率98%のPCがあります。でも、PC効率が全てではありません。システムとしての効率が大事だという話です。弄り始めると気づくのは、実は、太陽電池単体やパワコン単体の話はどうでもいいってこと。

いい加減、メーカーキットに頼むのは辞めよう。よく発電するシステムのためには、さらに突っ込んだ実験と考察が要ります。もちろん、コストとのバランスが必要ですが、メーカーキットに頼って、わざわざおかしなシステムを組むことはないと思うのです。

4月 24, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.20

検査に際して(3点切り再々掲)

3open 以前、某メーカーさんからお問い合わせがあったのですが、中々そのリクツを信じてくれなかった経緯があるので、他メーカーさんの例を示します(写真が偶然見つかったので)私などの弱小会社よりも信頼の担保になるでしょう(笑)

また、左のフレームに示す書籍にも図が掲載されています。是非ご参考にして下さい。

作業時はJEMAのTR228を参考にすると良いと思います。(これはJEMAから買ってください。転載は叱られると思います)

写真も特注例。私と同じ工場に作ってもらっていますね。産業用の電圧の場合はこれじゃないと無理でしょう。日本には直流機器の文化が無いので入手にも手を焼きます。

私自身、手持ちの安物ブレーカーも色々試したのですが、アークで何度も腰を抜かしました。写真の仕様が一番良いです。自身よくまぁいまだに生きています。

また、住宅の電圧だと2点切りでも300V系のDCブレーカーなら充分に切れます。TK10で充分です。
しかし、これもケチをしてACブレーカーでチャレンジすると死ぬかもしれません。ご注意あれ。

また、こうした機材を使って住宅でも納品時にこれで短絡電流試験をしておくと、太陽電池の不良が発見できる率が向上します。面倒だけど、頑張りましょう。動作温度で試験をしないと、再現性の無いオープンモード故障では、メーカーから戻ってきてしまいます。当たり前ですが、不良品チェックも普通は常温で試験しますので。

卸とかWEBマーケティングの物販屋さんとて、ちゃんと調べが付く準備くらいは必要です。「あーでもないこうでもない」と、わからないままに走り回っているのが一番損失が大きくなるし、業界の損失にもなります。物販屋さんとて、メーカーにつまらぬクレームをする前に自社で検査できる体制は必要です。
それにメーカーにつまらぬ手間を負担させていると、メーカーにも労務費がかかります。ここれは業界全体でPVの価格が上がることにもつながります。技術の稚拙によってコストアップするのは許せません。売るなら売る責任があります。ヨロシク。
http://www.tekipaki.jp/~pvshop/shop/shopbreaker.html

御参考までに以前の記事のURL
http://pv.way-nifty.com/pv/2006/03/post_df80.html
もうひとつ
http://pv.way-nifty.com/pv/2005/08/post_89d6.html

4月 20, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.18

具合はどうかなぁ~

Refv452 左のは自作。右のはレファレンス用。
レファレンス用は1.08の校正係数?(とでも言うのか)を持っている。
452/1.08=418.5
だから自作のも思ったほど、ドリフトしていない。
というか僅かな据付面の凸凹差などを考慮すると全然狂って居ないんじゃないか。精密可変抵抗のバックラッシュも無い模様。

これで意外といけるんじゃないだろうか。(工事検査用には、ね。計装はダメよ。)もちろん、日射計と比べるとどうも、低域でどちらもおかしい。

相対値でもいいからと最小ニ乗法で近似式を導出してみたが、だいぶ前のことなので、ファイルをなくしてしまった(笑)貧乏な工事屋さんや販売屋さんの立場で色々と開発しようと思っている。そういうアタシは到底金持ちにはなれそうもない。

4月 18, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

日々これ107

Sinso 左下の抑制ランプが点灯。
短時間、進相無効電力を送出するくらいならまぁ我慢するとしても、有効電力の抑制と区別が付かない。工事用の安物テスタで測ると受電点で105。しかしこれでは誤差があって混乱するので慌てて工業用の精密計測器を準備したら1時間くらいかかってしまった。5時間ほどロギングしたものの再現せず。
実は日々こういうことの繰り返し。やたらに忙しい。せめて電柱にサンプリング点があればいいのになぁと思うが、こりゃ分散型全部の費用が高くなる。せめて責任分界点まで交流四端子法でR分だけでも図って、計算値で電圧降下を予測して整定するという風にはいかないのか?本当は、それも(やたらに手間がかかるので)かんべんして欲しいけど、何もしないよりマシだ。
これまでも何度か、机上計算値を提出してお客さんと一緒にハンコを付いて電力協議をしてみたが、一緒に考えてくれる電力担当者もあれば黙殺する人もあって、後者の方はとてもむなしい。

4月 18, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.11

極地取材向けPV電源

Infoli リチウムイオンバッテリを太陽電池から充電する。
これは8.4Vだから2セルか。
様々な危険に思いが及ぶ。怖い。
しかし、橇や人手で運ぶため、重量を軽くしなければならない。コネクタ等が壊れても困る。つまり安全に加えて軽量かつ簡単な回路にしなければならない。しかもコイツはinfo機能があることから、かなり慌てて実機を調達した。
ここでバッテリのカラ割りをする覚悟で臨んだが、ACアダプタや専用充電器の出力を観察すると、どうもそこまではしなくて済む模様。

さて、回路の製作。8.4Vでリミッタがかかるようにした。電流側は太陽電池そのものをリミッタとすれば良い。次に充電の方式。私ごときが作るスイッチングでは画像にノイズが入る可能性があることからNGと予想し、リニアで。しかも、ここからの放熱が実は後述のように役に立つ(はず)筐体は可搬性を考慮し3センチ角のサイコロ型に納めた。

写真はとりあえず、充電パターンを試しているところ。
問題無い模様。ただ、放電が進みすぎていると太陽電池がそのラッシュに耐えられず電圧降下し、内部がチャタリングする模様。使用者に使い方も同時に示さなければ。
温度ドリフトは5月に検証する予定。

次に太陽電池。
ラッシュは1C。ある閾値以下の電圧降下は本体が検知して内部の安全回路が働いてしまうことがわかったので太陽電池はこのラッシュに耐える必要がある。計算と実測では1.5Aが最低限の容量。そこで単結晶4インチ角の2分割セルを選定。現地は1SUN以上ありそうなのでまぁこのこれで良いだろう。贅沢を言うと際限なく重量が増すので晴れの日にはフローティングチャージ、曇りの日にトリクルといった努力をしてもらうことにする。さて電圧側だがIVカーブシミュレーターから22~24セルで良いことがわかった。ここで市販の30セルなど選ぶと重いし、リニアレギュレーターの損失が多く巨大ヒートシンクが必要になるので、重量上NGと判断している。

24セルの挙動再確認。現地は1SUNを越えるはず。しかもかなり長時間。半分使ってすぐ充電というサイクルで使うことにして、セル面積はもう少し小さくしてよかったか?
低温時の開放電圧の上がり方がすさまじい。20セルでも良かったか?
いや、気温は-40~+20℃も幅がある。+20℃でも動くようにこのセル数しかないだろう。
問題は超低温側。金属リチウムが析出するリスクがあることから、バッテリのケーシングとヒートシンクを結合。と、まぁ、こういう予定。これがリニアレギュレーターを選んだもうひとつの理由。それにしても低気圧下でケミコンが爆発してしまうかもしれないがどんなものだろう。今までは4000m以下にしか持って行ったことはない。この安全確保も次の課題。

まずはスーパーストレート方式の24セルを1枚とサブストレートの24セルを2枚。
ここまで特注したのでさらに実験を続ける。
来週にはスーパーストレートで実験が出来る。これでうまくゆけば、出来上がったサブストレートのうち特性の良い方を選択し、ハンドリングとワイヤリング、固定方法を考える。
6月納期というのは猛烈に忙しい。

4月 11, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.04.07

RMS0.2%rdgでも107オーバー

Ar3168 運転前で既にRMS0.2%rdgでも107オーバー。
この管内では協議しても無駄なので、一週間ロギングすることにした。状況によっては経済産業局に訴えるか?

いずれにせよ、移動平均を解析する。
ここまでしないとこの管内はダメなのだ。
PVは電力会社との戦いとも言えるし、電力会社に迷惑かけているので社会側がサポートしていかなければならない、面倒なシステムともいえる。

電圧上昇問題に際しては、学の提案や行政の整備や法整備を待っていても、目の前の消費者の利得を損なうので、さきがけは業者しかないと思っている。
こんなことばっかりやっているので太陽光発電を設置する業者は永久に儲からない。
辛い。
けど、やらねばならぬ。
私をマニアックだという、優雅な業者達はどうやってこの問題から目をそむけているのだろう。気づかないというのが実情だと思うが。。。

4月 7, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2006.04.01

こういう接続点はやや問題あり

Cng 小生の分類で言うC点接続。
既存の分電盤にやむを得ずC点方式でつなぎこむケースはどこにだってあるだろう。ここまではいいんだが、接続点を良く見ると銅バー上流にある。

ここで、この方式を負荷側から見ると、ELBの最大電流にPV電流が重畳する場面があることを想定しておきたい。つまり最悪時には銅バーがオーバーロードになるわけ。

具体策としては、メーカーや内規の指導のように、せめて銅バー後端に連系接続する。そうしないと、オーバーロード時の電流分布がまずく(ネジ部付近に局所集中する)火災の危険がある。

PVを付けた友人の家で撮影。
分かりきっているのだから直してあげたかったのだが、私が悩ましく立ちすくんでいると彼の奥さんが不審そうにしていたので取組むことが出来なかった(汗)

販売者さんは、最初から問題が起きないよう、きちんと設計してあげて欲しかった。。。
違法ではないので電力会社も文句は言わないが、わざわざ危ない設計をすることはない。写真の主幹ELBはマイクロスイッチ付きだから資材としては上等なのだけれど、これでは部品価格が高いだけで何にもなっていないどころか、却って危険を増している。

4月 1, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.03.31

薄いバルク系、これからどうなる?

Cellcrack セルの薄型化に伴って、こういうのが出てくる。
もちろん以前からロジ時や施工時の微細なクラックが知られているが、これは取り扱いの注意によって抑制できるし、ある程度は仕方ない。それにフィンガーまでは切れないだろう。しかし、このように、製造時に完全に断線しているとどうしようもない。

この機種はバスバーがタンデム構造となっているため写真箇所付近の厚さの差が大きいはず。内部の応力分布があまりうまく行っていないからEVA架橋時に割れてしまったのかと考えたが、実際はどうなんだろう。

また、このクラックがもっと右側ならば内部抵抗は大きくなるだろうし、ひどければホットスポットとなるリスクだってある。カタログを見るのも楽しいが、やはり実製品をよく見なければ。

※以下、グズグズと。。。
販売者も施工者も、システム資材の全てをブラックボックスと見なすのはちょっと無責任じゃないか。あるいは、せいぜいモジュールの実出力値に一喜一憂するがこれもちょっと違う。モジュール単体の出力値の和は、寿命を含めたシステム能力とは決して連動しないのだから、PVに関わる事業者は部材としての製品やシステムをこれまでよりさらにつぶさに見たほうがいい。資材の信頼性を優先的に観察、考察した上で、より長寿命、よりよく発電する設計を目指したい。

でも、私が同業者の間でそんな話をすると、ワシラ小さな会社が一体ナニが出来るんだぃ?と怪訝な顔をされる。ワシラは販売施工のプロなんだから身の丈でものを考えて、製品については、大会社にまかせようと。
だけど私は、何もかもをメーカー保証に預けようという動きも無茶な相談じゃないか?と思っている。(私はそれほどまでに「メーカーを信用していないヤツ」だそうだ。先日も某メーカー事業部のトップの方に「いつも辛らつなお言葉をありがとうございます」といわれてちょっと苦笑。。。)
PVシステムの寿命性評価は誰にとってもまだ未知の部分が多く、メーカーだってドキドキなのだ。それに、そんなに簡単に責任を切り分けたり分業化を徹底するほど、システムとしてのPVは簡単じゃない。全部わかろうというのも無理があるが、全然わからないのもひどい。そもそも、メーカーまかせで大船に乗った気でいるしか無い部分は半導体レベルくらいじゃないか?

メーカーや他販売店と喧嘩しようってんじゃない。責任の所在だけを問うような漫然とした喧嘩は不毛だと思っている。もっと機材を評価し、皆でもっとよくして行こうよ。製品を改良すればコストがかかる部分もある。売る立場では売りにくくなる。買う立場では買いにくくなる。だけど認める部分だって必要。行政や流通からのメーカーへのローコスト圧力にも限度がある。
卸とかエンジニアリングとか施工といった製造以降の事業のあり方だって、ただただ分業化するばかりじゃなく、もっと現物を見て、システム全体を評価しながら取組みましょうよ。誰もが神経質すぎるくらいに資材・システム評価しておかないと、販売とか施工とか下流で仕事をした立場でも将来走り回ることになると思う。なーんにも見ずに、作るばっかり、売るばっかり、工事するばっかり、買うばっかりで、安くなることをお祈りするばかりだとPVは大クレーム産業となること必至だ。

3月 31, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.03.27

チャーコンが必要な理由

●前置きを。。。
日本では、独立型をやろうとすると、モジュールのW単価が高くて手が出ない。
そこでついつい系統連系型の太陽電池を使ってしまうわけだけれど、ひとつ注意をしておきたい。初めてDIYに取組む人は、出来る限り、いや絶対にチャーコンを使って欲しい。
(今わからなくても、理屈がわかってくれば無しで済むケースも見えてくるのでそれまでは我慢して!!)

●チャーコンの効用
ひとつには、チャーコンの大義名分。つまり過充電によるバッテリ故障、例えば電槽の膨れとか不必要なまでのガッシングで電解液が枯れて蓄電池故障したりするのを防ぐためや、夜間、蓄電池から太陽電池に電流が逆流するのを防止するためだけれど、もうひとつ大きな効用がある。それは、太陽電池の故障防止。bd2

図のように、系統連系用のモジュールにはバイパスダイオードが入っている。(このモジュールでは18セルでのPVクラスタ、つまりモジュール内モジュール*2台の構造)

ここで普通にバッテリを接続する場合には、まぁ問題ない。逆流防止ダイオードを端部につけておけばいい。
ところが、DIY遊びの中で逆流防止ダイオードもないままに、バッテリ接続の極性を誤るとどうなるか。
なんと、このダイオードに大電流が流れてしまう。
普通のLeadAcidバッテリは出力インピーダンスが低いので何十何百アンペアという電流がここを通過。今仮にこのダイオードのVfを1Vとすれば、100Aで20000W。
あっという間に裏面が炎上?!

ということで、せめてブロッキングダイオードは欲しいところだが、出来ればチャーコンが欲しい。チャーコンがあれば、逆接続の場合に、内蔵のダイオードが燃えてくれるだけで済むことが少なくない。もちろんこれもかなり痛手だが、モジュールが並列接続されている場合に、それを何枚も壊してしまうより安いだろう。でも、市販チャーコンの全てに逆接事故時用のダイオードが入っているかは、わからない。いちいち見ないとイカンですね。なお、だいぶ前にこのブログにアップしたチャーコンにはこれが入っている。余談ながらデジタルICが壊れているやつを逆接で遊んだら、やはり真っ黒焦げになりオープンモード故障になった。

※さらに細かい話をすれば、欧米で太陽電池の小売店がIRとかのダイオードを売っているのは、こうやって壊してしまう人が居るからかもしれない。
(こんなことを考えた背景)
先日、ある研究者とお会いした時に、バイパスダイオードが故障していることが少なくないということを聞いた。この時は別の話題の中で出た話だったので追求して考えることが無かったのだが、今改めて「ハテ、欧米では何故当たり前に売っているのか」と考え出したら寝たり起きたり、眠れない。。。そうだ!向こうさんでは独立PVが少なくない。そこでひとつこうした原因を思いついた次第。

●万が一やってしまったらの修理方法。
開腹手術しましょう♪
ジャンクションを開き、クロ焦げのを取り除いたら、Iscの2倍くらいのシリコンダイオードを入れる。これでOK。一応、絶縁抵抗なども見ましょうか。上等のジャンクションボックスの場合は、簡単なハンダ付けで済むでしょう。シーメンスやシェルソーラーのProChargerみたいなボックスなら、ネジ止めで助かる可能性が高いです。
もし、素子がナマで入っていてEVAが燃え、セルまで達していたら諦めたくなりますが、これもさらに開腹手術。ポッティングの電気絶縁用シリコンをカッタなどでどんどん除去し、やはりダイオードをぶち込む。術後に少々のホットスポットが出ても諦めましょう。お安くDIYするならここまで根性出すとGOODですね!!

3月 27, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.03.22

パワコンの使い方

pwcurve-1 太陽光発電の設計には、適切なパワコンのパワーカーブとアレイのマッチングを考察する作業がある。
しかしわが国ではなぜか、マーケティング都合が先行してメーカーの教科書ばかりが信奉されて、何でもかんでも出来ると信じられている。もちろん出来るには出来るのだが、これらの教科書やカタログに記載してある設計が良い内容とは限らない。

図をご覧いただきたい。青が実測値で赤が移動平均。左下がりのカーブを見ての通り、低域ではパワコンの効率は下がる。このデーターロギングでは、定格比13%くらいまでしか追いかけていないが、これ以下のDC入力だと効率が落ちてしまうことが容易に想像できるだろう。かたや、右端つまり30%くらいからカタログ値を超える効率が観察される。その背景をつまびらかにすることはやや難しいが、低域では全入力電力に対して制御回路等、固定損の部分が相対的に大きくなってしまうと想像せられる。

実はこのグラフ、私の実測。精密計測器(付属品含めて300万円。。。汗)で高速同時サンプリングで得たので信頼性はあるだろう。JISC8961の試験方法。ご丁寧にLPF入れて移動平均処理までしたものが取得データーとなっている。しかも校正直後。それにしてもデーターの取得にヘタクソなプログラミングまでする羽目になった。

余談はさておき、左のほうに上に暴れているサンプル値が観察できる。
これも解説しておこう。
実は日射急変の試験を行った。
当然内蔵の1次側コンデンサに電荷が残るから効率は見た目上100%を超える。
そりゃ、外から送り込んだものに加えて内部に溜めたものがあれば、クランプがPCSの一次側にある以上、こうなるわけ。もちろん、容量にもよると思いますが、電荷が動くのって目に見えるほど遅いのですね。

それにしても、小生の信奉するこの製品、あまりにも猛烈な速さでMPPTするのでびっくりした。感覚的には起動と同時、変動とも同時。ああ、1秒もかからない。すぐにMAXに到達。
どこかの2分もかかる内蔵プログラムとは違うなぁ。。。
道理で年間発電量がやたらに多いわけだ。
このメーカーさんのこの製品、心から応援している。
今度は上の方を計測しようっと。

3月 22, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.03.14

検査に際して(3点切り再掲)

3j
同業者さんからご相談があったので形を変えて再掲。
太陽光発電システムの検査において要求事項として少なくないのは、PN両端を短絡し、ストリングス間の短絡電流に大きな差が無い事を求めるもの。
でも、実務上、ゼロクロス点がない高電圧だから困ってしまう。

そう。ACブレーカーで同試験をすると、良く晴れた日にはアークが切れず、腰を抜かすのだ。そこでDCブレーカーをメーカーに特注すると実は作ってくれる。上図のように使います(富士電機さんのHPより図を転載)産業用システムの場合は、このような下準備をして検査してください。負荷の部分は短絡電流に耐えられるジャンパーとします。

なお、住宅のように動作電圧が300V以下程度の場合は、写真のような2点切りでも充分安全性が保たれる。ただし、製品種が限られていて、写真のブレーカー以外には適したものは、無い。

作業方法ですが、電流がそれほど大きくなければ(例えば7Aセルくらいまでなら)、接続箱の入力側開閉器をオフにし、ここをミノムシでクリップすると楽チン。だけど、万が一ミノムシが外れると、アークを引くのでやけどや感電に注意。この仕方だと、ついでに絶縁抵抗も見ることが容易くなる。(一応、開閉器をオフにしていても、集電箱内蔵のZNRの位置によっては焼損してしまう危険があるから、検査前は充分に盤内配線を読んで下さい。)
teiatu1

3月 14, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.13

ちょっとした努力と工夫

技術というほどのこともありませんが、たまたま写真が撮れたので、私が心がけていることをひとつふたつ紹介してみます。

setuzokubako1

直流の接続箱へのワイヤリングですが、私は写真のように1ロール巻きます。充分なガータースペースが無いの箱も少なくありませんが、頑張って巻くようにしています。
そうしないと夏季に施工したものは、冬季にケーブル外皮が縮んで端子台にストレスがかかるかもしれないからです。これは考えすぎかな??
いずれにせよ、余長があると点検や配線変更もしやすいのでこの仕方には将来性があるでしょう。

setuzokubako2もうひとつ。
外気の流通が無い接続箱ですと、内部に水滴が付くことがあります。これは、配線穴を通る室内の暖かい空気が原因です。背あわせに屋内用PCと接続箱を配置する際は、屋内用PCの配線穴にパテを詰めるとこの問題が起きません。
一見どうでも良いことにも見えますが、故障リスクを減らすためには、いちいちのことまで想像力を働かせ、実行することが大事だと思っています。

2月 13, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.02.07

太陽電池の劣化について

太陽光発電システムの総合性能を一口に語るのは難しい。
太陽光発電システムは、太陽電池そのものの作りやパワコンの電気回路、そして設置状態など様々な要因がからみあって、実稼動成績に現れるからだ。

例えば、日影。
これは電気とは畑違いの人にもある程度、その影響の想像が付くかもしれない。
一方、その度合いについては、太陽電池の内部が分かっていないとなかなか評価しきれない。しかし、これはかなりの精度で3次元日影解析シミュレーターで計算できる。

これより影響が大きいのが、南面への集中度。
複数面設置の場合、なるべく南面、次に日射の良い面といった優先順位に沿って大きな設備規模が投入されるのが良い。南面に2KW、東に1KW、西に0.5KWという合計3.5KWシステムよりも、南面に3.5KWが集中配置できればこれに越したことは無い。
現在実用的なシミュレーターでは、日射量からこれを予測するが、面によって温度ドリフトが異なる太陽電池セルの挙動とMPPバラつきを考慮すると、複数面設置では、シミュレーター値より必ず実発電量は小さくなる。IVカーブが段つきになり、うっかりするとMPPトラッキングするマイコンの挙動が暴れるからだ。

このことからすると、住宅では三洋のHITに代表されるような「面積効率」はやや高コストでも捨てがたい魅力を持つ。実発電量対コストからすると”安い”場合があるからだ。

しかしどのメーカーのどの製品が良いといっても、耐久性あってこそ。
例えば、アモルファスは住宅市場では悪名が高い。
発電量の劣化が知られている。
(リクツは長いので省略するけど)素子の能力が少しずつ落ちてしまうのだ。
だが、これも「程度の問題」ではないか?
また評価の方法にもよる。JISで規定する評価方法ではアモルファスや何によっても規定できないHIT等のハイブリッド太陽電池はかなり設備規模Wが小さく規定される。
つまり実際の太陽電池の方がはるかに発電するということ。
以前キャノンのアモルファス太陽電池を見て驚いた。
設置してだいぶ経っていたが、見学した時期には到底考えられないような定格超えをしていた。つまり実発電量は、劣化云々を超えるほどになっているかもしれないのだ。

そうそう。劣化を言い出したら、一般結晶系は全て、「無出力」という恐ろしい事態になる場合がある。(劣化度100%)
太陽電池モジュールの中身を見ると、セルから電極を引き出して電力を取り出しているわけだが、セルといういわば石にハンダ付けしてあるわけだし、屋根上という極端なヒートサイクルにさらされる場所ではハンダが外れてしまってもおかしくない。
かつて設備用のポッティング太陽電池でこうした事故が良く見られた。
やはりセルと電極の間は、信頼性のボトルネックと言える。

それにしても、商売仇を叩くための言葉が独り歩きしてしまうのは大問題だ。
非常に問題の多い製品やシステムもあるが、部分を凝視すると全体を見失う。
お互いに気をつけねばならない。

そもそも、どんな高級自動車だって劣化する。
動き磨り減るものの例えがまずければ、外壁だって瓦だって良いだろう。
あんなにピカピカして頑丈そうなものでも、少しずつひび割れあるいは粉を吹き、痛んでくる。この当たり前のことに思いが及ばないと無駄に神経を尖らせることになる。
だから現在技術でやれるだけのことをするのが一番、私はそう考える。

2月 7, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.01.30

日影が問題にならない例

shadow1 この図では、右側がほぼ真南です。
すると太陽高度の低い時期には右側の家屋がアレイに日影を落とし、発電に影響が出ることが考えられます。さて、この位置に設置しても構わないのでしょうか?

実際に冬至の図を描いてみると、次図のように、南側にある家屋による影がまず問題にならないことがわかります。本当はさらに時間毎の日影図とIVカーブを描画するとかなり詳しいことがわかるのですが、ここでは図は割愛します。やや面倒ですが、JWW等で日影図を書くのもお金がかからず良い方法かもしれません。

それにしても民間の建築図面というのは怪しいものです。実測してみるとまるで違っていることがあります。建築図面は民間の場合、完成図が施主の手元にあることは意外に少なく、お客さんが後生大事に持っているのはプレゼン時の図だったりします。こうした場合には、設計会社や管理会社にある図面でしか本当のことはわかりません。そこで私達はなるべく現場実測を心がけています。shadow2
目安として、(この地方では)アレイ下端と南側の障害物との距離と高さの比が2.3以上(距離の方が大きい。表現がうまくないかも?)あれば問題にならないと考えて良いでしょう。曇りの日であれば手のひらサイズの赤外線レーザーで大体を測れば良否の判断は付きます。横着せずにやってみましょう。

1月 30, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.01.24

ただいま進行中(後半戦)

αグループ発電機(A型・P制御・逆潮流PV)  2台既存
βグループ発電機(C型・RPR・ガスG) 1台既存
γグループ発電機(B型・P制御・逆潮流PV) 1台新規
これらの単独運転防止装置がぶつかってしまうというのが、前半戦の話題だった。

やっと方針決定。
βグループ発電機を移動。
費用あり(問題ありなので価額非公開)

交渉しさらに上部の決済を待つ予定だったが、これ以上資材手配や施工準備が滞るとエコキュート補助金の期限が間に合わなくなる。
この期間に行うべき仕事の時系列と納期遅れの損失を考えると、補助金を得たほうが金銭的に得。ということで、ここで妥協。
技術的には解決したが、費用面で解決しなかった。
ときに補助金といヤツは、電力との粘り強い交渉事にとって害になる。
やれやれ、施工前に疲れきってしまった。

1月 24, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.18

ただいま進行中(中盤戦)

αグループ発電機(A型・P制御・逆潮流PV)  2台既存
βグループ発電機(C型・RPR・ガスG) 1台既存
γグループ発電機(B型・P制御・逆潮流PV) 1台新規
これらの単独運転防止装置がぶつかってしまうというのが、前半戦の話題だった。

さて、本日4回目の協議。
電力サイドによる、配電網の現地調査の結果βの移動がそう難しくないとのこと。
βの需要家が快諾してくれれば、P制御タイプで当初の設計で進行する予定。

このコストがどのくらいになるかだが、第一支持点の移動や幹線張替えが無ければ電力負担して欲しいものだ。

なお、これら電力側との問題に際して政治的に解決する方法もある。
もう何年も前あまりに目にあまることがあって、経済産業省からゲンコツを食らわせたという例もある。業界の有力者が押し切るという例もあった。しかしこうした方法は乱暴なのであまり感心しない。やってもきたけれど、もうやりたくない。技術的に通っている確証がないものを無理に通したところで仕事が納まるものの、(業界の将来にとって)建設的ではない気がするからだ。
今回の私の案としては、オール電化がからむ場合に大抵は電力側に一定の予算があることからここから捻出してもらうようお願いすることにする。

それにしても、こんな場面がある限り、太陽光発電の仕事でビルが立つような高収益ビジネスは無理だってことだ。
今をときめく業者もあるが、”高売り”しているか下請を泣かせているかに過ぎない。
それはそれでいいのかもしれないが、高売りをしていると牌が減る。
下請を泣かせればマジメに仕事をするはずもなし。

ガス発電、蓄電池連系、燃料電池。。。etc低圧分散型電源は増える一方。
住宅地を中心にこれらは今後、変圧器をめぐる激しい争いになってゆくだろう。
そんな見方は私だけのものだろうか。
分散型の激突に、すっかりうんざりしている。

1月 18, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (8) | トラックバック (0)

2006.01.13

市販太陽電池の強度

IECが5400N/㎡を採用するわりに、欧州のモジュールは大面積化・ノンフレーム化に向かっているように見える。つまり、まるで規格を満たさないものが多いと推察される。これは欧州の風土が日本ほど厳しい自然条件にないからだろう。
一方、JISの2400N/㎡は、ルールは悪いが量産実製品ははるかに欧州品より上等かつ頑健。わが国には台風あり、豪雪ありなので規格以上のものが普通になるのはわかる気がする。

でも、これを全国的に適用するのはちょっと苦しい。
研究機関は建基W値に注目しているが、広い普及を目指すならS値の方が重要。

今の市販品、都市部は良いが、豪雪の鄙や沿岸部にはキツイ。
やっぱり太平洋ベルト地帯だけが市場なのか。

以前、どうして北海道と東北にもっと力を入れないのかとPVメーカーにクレームした。
メーカーがぼんやりしているのは、国や市場からの低コスト要求の圧力、そんな都合があるのだろう。
少子化、経済効率の都合からしても、日本の人口重心はどんどん都市に変移するに違い無い。こうした未来予測からしても田舎に金をかけるのは事業としては苦しい。
でも、何とかして欲しいな。
どこにだって、PVを欲しい人達はあるのだ。

以前購入したことのある特注太陽電池12000N/㎡で試算してみた。
5KW連系PV、材料だけでも600万にもなりそう。
あの怪しいKW単価のパラダイムで行くと、120万/KWにもなる。

ここでも、NEFの罪は重い。
おかしな標準価格が独り歩きしたために、その費用で収まらないものは、異端になる。
しかし、顧客に損失を出さず、システム運転性能と十分なシステム寿命を発揮するためには、必要な費用を惜しんではなるまい。間に合わせ的に一般PVを物販的に納めても、この自然条件ではきっと数年で破損してしまうだろう。
一体PVメーカーは何を考えているのか。あちこち問い合わせてみたが、明確な回答は得られない。NEFやNEDOの政治的意図もわかるが、こうした案件を通じて考えてみても「平均価格」という照準の当て方は、やはり、”大きく誤っている”と、断言する。
このパラダイムでは都市至上主義、事業の利益率優先主義しか見えない。
産官学は、今一度わが国にとってのPVの目的を再確認せよ。
さもなくば、新エネの未来は暗い。

1月 13, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.12

ただいま進行中

αグループ発電機(A型・P制御・逆潮流PV)  2台既存
βグループ発電機(C型・RPR・ガスG) 1台既存
γグループ発電機(B型・P制御・逆潮流PV) 1台新規

αが2台とβが1台の都合3台は、試験済み。ミリ秒レベル。
αが1台とβが1台とγが一台の都合3台も、試験済み。ミリ秒レベル。
しかし、全てを満たす組み合わせはないので証明不可能。

配電柱1がTR柱。αがぶらさがる
配電柱2が同一バンク。βがぶらさがる。
距離からしても、γを接続したいのは配電柱1。

位置関係を考えると分割し離隔すべきはβ。
ところが、α*2とγが共存すると電圧の問題が深刻化するリスクがある。
するとβを分割離隔し、γをχグループのP+Q制御方式にして電圧上昇抑制に備え、顧客利益を確保するのが理想的かと思われた。

12月30日 γメーカーの所長と主任に状況を説明。最悪の場合にはχメーカー品を採用するかもしれぬと説明
1月6日 電力の技術員から現場状況の報告・対策方法の案内。γメーカーから自社品NGの即答。
1月7日 方針と分岐、シナリオの作成
1月10日 χメーカーに相談。γメーカー来社。やはりNG。
1月11日 χメーカーが対応してみると誠意ある回答。γ2メーカーからも回答。
1月12日 χメーカー・γ2メーカー、期日が厳しそう。夕刻電力技術から連絡あり。やはり分割か?

この間、γメーカーと共に、キット販売の問題点を整理。
メーカー間利害によらず、保護協調装置の相互融通も考慮に入れなければと見解が一致した。前半戦、ここまで。

1月 12, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.06

風力発電機 Bergey-XL1

xl1all  1KWの風力発電機が届きました。

恐怖の3枚羽ですので、下界用ではありません。非電化の極地に納品します。ここならペラが飛んでも窓ガラスをブチ破るくらいで済みます。

左上がコントローラ。投げ捨て型タイプです。PVも接続出来ます。
右下のアルミ箱がダミーロード。15℃で0.7Ωでした。60Aぶち込んでも良いそうです。背面にはケイカル板のようなものが張ってありました。これなら消防や保健所の指導にも耐えられますね(笑)

箱の手前の写っているのが羽。氷雪地仕様で出荷してもらいましたので黒色。(標準品は白色)になっています。これならエビの尻尾(強風地域独特の着氷)がついても陽が当たると少しは早く落氷してくれるでしょう。スコップで着氷を叩いてペラを痛めるのがイヤなのです。

ジェネレーターは3相です。が、本体にダイオードブリッジが内蔵されていて脈流2線で取り出せます。スリップリングのことを考えると2線の方が故障リスクが低いのかもしれません。

xl1cc チャーコンの中身はこんな風。
写真じゃよくわかりませんが、実はデスクトップパソコンのマイクロタワーくらいの大きさがあります。
一体どういうことかとマニュアルを読むと、120スケアのガータースペースが設けられています。これならケーブルの取り回しが楽です。
施工者フレンドリーではありますが、わが国の狭隘な電気設備スペースや住宅事情にはとてもそぐわないシロモノと云えます。

ケミコンや計装用トリマは一流品でした。信頼性を要求されるケミコンにメイドインジャパン(日本ケミコン)を使ってくれているのはちょっと嬉しかったです。でもどうせ、チャーコン部は1年もしないうちに誘導雷で壊れるけどね。一方、本体内蔵のダイオードはこれまでも壊れたことが無いので構わないでしょう。これまでの経験からすると、制御部を工夫し予備のペラさえ用意すればシステム全体として20~30年は使えると思います。

いずれにせよ、米国製らしくかなりダイナミックです。アッセンブリはチャイナ。
驚いたのが、ダミーロードのケーシングが傷だらけなこと。中古じゃないかと目を疑ったくらい。でも、箱はメーカー出荷時のままだった。おかしいなぁと思いながらインストール時に触るはずも無い内部を確認すると手垢だらけ。つまり、はじめからこういうもののようです。まぁ、豪製チャーコンもバリだらけだったし海外製品はこんなものかもしれませぬ。
ビューティフルな日本製に慣れすぎていると小さなことが気になってしまいます。

xl1load こちらが問題のダミーロード。
マジに傷だらけです。
メイドインジャパンの感覚からすれば、「これは商品では無い」という感じ。小傷がとにかくひどい。
未開封のメーカー出荷の箱に中古品が入っている様相でした。梱包は丁寧なくせに、お肌の弱い非アルマイトのアルミケーシングが擦り傷だらけ。加工時に工具をぶつけた痕がそのまま出ていました(笑)

雪解けを待って納品先様と心ゆくまで遊ぶ予定。

1月 6, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.01.03

スイス製品が熱い!!


ほ、、、欲しい。
こいつは、携帯型のIVカーブトレーサーというところでしょう。
きっと、発電量トラブルの真因がわかります。

このメーカーのサイトは

http://www.tritec.ch/index.php?id=53,72,0,0,1,0

太陽電池そのものは日本製が好き。でも、周辺部品やシステムを考えるにはスイス製やドイツ製にすごいものがある。もちろん日本の計測器も上等なんだけど、PV関係のは工業計測の延長みたいな製品ばっかりで工事店や販売店が買える値段ではない。
物騒な昨今のこと、盗まれても良いような(良くは無いけど。。)道具を維持せねばならぬ。

取り扱い説明書を見ると、MCコネクタのⅠ番が使われているから、そのままでも京セラや海外PVのチェックに使える。
MCtoワニ口クリップのアッセンブリを自作すれば、わが国のPVのチェックに使えますな。

早く英語版が出ないかなぁ。。。

1月 3, 2006 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.12.28

内線規程資料3-5-5 やったネ!

2005年改定内規をまだ完読していない(汗)
でも太陽光発電システム関連だけは、少しずつ2000年版と比較中。

すると、資料ページ、接続例2の「注1」が2005版になって書き換えられていた。

2000では
「漏電遮断器E2は、逆接続可能型が必要になる。この接続例では、パワーコンディショナが単相3線式電路(単相2線式200Vを含む。)に接続される場合であっても、漏電遮断器E1E2は3P2Eで良い」

2005では
「漏電遮断器E2は、逆接続可能型が必要になる。また、漏電遮断器E2にあっては、中性線欠保護付きのものであることを要しない。この接続例では、パワーコンディショナが単相3線式電路(単相2線式200Vを含む。)に接続される場合であっても、漏電遮断器E1E2は3P2Eで良い」

赤字の部分が追記されている。
これって、僕ら工事屋が声をあげていたのも成果につながったんじゃないかな。
だって、パワーコンディショナの保護協調装置にはOVR・UVRがあるから欠相はここで検知できるのだ。だってそうだろ、そうじゃないか!!と以前jから私達はメーカーに噛み付き、メーカー製の下手な「工事マニュアル」←ウソ教科書の改訂を強く要求していました。

これまでアホな電力担当者は、中欠付ELBをなんでもかんでも要求していましたが、これもメーカーのアホマニュアルのせい。以前の内線規程はこの点について触れていなかったのだ。それが今回、わざわざ注意書きしてある。「イランよ」と。

判断に迷いやすい事物が字面に現れるまでは、ホント長い。これまで参った参った。
全くクソガンコな東京電力M営業所と中部電力T営業所には費用差全額を返してもらいたいものだ。

また、需要設備専門部会には、接続例1は特殊事例として紹介して欲しい。
ンなもんは、離れのある家屋にやむを得ず使うものだと思う。
常用したところで、分電盤メーカーを儲けさせるだけ。
これ、私が言うC点連系のことね。

12月 28, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2005.12.23

ある製品についての考察メモ

まずスペックの確認と整理。
A:コンバータの変換効率(95%)
B:蓄電池充放電効率(アンペア効率ではなく、エネルギー効率80%程度)
→換言すれば化学反応の効率と考えると良い。
C:蓄電池容量(30.6Ah)
→器の大きさ
D:蓄電池公称電圧(公称12V・・・つまり6セル電池)
→6セルというのは、2V単電池を6つ収容する電池ということです。
E:蓄電池直列台数(26台・・・つまり6*26=156セルバンク。公称電圧312V)
①ABの情報と考察から、蓄電池と出入りする電力の効率は
0.95*0.8=0.76つまり劣化を無視しても最大76%程度。
②CDEの情報から蓄電池の容量は
30.6*12*26台=9547wh→丸め処理をして10kwhとしているのでしょう。
ところで蓄電池は完全に充放電すると寿命が著しく短くなります。
すると放電の深さ(DOD)というものを考えなければなりません。
放電の深さはサイクルサービス用電池の場合、30~50%程度で使います。
プレゼンシートを見ると、50というやや乱暴な使い方を当たり前のように解説し
ていますが、この値を当該システムに適用すると、30.6というAh容量は実用上
30.6*50%=15.3Ah
公称容量で新品時を考えると
9547*50%=4773.5Wh/day
寿命末期は80%容量としますのでこれに0.8を掛けると良いでしょう。
4773.5*0.8=3818.8Wh/day
つまり、お客さんの立場に立つと、毎日平均、最大3.8~4.8kwhを使うことが出
来るわけです。
中間を取って(3818.8+4773.5)/2=4296wh(4.296kwh)を採用値としましょう。
するとこれら①と②の整理から
4.296*0.76=3.26496kwh
丸めて3.27kwh
これが、夜間と日中の電気料金差を利用できる日平均の電力量になるわけです。
ここからは簡単。
☆太陽光ありのケース
☆太陽光なしのケース
これらで考えれば良いでしょう。
ここでは、☆太陽光ありのケースだけ計算します。
住宅ですから益税を考慮し、税込みで考えます。
3時間帯別電灯での売電単価は22.97*1.05=24.1185
夜間の購入単価は7.22*1.05=7.581
両者の差は
24.1185-7.581=16.5375円/kwh
一日あたり3.27kwhがこれを活用出来るわけですから、年間では
3.27*365=1193.55kwh
単価差を掛けると
1193.55*16.5375=19738円
蓄電池が7年耐久するとして
19738*7=138166円
寿命までに14万円程度、電気代が楽になるケースが出てくるということです。
実際は、日中の負荷が殆ど無い家もありましょうから、この場合は経済効果など
考えようもないでしょう。

考えようによって良くもなるし、ゴミ製造機にもなる。かな。

12月 23, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.12.20

複数台連系への対応

事業者さんやメーカーさん、消費者さんからのメール。
年に数回~10件くらい、このご相談があります。
商品売買と設置工事の契約をして工事を済ませたけど、このままじゃ、運転しちゃダメ。。。らしい。
電力会社はダメと言う。
説明を受けてもよくわからん。
一体どういうことなの?

これ、大抵は「同一バンク」が原因。
いつも同じことを説明するのもしんどいので、このブログを使って、「分かりやすい説明」を試みることにする。私なりに頑張ってみるけど、わかりにくくても、無料情報なのでお許しを。私だって面倒なのだ。

同一バンクとはなんぞや。
電気屋は電気的なリクツで分かるので、心配ない。
だからここでは一般の方や電気屋以外の業者さんやウソ電気屋さん向けに説明しようと思う。

こんな構成で行こうかな。
●各戸(電力会社から電気の供給を受けている需要家)と配電線の関係
●太陽光発電が周囲の人々に与えるリスク
●皆が損をしないための努力と工夫

電柱の上に放熱のヒダヒダが付いた、ゴミバケツのような物体があるでしょう。
あれを「トランス」と言います。イメージ出来なければ、必ず見に行ってください。営業氏は向学のためにも、自宅のトランスを探してみてください。横着モンの物販業者さんもこのくらいは、せにゃいかん。

つぶさに観察すると、トランスから電線がにょろにょろと引っ張り出されて、各家庭に配られている様子がわかると思います。黒緑青が三つ編みみたいになって、やってきている。(たまに黒緑の2本なんてのもある)

観察のコツですが、日中なら太陽に背を向けて自宅への配電線と引き込み線を丹念に追いかけてください。僻地なら即座にわかりますし、住宅地くらいであれば目視できます。都市部はかなりごちゃごちゃしてわかりにくいのですが、双眼鏡を使うことで様子がわかると思います。コツは太陽に背を向けることでしょうか。逆光ですと、電線なんか線に過ぎないのでどれが自分のウチに関係しているのか、見分けが難しいです。

さて、これを電気的に考えると、一つのトランスから引っ張り出される各戸の低圧線は並列の関係にあります。ここに太陽光発電システムが複数台あれば、並列運転となるわけです。この並列運転がクセモノであり、同一バンク問題の正体です。

ちょっとしんどいかも知れませんが、ここからマジメに読んでください。
意味を理解しないと、何度でも同じ失敗を繰り返しますヨ。

情緒の無いことを言いましょうか。
今後は、繰り返しウチに相談する業者さんからは、これからゼニを取ります。
ご相談をお受けし、適切に御回答し、代行して電力と協議する経費はかなりのものです。

世知辛いハナシをすると、親切にもほどがある。この時間、寝ていた方がウチは儲かります。
同じ失敗を繰り返す業者はもう知らんからね。

さて、太陽光発電のパワーコンディショナの中身はインバータ保護協調装置で構成されます。インバータとは直流を交流に変換する装置です。保護協調装置とは系統(配電網などインフラと他の需要家)に迷惑をかけないよう、事故時にパワコンを自動でOFFにする装置です。(厳密にはちょっと違うのですが、ハナシを難しくしないために、まぁそういうものだと思ってください。)そして、全体を理解するためには、保護協調装置による事故の検出方法を考えなければなりません。

電気でハナシをするとややこしくなるので、いつものように水の例えで行きましょうか。私の小さなノーミソではこれより分かりやすい比喩が出来ません。
なんだか変な物語ですが、無理やり理解しようと努めてください。
かなり回り道ですが、相手が問題の核心を理解できるようにお話しないといけないと常々思ってきました。

早速比喩で行きましょう!
●電力会社=村の井戸(大きな貯水池)
●太陽光発電=家の水がめ(小さな貯水槽)
村人達は村の中心にある井戸を皆で使っています。しかし、雨の少ない季節には足りなくなることがあります。そこで水がめを持つ人は雨水をせっせと貯めて自ら使い、余った分をこの井戸に入れて他の村人にも分けることにしました。(共用の井戸に余剰の水を入れるなんて、ンなことはフツーはありえませんが、細かいことは無視して下さい。他に説明の方法が思いつきません。賢い人のアドバイスをお待ちします)
ところが、井戸にたくさんの毒が入っていたら、せっかく入れた水もひどく汚染されてしまいます。(ちょっとの毒は問題ない。自然というのは”ある大きさ”でもあって、浄化作用もある。でも「混ぜればわからん」という意味ではない。)
また、井戸が壊れていたら、水は逃げ出してしまうでしょう。これが大きな貯水池であれば、下流の家を水浸しにしてしまうかもしれません。

それならば、水がめを持って集まる人たちも、井戸の状態を確認しなければなりません。
親切がアダになってはいけませんからね。
でも、井戸の底は暗く見えません。状態を確認するためにはどうすれば良いでしょう?
そう。ちょっとしたイタズラをすれば良いのです。
汚い例ですが、井戸が枯れていないことを確認するには、
①ここに小便をする。
②汲んで飲んでみる。
③変な味がしなければ、持参した水がめの水を入れる

井戸の水がたっぷりあれば、小便くらいは薄まってしまって、味などわからないでしょう。
一方、変な味がすれば井戸が枯れていて、この井戸は器の用を成していないことがわかります。このように決まった方法を試してみて、問題が無ければ貴重な水をここに供与しても良いはずです。ダメならせっかく持ってきた水はお持ち帰りです。

同様に、太陽光発電の保護協調装置も、電気の波形にちょっとしたイタズラをします。系統(電力会社の電気)が問題なく働いていれば系統なんていうのは、”ある大きさ”を持った海みたいなものですから、このイタズラは上の例でおしっこが薄まるように吸収されてしまいます。一方、系統が止まっていれば波形に何らかの乱れが発生するはずです。

このように保護協調装置は自らイタズラをし、異常時にはここから生ずる「乱れ」を検知してインバーターを停止させる仕組みです。もし保護協調装置が無い場合、太陽光の電力がトランスを通じて高圧の事故点に流れ、作業者が感電する・火災の規模が広がるなど、恐怖のシナリオが現実のものとなるでしょう。

さて本題です。
上述の通り、単一パワコンでは、「おしっこ検知」が働くことを示しました。
ところが複数台のパワコンが同じ系統(井戸)につながれている場合はどうでしょう?
複数パワコン間では、送出するものが同じ電力(同質のもの)ですので事故時にも互いを健全な系統と見誤る恐れがあります。表現を代えると「電力会社の電気が停電していても、保護協調装置が互いのインバーターを系統と見誤り、停電に気づかずに運転を継続する」リスクがあるのです。

たとえ話に戻りますと、村の井戸が壊れていても、村の貯水池が壊れていて下流にある家を水浸しにしていようとも、皆でどんどん余剰の水を入れていれば水量・水圧が十分にあるため「おしっこチェック」が働きません。
すると上述の、恐怖のシナリオが現実のものとなるリスクが発生するのです。

そこで、電力会社は工事会社や営業会社が提出した資料から、技術検討をします。メーカーもまた、恐怖のシナリオが現実化しない組み合わせを実機試験により確認し、このリストを、公開しているわけです(要リクエスト)
だから、販売者・消費者側も契約前の計画中に近隣にパワコンがあるかどうかは最低限調べなければなりません。販売者は、契約云々を盛り上がる前にせめてトランスから分配された低圧引き込み線を目視によって追いかけましょう。

今は家庭用の自家発電設備は燃料電池やバイオマスとかディーゼル連系なんていうのは少なく、考えにくいです。つまり太陽光が殆どなので近隣の屋根を見れば大体の自家発電連系の様子がわかります。問題がありそうなら、赤字防止のためにもまず電力会社に相談すべし。訪問販売さんなどは、「そんなノロノロしたことは出来ん!」なんていいますが、お客さんとちゃんと信頼し合っていれば契約なんか逃げませんから業者さんもお客さんも、同一バンク内の屋根くらいは見てからハンコを付きましょう。
これが契約前、工事実行前にしなければならない手続き。
ドツボにはまる前に、誰もが、心がけるべきです。

そうそう。関連して、同一バンクの八つ当たり先に関して。
「ヤツラ(電力会社)はどうしてあんなに生意気なのか?」
そんな見当違いな憤りまでウチにぶつける人もありますが、これは大きな間違い。
以前、この業界のとある有名人と電話で話す機会があり、私は
「同一バンクの問題をどうお考えですか?」と尋ねてみました。
すると
「あんたのところは電気屋だから電力サマサマだろ。そんなものも押し切れないでどうする?!」とお叱りを受けました。

彼はどうも大きな勘違いをしているようでした。(尋ねた私もおろかでした)
同一バンク問題は、電力会社との力関係などではありません。タフネゴシエーションで解決するものでもありません。
この事前判断は、他者に迷惑をかけないための最低限のルール
いや、大切なお客さんを、知らず災害を引き起こすリスク、知らず人殺しをするリスクに巻き込んではなりません。そういう問題です。(系統連系は業者ではなく、お客さんに責任があります。発電所長としてのメリットと栄誉がある代わりに、リスクも負担する仕組みです。業者は太陽光の得の部分、つまり売り文句だけを言いますが、実際は責任ある立場です。お忘れなく)

余談ながら弊社は電力会社と緊密な契約関係はありません。外線の請負どころか計器委託も受けておりません。良く言えば独立性を保っています。だから電力サマサマなんてまるで見当違い(笑)

余談と解説が長すぎました。元に戻ります。
同一バンク時の解決方法について。
既に設置工事を行っていたら、残念ながら手遅れ。
販売業者さんには気の毒ですが、「赤字覚悟で頑張ってください」という感じです。

事後対策としては、
電柱を一本建て、新規にトランスを吊ることがあります。
トランスだけ分割する場合もあります。
最初から適切なパワコンを選べば済む場合も少なくありません。
同一バンクで実証試験が済んでいる組み合わせもたくさんあるのです。
物販利益云々の気持ちもわからないわけではありませんが、現地の実情に見合ったメーカー製品を選ばなければならない場面があるのは覚悟しなければなりません。
何より、契約前であればお互いに取り返しが付くので、同一バンクの予感がしたら、周辺調査や電力協議の前にハンコを付いてはならないでしょう。

今までそんな問題起きなかったヨ。という業者さんもあるでしょう。
先日、滋賀県の某量販業者の技術さんとお会いしたところ、そんな様子でした。
たくさん販売しているくせに、同一バンクによる回収遅延がない。
でも、これ、めちゃめちゃ運が良いだけです

メーカーさん側も、なんとかしませんか?
ご存知の通り、わが国のPV市場は太陽電池も架台もパワコンも全部単一メーカー供給が基本。でもこれ、世界的に見ればかなり「異常」です。この異常さをグチャグチャと話し始めると長くなるのでここではさて置きます。
私だってメーカーの立場なら”囲い込み”によって利益率を確保したい気持ちはわかります。でもそのことによって、インフラたる系統に”爆弾”を抱えさせたり、業者に損をさせたり、お客さんに損をさせるのが「平気」なのは大問題です。
せめて販売マニュアルや施工マニュアルに、ああ、出来ればカタログにも、この問題の厳しい現実と対処方法を書いておくべきでは?
「今や同一バンク問題など常識だろう?」
んな、おバカなことを、思っていませんよね?

4大メーカーさん、相変わらず拡販を続けています。
営業現場に居るメーカー営業さんこそ、業者に物販だけの素人さんが多いのを分かっているでしょう。このまま放置プレイじゃ、確信犯ですよ。なんとかしましょうよ!!
業者だって業者です。白物家電じゃあるまいし、物販扱いして、実際は施工業者まかせ。これで大丈夫?

そもそも、アナタ方はよくワカランものを売って不安はありませんか?配電線の持ち主は電力会社かもしれませんが、誰もにとって大切なインフラですよ。
メーカーさんだって、上水道に毒を流すようなことはしたくないでしょう?

太陽光発電の販売、施工に新規参入される方は、どうか、この問題に本当に気をつけて下さい。長い場合では3ヶ月~半年は回収がおぼつかなくなりますので「先にハンコ」は厳禁。小さな個人事業者であれば、偶然にこの問題にブチ当たったときに事業をつぶすこともあるかもしれません。そこまで行かないまでも酷い目に遭った業者さんは、少なく無いはず。(「少ない」ならウチにこんなにたくさんのご相談は寄せられないでしょう)
でも、勉強せずに会社を潰したとしても、それはやっぱりアンタが悪い。ワカランものを売るリスクとはそういうものでしょう。

さて、例など。
パワコン2台のシステムで契約。ご近所のシステムが同じバンクに2台あり。
これはかなりのケースでドツボです。販売者は、契約前に必ず近隣を観察し、ご近所にあるシステムを確認してから契約しましょう。そうしないと、うっかりするとバンク分割に要する多大な費用を負担しなければなりません。

具体例:
訪問販売会社からウチに設置工事依頼あり。んじゃ、現地を見に行きましょうか。見に行くと近所に3件も同機種の太陽電池が付いている。低圧の電線を辿ると同じトランスにつながっている。
「こりゃ、満タンでっせ。どうします?」と私。
「だって、もう契約していますよ」と営業マン。
「粗利益何%?回収予定は?資金繰りは?おたく、大丈夫?」相手の会社を心配する私。長い場合で電力会社との協議は3~6ヶ月にも及ぶ。
銀行から借金していたり、メーカーから掛売りを受けていたりしたらやばいでしょう。

一回くらいは協議に付き合ってあげているけど、もう疲れた。
これから蓄電池併用型系統連系も出てきます。こいつはRPRが内蔵されているといっても、保護協調装置は1カウント。要注意です。

もう一回、同じことを宣言しますよ。
今後、タダ働きはもう勘弁。
同業者さんたちからのご相談、次からしっかりゼニ取ります。


メーカーもこの問題を「超重要事項」として施工講習会で説明しなさいな。売るばっかりじゃ、社会的使命を果たしていませんよ。株価や給料や家族はもちろん大切だけど、他者をクソダメに放り込むリスクに目をつぶったマーケティングは犯罪に近い。
どう思います?

12月 20, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.11.25

HIT太陽電池

200b_001 写真は三洋のHIT太陽電池。
たびたび”定格超え”に驚かされる。
太陽電池が(人の住む平地で)定格を超えることは滅多に無い。それがこの太陽電池の場合、度々見られるのが面白い。

パワコンの表示部を見るとあまりに能力が高いので”ホントカナァ”と思って、クランプと電圧計を当ててみるとうわ!(常温よりセル温度が高いのに)定格出力を超えてるわ。こんなことが過去に何回もあった。

HIT太陽電池は、従来のJISで評価するのは難しい気がする。JISで評価すると過小評価になってしまう。普通のシミュレーターも、どうも5パーセントくらいは実際よりも小さく評価してしまう。

嬉しいような困ったような。
HITは、発電面では本当に魅力的な太陽電池。
製造コストが高いし(筈)、ユーザー価格も高いためか今のところ三洋しか作っていない。
なお、わたしゃ、三洋のまわしものじゃないですヨ。
この太陽電池もお気に入り製品のひとつというだけです。
面積効率も良いので、小さな屋根の家には特におすすめ!

11月 25, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2005.11.10

QualityとQuantity

やっぱり弊社のPVネタは、凶暴だと思われているようです。
取引先さんとお会いすると、面白がってもらえます。(あるいは、メーカーに圧力を掛けられないかと心配してくださいます)
わが国の場合、ホントのことに触れると、やばいようです。

でもヨーロッパや米国のサイトは、これよりとんでもなくスゴイ。
私も実設置例のレビューを出しまくって、良いもの絶賛や悪いものコキ下ろしなどをしてみたいのですが、それは(せっかくのわが国の)普及の勢いに水を差すようなことにもつながるし、本意ではありません。このへんが、私の和風の節度と申しますか、裏を返せばだらしないところであります。
また、誤解をまねくような凶暴発言はつつしみたいです。でもいけないものはいけないと声を大にしていいたいと思います。良いものは良いです。ダメなものはダメです。ダメな仕方も更正されるべきです。

PVがわかりにくい商品であることが問題の背景にあります。

日本での普及の背景は、かなり欧米と事情が違います。

欧米はメーカーによる詳細仕様開示とディストリビューターの設計・考察とが最適設計を机上導出する仕組みですから、「性能重視」です。(quality&cost payback)
設置後の実性能に関する考察なども、あちこちのHPからうかがい知ることが出来ます。
製造者や販売者からすれば、とても、おっかない市場です。

ところが、日本は補助金政策に成功していますし、メーカーによる代理店支配にも成功しています。すると内容はともかくメーカーの信用だけを後ろ盾に顧客はそのシステムを信用します。しかし、この場合、当然、中身よりはシェア(quantity&initial price)となります。お客さんも実性能を知る由も無い。シミュレートのプロセスも知らない。
つまり、日本の場合、モノ売りのプロなら、売るのは楽チンですね。
でも、日本の場合、普及策としはスマートですが、中身に関しては全然スマートじゃない。そのおかげでどのメーカーのどの製品でも、その建物にうまく載るように見えるし、役立つように見えるから良く売れた。NEFやNEDOもヨーロッパの羨望を前にある意味、満足していることでしょう。

今後はどうなんでしょうねぇ。わが国ではやっぱり安いのが一番ですかねぇ?
そうわかっていれば、一番安い方法を開発し、安いのをお勧めするようにします。

11月 10, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.11.08

BlueSkyチャーコンで盛り上がったので。。。

blueskySB2000Esim 考えていてもしょうがないのでBlueSky製MPPチャーコンによる年間発電量のシミュレーションに取り組んでみた。

ところが。。。
他のチャーコンで42セルは解析ソフトの方が拒絶してしまう。ご親切過ぎるソフトも困りものです。
かと言って36セルでシミュレートしても面白くない。何故なら、正当派36セルはお値段が高いし、電流increaseの比が40セルや42セルほど面白くはならないだろうから。

でも欧米製ソフトって、モジュールデーターの中に適当な40セルが無いんですよね。でも、きっと来年になれば日本製40セルのパラメーターがデーターベースとして折り込まれると思うので、それからは、これで解析することは可能。

でも、何とか42セルで読んでみたいものですな。
おせっかいな警告が出ないソフトを探してみることにします。(自分じゃ、こんなソフト、作れない)

もうひとつ。根本的なところで前提となる条件を明らかにしなくちゃならない。
蓄電池を使う場合は、loadの方を決めておかないと。。。
しかも日中と夜間の重み付けの影響をモロに受けるでしょう。
シナリオ作りをしていかないと、なんのかんのと言っても、意味が無いってこと。
(だって、軽負荷でシミュレーションしたら、MPPDDコンチャーコンも、PWMチャーコンも同じ結果になっちゃう。実際にそうなった。これじゃ検討の意味がない)

ということでまだまだ研究は続きそうです。
実機での試験は、もっとシミュレーションで詰めてからね~。

11月 8, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2005.11.07

Module quality loss

University of Geneva が提供するシミュレーターのパラメータから。

It is well-known that most of PV modules series don't match the manufacturer nominal specifications. Up to now, this was one of the greater uncertainties in the PV system performance evaluation.

日本じゃwell-knownじゃないですね。
少なくとも2000年頃までは、販売店さえ知らなかったのでは?
「太陽電池は工業製品ですけど、畑の作物みたいに出来不出来?があるんですよ。」
お客さんにそういうと、何とも不思議そうな顔をする。
これも日本特有の現象かもしれませぬ。

11月 7, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.11.05

IHクッキングヒーターの値段、量販

太陽光発電とオール電化(エコキュート・IH)はセットで考えられることが多い。
するとこれらをいっぺんに導入する人と、一部ずつ導入する人があることは想像に難くない。ウチがいつも困るのが机上見積でのビルトイン式IHの値段。

定価は25マンくらいするけど、どこの業者でも仕入値がとても安い。
だから書類や工事の手間、材料が皆無に近ければ、定価を貰っていては超丸儲けになってしまう。
例えば作業として既存のIHを入れ替えてお客さんがゴミ処分までしてくれるんだったら、最初から全ての電気的条件が整っているいうことなので、売値は(機種にもよるけど)半額でもいいくらい。ビルトインタイプといえども、コンセント式なので甲斐性のある人には勝手に買って行ってもらって、勝手に据えてもらえばいい。とにかく、既存IHの交換という状況で、しかも取り扱い説明書を読む甲斐性のある人ならば、電話一本、アイヨー~とばかり、売ってあげる。量販店なんかよりはるかに安く提供できる(笑)

一方、既築宅へのIH新設の場合はややこしい。
引き込み線が細かったりして幹線増強、コン柱建てたり、とんでもない連接引き込み、内線が関わったときには、IH+材料+工事が60万もかかることがある。
以前、こんな、恐れていた現場に本当に出くわした。
「余程(珍しい事例)かなぁ」とも思ったのだけれど、リフォーム屋さんとある現場で出会ってIHの話になると、やっぱりひどいときには電気工事が30マンくらいかかったと言っていた。(すると本体を含めて全部で50~60万になりますわね)

となるとIHクッキングヒーターの値段というのは、技術的なことをわからないお客さんには、まことにもって意味不明であって、机上見積なんか、全関係者にとってまるで意味を成さない。

「見積りをくれ~」
「アイヨ!図面くれ~」
「送ったよぉ!」
「なんだかわからんなぁ(図面の情報が少なすぎ)タブン10万~100万くらいです」
「なんじゃそりゃ??」
というIHクッキングヒーター特有の意味不明さが、ますます混迷を深める。
実際に納品をしてみると、
「お隣さんは20万で済んだのに、ウチは40万ヨ~。プンプン!」なんてね。

よく整理してみましょう。どういうことかっていうと、「工事が伴う商品」っていうのは、一件一件労務と材料が違うわけ。

内訳を考えると
●商品本体
●材料費
●工事費
大抵のお客さんは商品本体のことしか考えていない。
ところが、商品を動かすのに、その周辺材料費が商品よりも高い場合もあるし、工事費もそう。IHクッキングヒーターの場合、材料費や工事費の費用が現地を見ないと何ともわからないのは、大きな問題だと思う。
でもこの問題の中身は電気というものが素人にはとても難しくてややこしいからに尽きる。

これが例えばカーポートやウッドデッキだったらまだ簡単。
近隣への建柱用借地交渉とかインフラたるトランス増強なんておかしな場面はありえないし、場所さえあればやれる。
少々ややこしいことがあっても、現場の労務費の差くらいしかない。

また、
建設業は材料費3割と言う。
ところが電気モノは(重電や弱電はさておき)材料費5割くらいする。
しかも電気はエクステリアものなどと違って、ややこしい公的な書類が付きまとうし、工具も高いし、経費が大きい。(太陽電池をやっていても思うんだけど、屋根に太陽電池を載せる工具維持経費は電気工事道具維持経費の1~2%くらいじゃないだろうか??電気工事はそのくらいモーレツにややこしい道具がいっぱい要る)
こんな実情はお客さんにとってどうでもいいことだし、理解してもらうなんてまるで無理。
単なる高い安いになっちゃう。すると、ごまかしたモン勝ちになりがち。

ここに来てIHなんていうのは本当にめちゃくちゃだ。
業者の儲け云々よりむしろ、仕事内容のごまかし方の問題が大きい。
同じ請求額でも、やるべきことをやらない方がうんと儲かりますわね。
でも、マトモな仕事をする場合はそれ以前に、現地状況が費用を決めてしまう。

素人さんのためにお話します。
IHクッキングヒーターは、本体は安いです。
でも法適合するための工事は現地に行かないとなんともわからないのです。
「10万~100万円の間です」という乱暴な説明こそ親切な机上見積かもしれません。

素人様のために、もう少ししぶとくIHのことをお話しましょう。
IHは、瞬間的には、4人家族の家一軒分くらいの電気を食います。
電気を水に例えてみましょう。
水を一瞬で多く流すには、太いパイプが必要です。
パイプはあなたの家族以外の外界につながっています。
すると●太いパイプを用意すること●あなたの家が大量に水を使うことで外界(御近所さん)に迷惑をかけないことが必要です。パイプを太くするには地面を掘り返さなければなりません。細いままでは破裂してしまいます。あなたの家ばかりが大量に水を使うことでご近所がトイレの水も流せないようになってはいけません。公的な技術協議と対策も必要です。
電気も同様です。
するとパイプたる電線の太さが細い場合には太いものに張り替えなければなりません。電線が太いと垂れ下がりますので間に電柱や小柱を一本建てる必要が生じる場合もあります。電線が細いと過熱により火事になります。だから高くてもやらなければならない仕事は、やらなければならないのです。

以前、こんなことがありました。
「エコキュートの工事をして欲しい」
「アイヨッ!」
現地に行くとなんとIHのぶんを基本料金分、盗電工事をしてある。しかも幹線が細すぎ。
参ったなぁ。電力に叱られるわぁ。。。ウチのせいじゃないのにぃ。。。放置しておいたら燃えるかもしれんし、自分の仕事だけして帰ったら、事故時にウチのせいになるやろうなぁ。。。
「エコキュートの工事をする前に相談させてください」
「なんだ」
「このIHのつなぎ方ですと、悪い言い方をすれば”泥棒”になってしまいます。どこの工事屋さんがやったのかは知りませんが倫理・道徳的に??安全上も。。。」
という感じで私は(お客さんにとって)意味不明なことを言いました。
「お前のところより一流のところに頼んだ。ギ○スだぞ。何がいけないんだ。」
。。。量販店の仕業かぁ。やられた!年に何回かは量販のケツ拭きがあるんだなぁ(泣)
量販の工事屋って9割は無免許。まぁ、ああでもしないと量販的な”安さ”は演出できない。また、間違った仕事がしてあってもとりあえず稼動するのが家電品のややこしいところ。そこに給電する経路についてはメーカーも面倒見切れないし。
「安くやってもらった~嬉しい♪~量販は正義!!」
ちゃんとやってくれて安いなら正義だけど、僕らから見ると、ルール違反バリバリだし、危険がアブナイ。あれは、そのぶん逆に割高じゃないか??年がら年じゅう、こういう場面があると量販家電店を憎みたくなってくる。

電力会社は確かに製造業の中では成績がいいし、儲かっているけど、彼らを騙すのもひどい。。。(一方で「IHの工事費はマトモにやると高い場面があるからこうやって電力会社を誤魔化すのかぁ。勉強になったなぁ。」でも脱税みたいな嫌な気分)
「そうおっしゃっても、いけないものはいけないし、マズイものはマズイです。。。」
「口答えする気か!」
おろかな私は2日間お客さんの説教を端座清聴しました。
私の余計な正義感はタダの赤字を生むだけでした。
アホです。
でも何が正しいのだか、本当に混乱します。プロとして恥ずかしいことですが、「ウソ工事をやるのも仕事(営業活動?)のうちなのかなぁ??」と思い始める自分を情けなく思います。技術的な仕事なんていうのは、知っている方が損。出来るほうが損だと思います。

11月 5, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2005.11.04

産業用の太陽電池

1786kc 公共産業用の太陽電池(高圧連系)
この写真からじゃちょっとわかりにくいけど万全の安全策と長寿命策が施されている。

インターコネクタは3本。
エッジスペースも広い。
セルフクリーニングが十分に働くフレーム構造。
ガラスも厚い。
注意深い水抜きの工夫がある。
コネクタはマルチラムになっているので低抵抗。

素晴らしい。
ちょっと高いけど本当に良い太陽電池だと思った。

11月 4, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.10.23

自作計測器

keisocv_002計装現場用の定電圧源、定電流源を作ってみた。
左のは可変式。暗いところで仕事をすることが多いのでLEDを表示を採用し、表示を見やすくした。
右のは固定式。1-5Vと4-20mA系専用。ロガーより下流側にメジアン値が出ればOK。
キャリブレーション後の成績はまぁまぁ。RS232経由でパソコンで10分程度観察してみたら、フラツキは0.3%くらい。いずれにせよ1%程度の誤差なら簡単な点検には実用的でしょう。ポケットにも入るし。
電源は006Pの9V電池。すぐに中身がなくなると思いきや、意外に長持ちだった。

公共工事の現場には泥棒さんが多い。だから市販の高価な道具をあまり持ち込みたくないのだ。最近の私はむしろ民間のしょーもない仕事の方に高級な道具を持ち込むことが多くて、なんだか本末転倒しているような気もするけど、住宅などご近所の目がある現場の方が盗難リスクが低い気がしてならない。

かつて私は計測器一式と電動工具一式を盗難に遭い、しばらく特売のきゅうりと米だけで暮らしたことがある。車のカギも壊されてサンザンだった。

10月 23, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (14) | トラックバック (0)

2005.10.08

3Rと太陽電池

太陽電池の3Rを考えてみたことはある?
最初のRであるリデュース。
これは業者やメーカーにとっては勘弁して欲しい(笑) より多くの人に、楽しみながら導入してもらいたいな。でも使用頻度の少ないオモチャはどうなんでしょ?毎日野ざらし精一杯働かせてもエネルギー回収に5年は要るでしょう。でも、平気で紫外線劣化しちゃう樹脂部分は発電素子寿命の前にダメになっちゃう。だから教育用以外にはあまりお勧めできないな。
次のRはリユース。
街角でみかけるリサイクルショップや市民のバザーなんかがそうかな。使えるものをそのまま使いまわすこと。独立用の太陽電池の場合は、大抵これが出来る。ベランダ発電に飽きちゃったら自動車やヨットにつけてもいいですね。住宅用はどうなんだろう。あれは枚数も多いから、引っ越しで不要になったりしたら大変なことだ。その場合、系統連系で使いにくくなっても、独立型に転用するという方法が有力だ。目安として素子枚数が30~48のものは12V用で使える。66~72だったら24V用で使えるから中古もどんと来い。今後NGOさんが立ち上がって役立ててくれるかもしれない。
なお、24~28は床下換気扇などの軽い負荷を直接ドライブするか浮動充電用途の電圧しか得られないから、扱いはやや限定される。
30~34セルは寒冷地や小型システム向き。いつでも独立型で役立てたい場合は36セルの倍数が基本。赤道直下では36~42セルぐらいが具合が良いのではなかろうか。48セルの場合は3直列にすれば48V系にいけるからこれも悪くない。だけど48V系となると企業が使うようなシステムが多いから中古転用はありうるのか?やはり48セルもチャーコンの耐圧が足りれば12系で使うのも悪くない。一番困るのは、わが国でこれまで一番売れている54セル。帯に短したすきに長し。24系に使うと動作点がMPP点の右側になってしまうし、12系で使うとセルが余りすぎるし、普及型チャーコンの絶対最大定格電圧を超えてしまう場面が多い。
最後のRはリサイクル。
コイツはなかなか難儀であって、ガラスとEVA、EVAとセル、EVAとバックシートがはがしにくい。アルミフレームはネジをはずせば済むし、架台や電線は今でも全量リサイクルルートに乗るけど、モジュール本体は恐ろしい量のゴミになる。せめて長持ちするものを選び、大切に使うというものではないだろうか。
・・・以前お客さんからこう言われて驚いた
「30年持つものを1回買うよりも、15年しか持たないものを2回買う方がいい。」
買い替えを想定するケースだと、もう一度新品を導入できるし、その頃にはあるいは安く良質になっているかもしれないとのこと。
でも、15年程度でうんと安く良質になるのであれば、そもそも、私だっておすすめしない。この人は今後もあふれかえる世の中のゴミについてどう考えているのだろうか。それに2回も買ったらそれは恐ろしく高い買い物になってしまう。
関連して今度は、CPT(コストペイバックタイム)とLCC(ライフサイクルコスト)の根本的な違いについて触れてみたい。PVの経済性を考える時、CPTで考えるのはどうやら間違いでは無いかと思うのだ。

10月 8, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.10.03

ケーブル余長と実発電効率

以前、このホームページを通じて既設置者から相談があった。「どうも発電量が少ない」という。発電量なんてものは、きちんと計算しない限り感覚の域を出ないものだからとりあえず写真を送ってもらって一緒に見て見ると、パネルの下に出力ケーブルの余長がぐるぐる巻きになっている。もちろん、傾斜屋根設置では、どの業者だってパネルをアレイから取り外して点検する便宜のために出力端に数十cm~1m程度は余長を取ることがあって、そうでなければむしろ困るのだけれど、工事中の写真ではなんと20m程度も巻いてある。これが5ストリングス。実際の余長は合計128mあったそうな。1ストリングス平均25.6mか。一般PVケーブルの2スケアの抵抗値を0.00882Ω/m、約7Aセル。RI^2から25.6*0.00882*7*7=11.06W。これが5組だから全体で最大約55Wの損失。つまり抵抗だけを考えると意外にたいしたことは無い。(大枚をはたく方には大変なことだけど)

で、果たしてこの配線をまず疑って、ケーブルを短くする工事の後、散見された最高出力はなんと3.9→4.9KWへ。(構成モジュールのJIS定格合計は5.325KW)

それにしても何故1KWも伸びたのか。
ご相談を受けた時期が6月下旬~7月初旬。ちょうど太陽高度が高い時期ではあるが、改修前の観察期間は長く、改修後の観察期間は短いため、販売者施工者への怒りなど感情的なものが数値に与えた影響は無視できるレベルにあると思える。
すると余長による影響は、抵抗分だけではなく、リアクタンス分の働きが大きかったのだろうか。なんとか定量評価したいと思うけど、なかなか難しい。いずれにせよ、この仕方を欠陥ともなんとも思っていなかったこの業者は、ケーブル余長が実発電量に大きく響くことを知ったはず。

余長を適正にした場合と比べて上の知見から最悪時0.79の係数が導出できる。(20余mというのは、メーカーが用意する延長アッセンブリケーブル長さにも近い) 弊社手持ちデーターで製品選定と施工による差が0.59積を取ると0.466。つまり最適設計・最適施工との組み合わせとそうでない場合の実発電量差は倍以上にも及ぶことが容易に想像できる。

ミもフタもない辛い話をしてしまうと、例えば4KWというお名前の太陽光発電設備を導入した場合でも、ある業者では基準比実質4.4KWを納品していて、ある業者では実質2.2KWを納入している場合があるということ。(実は、システム評価のためのパブリックな基準はまだどこにも無い。しょうがないのでJIS110%を軸足に据えるとこんな「感じ」で捉えてみる)
なお、これはイメージだけど、ぜんぜん大げさじゃない。

太陽光発電を設置する方は製品カタログを見てあれやこれやと考える。でも、本当は屋根の方が太陽電池を選ぶし、その製品を「誰が」「どのように」設置するか、まで考えないと何にも意味が無いのだ。

そして工事作業よりこうした設計や施工計画の方が本当はひどく難しく煩雑。だから販売専門業者が物販的に太陽光発電を売るのは、実はまるで無理じゃないだろうか?同じ話ばっかりしていますが、シツコイですか?

※ケーブルアッセンブリの問題。
PVの出力ケーブルは20mあるいは30mあるいは40mのセットとしてメーカーが斡旋している。片端にはモジュールとつなぐコネクタアッセンブリが付いていて、出力端となる反対端はHCVあるいはCVの切断面がそのまま現れている。つまり出力側は丸型端子や棒端子をつけるからそのまま。必要に応じて出力端を切断して縮めて使えっていうことだ。屋根側は、信頼性確保のためにも防水コネクタを使う。メーカーの立場では”無難”といえる。なお、PF等への通線はコネクタ側からは出来ない。コネクタアッセンブリの頭がひっかかるのだ。

ところで、実作業下では、モジュール出力端から接続箱や接続箱内蔵インバーターまでケーブル長を測って通線するのがとても大変。そこで保護管としてのPF長を測ったら、非アッセンブリ側を通線して、余長はそのまま屋根上に残す業者が少なくないことが最近わかってきた。この場合には、どのくらい実発電能力への影響があるのだろうか。5mは残していると思う。単純に上を参考に比例式を解いて、全体比4%の損失か?ストリングス構成や電流を規定するセルサイズによっても異なるし、そう単純ではあるまい。いずれにせよ、意味のない余長は設けずに切断するに限る。でもコネクタ側を切断していたら架台とのリーク(直流地絡)が起きるので注意。

方策1:ストリングス端(モジュール側)と出力CVを現場切断してプルボックス接続する。これは内規適合だし、友人の同業者がチャレンジしていた。でも数年後に見に行くと内部に水が溜まるので良くないと判断した。
方策2:このままメーカーの用意するアッセンブリを使う。ワンモジュール毎の接続を業者に全て撮影させて、メーカーと施主がチェックする。でも工事費が高騰するから現実的ではない。何よりマジメな注意深い業者をオミットすることになる。
方策3:現場用コネクタを作り、メーカーが施工業者に斡旋する。コネクタアッセンブリの作り方が雑だと、管内ジョイントが出てきたり、より線の一部が切れたりして抵抗値が上がる。酷い場合には架台との間でリークする。

私は3が良いと思う。1の方法は現実的ではない。2は想像外の発電量不足がこれからも、しかも、たびたび起こる。気づかない施主が普通だと思う。人を疑えば疑うほど、無用なコストが増える。性悪説から出てくる対策コストは天井知らずだ。犯罪が無ければ、警察も要らないだろうにね。そうすれば税も安くなるはず。そんなアナロジーまで思い浮かぶ。おすすめの3は作業性が良いので作業時間が浮く分、誰もがもう少しマジメにやるだろうという現実的な話。CVを職人側持込にすれば資源の無駄も少ないでしょうね。

10月 3, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.09.13

パワーリレー内蔵12V系人感センサ

rab-motion001 一見、その辺で売っている人感センサに見える。これも市販には違いないけどまるで違うのだ。(米国からわざわざ輸入したヤツ。)

フツーのは、
●AC100VまたはAC120V用
●ACパワーリレー内蔵
●明暗検知のための、CDS付き
●タイマー付(リトリガなし)
●リトリガが無いので目的は防犯用オンリー
つまりこのままじゃ、直流に使えないし、少々改造してさらに外付けのタイマーとリレーまで必要というエライコッチャなのだ。
一方、コイツは、
●正真正銘のDC12V用
●8Aパワーリレー内蔵
●明暗検知のための、CDS付き
●タイマー付(リトリガあり。なんと5秒~12分!!)
●しっかりしたリトリガがあるので防犯はもちろん、トイレや会議室にも使える!!!
と最低限の機能がばっちり揃っているのが偉大なのだ。

こんなモン自分で作れるよ!
という電子マニアさんも少なくないに違いない。
実に私自身、大量に試作してきた。
やってみると、作るのは、甘くは無い。
役所用に結局は基板を起こしたんだけど、基板の図面引くのがめんどくさかったー。
部品調達がめんどくさかったー。
でも最終的にはケースの問題で難儀して市販の100V用を改造してここに基板を埋め込むハメに。一番下の写真例。(たくさん売れるならケースやレンズの稼動機構まで作るけど)

yd_002

中央のは、微動検知+タイマー+リトリガ式。アルミケーシング壁面埋め込み式。背の低いRC建築に直流システムを構築するにはこれしか方法が無かった。

市販のキットでなんとかしようとすると、
●欲しい検知角を得ようとするとレンズが必要だし、これが高いし付けるのが面倒。
●レンズの首振り機構が無いと気に入ったほうを向けることが出来ない。うまく検知しない。
●防雨のためのケーシングをどうするのか。
●タイマーが。。。
●リトリガが。。。
●リレー出力が無いから外付けしなくちゃ!!
●サージアブソーバーも外付けしなくちゃ!!
などととても面倒かつぐちゃぐちゃ状態なのだ。
他にホームセンターの100V用を改造しようとすると、近頃のは接着剤で形づくってあるので、バラシが大変。
どっちみちリレーを交換しなくちゃならないなど不便がある。

中々全部の用事を備えるものは無くて、作るのもいやになって、試しに仕入れてみたのが一番上の写真のであった。送料を入れて、13800円が原価。うーん。高いですねぇ。
しかも室内で使うにはとてもうっとうしいデザインだ(笑)
でも、仕事のレベルで考えると、作るよりはるかに安いんですよ。
納品するのにまさかタッパーに回路を放り込むわけにはいかんし。現場でハンダ付けさせてもいかんし。

防犯用のも、あれは、リレーを外付けしなくちゃならないんだよね。
ずいぶん探したけど、結局は日本には無かった。
系統が整っている日本に直流器具が根づくなんて無理だろうなぁ。
yd_003
名作は一番下の写真。
市販の100V用のにあわせて基板を製作し、放り込んだ。
グリーンレジストまで仕込んである。
タイマーとリトリガも備えている。
基板の図面はちゃんと起こしたのでこれからも製造可能。
でも、たまーにしか注文が無いので値段は絶対に下がらない(笑)
壁面埋め込みで12Vのリトリガ付き人感センサなんて、公共事業の太陽電池式トイレや、やっぱり公共事業の太陽電池式玄関灯くらいしか用事が無いんだよね。

9月 13, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2005.08.27

豪州のチャージコントローラ

PL40 このコントローラ、中々面白い。
12, 24, 32, 36, 48の電圧にも対応するし、電流も表示する。しかも充電電流・放電電流・積算放電電流量まで表示できる。
はじめに蓄電池のAH容量をプリセットしておけば電流の出入りの早さに応じて充電の仕方も最適化してくれるらしい。
XANTEREX製品で組んだ場合の10万円分くらいは詰まってますな。

容量は40Aもいける。
そのくせ大きさはタバコ2つくらい。
すごいなぁと思ってよく見たら端子台を上手に小さくしている。4つしか口が無い。

一番左から、バッテリ+・PV-・バッテリ-・LOAD-。
ああ、+コモンか。うっかりすると失敗するなぁ。日本では直流も+アースもなじみが薄いから、初めての人が触るとワケワカラナクなりそう。

ついでに任意で外部リレーを取り付ければサブの蓄電池バンクを充電することも出来るみたい。オプションに温度センサもある。低電圧カットオフ時にジェネレーターに起動信号を送るモードもある。ダミーロードに電力を投げ捨てるチャージコントロールも出来る。多機能化、小型化の勢いはすごいなぁ。

そうそう、樹脂部はボロっちい。海外製品はこういうところに無頓着なのが面白い。確かに、別にビューティフルじゃなくても良いのだ。

NEDOレポートによると、このシリーズ、12万5千ドルのAGO補助金(豪州の2000年度プロジェクト)を開発費に充当しているそうな。あと2機種手元にあって、ためつすがめつしているけどいずれも似たようなもの。
殆どがプログラム代じゃないかなぁ。。。

8月 27, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.08.15

雷と独立型太陽光発電

cc1  左はお山の上から回収してきた、雷でぶっ飛んだチャージコントローラ。様子を聞くとどうやら直撃雷に近かったらしい。山頂寄りに居た人の話では雷が落ちたと思ったらその光が山腹を伝って小屋に落ちた、小屋が光った、だと。確かに屋内配線のスイッチが粉々に砕け散っていたし、携帯電話の中継アンテナと思しきポールの根元にも激しいリーク痕が残っていた。死者が出なかったのが不思議なくらい。
でもいつものことだが、太陽電池は全く無事。不思議なものだ。あれだけ面積が大きいシリコン板はタダの石みたいなものかもしれない。顔色ひとつ変えず、いつものように働いている太陽電池アレイに安心した。

さて、このチャーコン、3つのうち上の2台は昔のリレー式。製造番号を見ると平成元年の頃のもののよう。よく今まで故障もせず動いていたものだ。それだけで博物館行きだわ、こりゃ。
そういえば、このタイプは落雷を食らうとリレーの接点が溶融するのか、クローズモードで故障していることがある。太陽電池放電器によってバッテリが空っぽになりかけてあわてる次第だ。トレースエンジニアリングのC30Aだったか、これも同じような仕組みのコントローラだった。
しかし山小屋では太陽電池の電源が無いと出来ないことだらけになるところが少なくない。これでは部品調達までの間が困るので落雷後にもすぐ復旧出来るよう、三方向スイッチとパワーダイオードを通じて直接充電できるようなバイパス回路を作っておいたこともあったが、備えがあればあるでトラブルは起きない。皮肉なものだ。

cc下の大きなのは、いまどきのPWM方式のヤツ。MOSFETをスイッチングさせている。
基板を見ると逆接続対策のシリコンダイオードが丸焦げ。左のショットキバリアとMOSも頭が飛んでいた。他はキレイなものだが、デジタルICもダメになっているだろうからハンダゴテを当てて見ようという気にもなれなかった。
と、ここまで嫁さんが撮ってくれた写真。いつもより丁寧で、一応、使える(笑)

(追記)
と、ここまでアップロードした後に、緊急時用のダイオードによるバイパス回路の写真があった。当時、雷害で現地が往生したことがあったので、次に同様な事態が起きても差しあたって困らないようにC40と合わせて現場組みし直した。でも、なぜかそれからは壊れていない。 山小屋というのは施設の改変や修繕が頻繁なため、拡張性を確保するためにも本当は木板に組んでしまいたいのだけれど、ここは冬季の霜によって水浸しになるのでやむを得ず盤に放り込んだ。
万全にした後に限って問題が起きないのは嬉しいようながっかりなような。ccbd

8月 15, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

heartの矩形波パワーインバータ

heart このインバータ、つい昨年まで完全に動いていた。独立型太陽光発電の黎明期にはおなじみの米国heart社製品(現在XAMNTREXに統合) 平成元年頃か、その数年後のだから15年も稼動したことになる。この機種は、それ以上前-20年くらい前?の「ロータリーインバータ」と比べて小さく、静かなのが印象的だった。これは直流モーターで交流発電機を動かすタイプのインバータは畳半畳ほどもあったので4人がかりでないと運べず、出力も500W程度のものであったと思う。音もうるさかった。
さようならherartの矩形波。このインバーターは、当時の私達に未来の自然エネルギーへの夢を膨らませてくれた。
私はコイツを「壊れるから撤去しますね」と言っておきながら現地に置いてきてしまった。撤去を失念してしまったのだけれどなんとなく名残惜しかった。 苦しい音を立てながらも、電圧にうるさくない小型蛍光灯のインバーターを動かすことくらいはまだ出来ていたのだ。

8月 15, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.14

パワコンとのマッチング

powerrelay バナーにあるような住宅用太陽光発電システムは、40セル*12直列、つまり480セル240V程度という高電圧になるため夏の高温期にもパワコンとのマッチングが良く、よく発電する。朝夕の立ち上がりも早い。しかも5KWのパワコンに対してほぼ6KWのアレイが接続されているため温度係数を考慮しても、実稼動時に定格に近い直流電力が得られるためパワコンの高効率帯域で電力変換がなされる時間帯が長い。
一方、昨今の訪問販売に見られるように、4KWのシステムに対して1KWとか2KWというアレイ規模はまことによろしくない。電力検査の際も動いたり止まったりを繰り返すばかりで、ハテ年間ではどれだけ発電するものか?とうんざりしてしまう。こうした配慮を怠ると内部のパワーリレーはチャタリングとは言わないまでも、ONOFFを繰り返すばかりでまことに具合が悪い。
彼らの悪気があるかどうかはさておき、彼らの立場にたって考えると、太陽光発電は値段が高いので小規模であれば売りやすい。そこで1KWとか2KWというようなシステムを売る輩があるわけだが、ここで4KW以下のパワコンを持たないメーカー品を小さなアレイに適用するととても満足には動かないのだ。
これも安いだけではダメと言う、筆者の提言の背景のひとつだ。
太陽光発電は、きちんと動いてナンボじゃないだろうか??(写真は4.5KWパワコンのリレー。こうした中型パワコンに数百Wレベルのシステムを接続する輩も少なくない。しかし、タブンすぐ悪くなってしまう)

8月 14, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

過放電バッテリ

zb 下に紹介した風力側バッテリと制御盤。48系で組んであるが既に6セル電池の開放電圧は過放電によって6Vしかない。これで720W+250W(実測)の負荷を9時間動かさなくてはならないがパワーインバータを立ち上がることすら、まるで不可能。
スタッフに聞くと設置以来、一度も稼動したことが無いという。
自然エネルギーがそれ自体、数多くの人に親しまれ、取り組まれるのは嬉しいことだ。しかし独立型にはこうした不稼動システムが多数ある。
こうしたシステムはメーカーによる直受注、直施工品にも少なくない。海外ではこうした、トラブルの重大化は日本より少ないと見られる。何しろ、明確な目的とWEBでの技術教育が充実している。わが国においても、消費者と設置業者が正確な技術的知識と経験を積む必要があるだろう。
さて、ここではどうすれば良いのか?試算するとこの設置条件では風力で用事を満たすには、10億円くらい必要だ。それでは太陽電池では?太陽電池なら、現地での運用実績から算定すると1千万円前後で済む。それなら太陽電池で対応することとなろう。しかし現地では毎年200万円程度の投資しか出来ないと言う。さてどうすべきか??
漫然と太陽電池を設置するだけなら簡単だ。しかし既存の太陽電池は富士の猛烈な軽石の嵐に揉まれてサンドブラスト状態。64枚のうち60枚は破損している。しかし太陽電池は強いものでほぼ直撃雷といえるような落雷(私達が呼ばれた状況)でも劣化すらなく動作している。コントローラが壊れただけだ。だからこれからは、ポリカの覆いを設置すれば済むのだが、これが意外に高く付く。じっくり考えてゆこう。実に、現地のオーナーは自然と環境に優れた考察を持っている。平成元年の初設置という経歴の持ち主だ。氏の情熱と環境への思いを何とかして満たしてあげたい。

8月 14, 2005 太陽光発電の技術 | | コメント (1) | トラックバック (0)